高校生のバイト先に水産業はいかが?
水産業の仕事とその魅力を高校生に体験してもらうため、
1日だけ漁業や水産加工のアルバイトをする企画が
宮城県石巻で3月25日から31日に実施されました。
その名も「すギョいバイト」。そのすギョさとは?

水産業を「かっこよくて」「稼げて」「革新的な」産業にする〈フィッシャーマン・ジャパン〉のみなさん。
企画運営したのは、〈フィッシャーマン・ジャパン〉。
2014年に石巻で設立されて以来、
「かっこよくて」「稼げて」「革新的な」新3Kの産業を創ると活動理念を掲げて
活動を続ける一般社団法人です。
活動の中心である未来のフィッシャーマンを育てる「TRITONプロジェクト」では、
過去7年間で40人の漁師が誕生。成果を上げてきました。
そのプロジェクトの一環として3月に行われた「すギョいバイト」では、
もちろんアルバイト代が支払われ、時給1000円と石巻の高校生にとっては破格。
しかも、送迎あり、友人との参加OK、さらには豪華特典付き! となかなか魅力的です。

2021年度の施策として各高校に掲示したポスター。
高校生に水産業を体験してもらう企画が立ち上がった背景には、
水産業の深刻な担い手不足と高齢化があります。
水産業が基幹産業の石巻でも、若い世代は水産業にどんな仕事があるのか、
具体的な内容を知る機会がほとんどありません。
加えて、水産業に限らずコロナ禍によって高校生のインターンや職業体験の場が激減。
高校生たちにとって、将来の仕事を考える材料が十分ではなかったのです。
そこでフィッシャーマン・ジャパンが考えたのが、
地元の高校生に水産業の魅力を伝えて、職業の候補にしてもらおうということでした。
当初は高校生に水産業を理解してもらうためのイベントをまちなかで
開催することを考えていました。
しかしイベントを開いたら、高校生は自主的に来てくれるのかという疑問が浮上。
実は、フィッシャーマン・ジャパンが高校生にアプローチしたのは今年が2度目のこと。
2021年度は各高校に水産業の魅力を伝えるポスターの掲示をお願いし、
LINEでの就業相談を実施しました。
その経験から、なにひとつ体験したことがない状況で
いきなり水産業に就くことを考えるのはハードルが高いのではないか、
という考えに至りました。
「まずは水産の仕事を体験してもらうことが必要だ」
そう考えたフィッシャーマン・ジャパンのメンバーは、
石巻駅周辺で高校生に協力を求め、徹底ヒアリング。
企画に意見をもらって取り入れたり、パンフレットやポスターの絵も
高校生に描いてもらったりと一緒にプロジェクトをつくっていきました。
「高校生たちは部活や塾、アルバイトと忙しくて時間がありません。
アルバイト先について聞いてみると、コンビニやチェーンの飲食店という答えが
多くありました。せっかく石巻には水産業という地場産業があるのに、
その仕事を高校生にとって身近な形のアルバイトとして体験する場がないのは
もったいないですよね」とフィッシャーマン・ジャパンの香川幹さん。
日頃から交流のある漁師や水産加工会社に声をかけると、
9つの事業者がバイトを受け入れてくれることに。
経験の少ない高校生でもできて、受け入れ側もやってもらって助かる仕事を吟味。
カキ養殖に使うロープ切りや、種ガキをロープに挟み込むと言ったものから
YouTubeの出演や、食品工場で欠かせない菌検査などさまざまな仕事です。
豪華特典は、作業の合間や終了後に、船に乗って漁場を見学したり、
取り扱う水産物の試食をしたり、水産物のお土産をもらったりと、豪華さは本物。
たった1日の体験でも、バイトで行う作業の重要性が
感じられるようにプログラムが組まれました。

石巻付近の高校に配布したパンフレットと特製ファイル。イラストも高校生に依頼。
募集には、石巻市近隣のほとんどの高校にパンフレットと特製クリアファイルを配布したほか
電車の車内広告も活用しました。
各高校の先生や保護者から理解や協力もあり、応募数は予想を上回って
急遽、枠を増やす事態に発展。
9つのバイトに男子12人、女子23人、合計35人がバイトに参加することになりました。





































































































