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posted:2020.8.25 from:東京都世田谷区 genre:アート・デザイン・建築
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writer profile
Kanae Yamada
山田佳苗
やまだ・かなえ●島根県松江市出身。青山ブックセンターやギャラリースペース、ファッション・カルチャー系媒体などを経て、現在フリーのライター、編集者として活動中。まだまだ育ち盛り、伸び盛り。ファッションと写真とごはんが大好きです。
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画像:(C)長谷川町子美術館
国民的漫画『サザエさん』を筆頭に、軽やかかつコミカルな作風で
没後20年余り経った今でも根強い人気を誇る漫画家の長谷川町子さん。
2020年7月、そんな長谷川さんの生誕100周年を迎えるにあたり、
東京・世田谷にある〈長谷川町子美術館〉に、
分館〈長谷川町子記念館〉がオープンしました。
この記念館では、今まで〈長谷川町子美術館〉のわずかなスペースで展示されていた
長谷川町子作品や創作の背景が垣間見れる貴重な資料をより多様に展示。
2階建てとなっており、1階は常設展示室で、町子さんの代表作である
『サザエさん』『エプロンおばさん』『いじわるおばあさん』の世界を
アナログとデジタルの双方から楽しめます。
絵本や塗り絵などの小さな子ども向けのコーナーあり、
ファミリーで足を運ぶのもおすすめです。
2階は企画展示室と常設展示室があり、企画展示室では現在、美術館と合わせて、
長谷川町子生誕百年記念展『長谷川町子の漫画創作秘話』と題した展覧会が開催中。
15歳で漫画家デビュー。それ以来第一線で活躍し続け、
新聞や雑誌の連載、自らが興じた姉妹社からの単行本の出版など、手掛けた作品は多彩多様。
しかし、それらの仕事はすべて町子さんひとりで行っていたため、
創作のプロセスや彼女の人物像など、多くはヴェールに包まれていました。
本展では、デビュー以前から、代表作『サザエさん』を中心とした漫画の創作過程を追い、
作品へのこだわりや心情、苦悩なども織り交ぜ、創作の背景に迫ります。
常設展は、『町子の生涯』と題して、町子さんの幼年期から没後まで、
子ども時代のエピソード、漫画家になった経緯、新聞や雑誌での連載、
姉妹で出版社と美術館を設立したこと、
そして、没後も各地で愛され続けていることなどを、
写真や原画、仕事道具や、趣味で制作した陶芸作品などを用いて紹介。
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また、記念館オープンにあたり、新しくオリジナルグッズもつくられました。
いい塩梅に洒落感のあるレトロなデザインで、
発売して間もないですが、かなりの人気を集めています。
そのほか、館内のカフェとなる喫茶部では、
銀座で100年続く老舗店の豆を使ったコーヒーや、
町子さんが普段ほうじ茶を愛飲し、
ほぼ毎日かかさずパパイヤを食べていたというエピソードから、
ほうじ茶やパパイヤを使った、こだわりあふれるメニューも。
国民的漫画家である長谷川さんの創作の姿勢や人柄、もちろん作品までを
よりまじまじと味わうことができる〈長谷川町子記念館〉。
誰もが通ったであろう町子作品の思い出とともに、
彼女の隠されたストーリーをぜひ、会場で見つけてみてください。
information
長谷川町子記念館(長谷川町子美術館 分館)
住所:東京都世田谷区桜新町1-30-6
開館時間:10:00~17:30 ※受付締切16:30
入場料:一般 900円、65才以上 800円、高校生・大学生 500円、小学生・中学生 400円
※美術館・記念館の両方をご覧いただけます。
休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)、展示替え期間、年末年始
TEL:03-3701-8766
Web:https://www.hasegawamachiko.jp/memorial-museum/
※当面、入館者制限を行います。
※ショップ・カフェは当面、入場券をお持ちの方のみご利用いただけます。
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