連載
posted:2022.12.26 from:東京都江東区 genre:食・グルメ
PR 宝酒造
〈 この連載・企画は… 〉 宝酒造が発行するWEBマガジン『酒噺』とのタッグで展開する「和酒を楽しもうプロジェクト」シーズン5。タカラ「焼酎ハイボール」の最高のアテを探しに、酒ライターの岩瀬大二さんが全国の商店街へ足を運びます。
writer profile
Daiji Iwase
岩瀬大二
いわせ・だいじ●国内外1,000人以上のインタビューを通して行きついたのは、「すべての人生がロードムーヴィーでロックアルバム」。現在、「お酒の向こう側の物語」「酒のある場での心地よいドラマ作り」「世の中をプロレス視点でおもしろくすること」にさらに深く傾倒中。シャンパーニュ専門WEBマガジン『シュワリスタ・ラウンジ』編集長。シャンパーニュ騎士団認定オフィシエ。「アカデミー・デュ・ヴァン」講師。日本ワイン専門WEBマガジン『vinetree MAGAZINE』企画・執筆
credit
撮影:黒川ひろみ
全国の商店街には、その土地を物語る魅力がいっぱい!
そこでしかお目にかかれないおいしいものとの出合いも楽しみのひとつです。
酒ライターの岩瀬大二さんが、タカラ「焼酎ハイボール」〈ドライ〉にあう
最高のアテを探すべく、全国の商店街を巡ります。
これぞ! というアテをテイクアウトして、焼酎ハイボールとの相性をレポート。
思わず喉が鳴る至極の組み合わせをご覧あれ!
今回は、東京都江東区の砂町銀座商店街です。
前回訪れたのは夏の名残の太陽と青空の「淡路島」。
今回は晩秋から冬へ。空気は冷たく硬く感じる季節。
となれば、心と体を元気に、健やかにしてくれるアテが欲しくなる。
いや、アテだけではなく、
なにかあったかい気持ちにしてくれる雰囲気も欲しくなる。
そのふたつの出合いを求めて向かうとなれば、やはり東京・下町方面。
東京江東区は砂町銀座商店街、通称・砂町銀座に向かおう。
狙いはふたつ。こだわりの味噌とアテでもうまい名物丼だ。
砂町銀座は外から訪れる客にとって
アクセスがいいとはいえない場所にある。
最寄りの駅でいえば都営新宿線・西大島駅か、東京メトロ東西線の東陽町駅だが、
どちらも都営バスに乗り換えて10分ほどかかる。
周囲に名の知れた観光スポットもない。
それでも東京有数の商店街に数えられるのは、しっかり地元の暮らしのなかにあり、
外から来る人にはその地元の暮らしが感じられること。
砂町銀座と名づけられたのは1932(昭和7)年。
30軒程度の店からはじまった歴史。
あの銀座のように……という、発展への願いは無情にも打ち砕かれる。
戦争。1945(昭和20)年の東京大空襲により焼け野原に。
しかし、そこから人々の生活は少しずつ活気を取り戻し、
焦土となった年から18年をかけて砂町銀座は原型を取り戻した。
高度経済成長の時代を経て1975(昭和50)年ごろからは、
大規模な団地やマンション建築が周辺で進み人口は一気に増加。
地元の暮らしのために、肉、魚、野菜の廉価な生鮮3品を扱ってきた砂町銀座は、
その軸足がしっかり守られながら、規模を拡大していく。
といっても幅5メートルほどの狭い、昔ながらのメインストリートは変わらずに。
歩いていると確かに野菜を扱う店は多い。
冬が来れば欲しくなるもののひとつが根菜類。
季節と体、酒飲み心はどうしたって連動している。
〆に根菜がたっぷりはいった味噌汁はどうだろう。
焼酎ハイボールにアテとしてもあう味噌汁がいい。
具材が多ければアテにもなる。
シンプルに根菜の甘味と恵みを感じるために、
うまい味噌とあわせてみよう。
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実は……と隠していることでもないけれど
前回の淡路島で訪れた、海産物を扱う問屋〈出口商店〉で、
味噌汁を手軽に出汁の力で抜群においしくする、
「昆布と煮干しの出汁セット」をお土産に買った。
家で味噌汁をつくったがこれが旨い。
もし、もっとペアになる味噌にこだわったら、
出口商店さんの出汁ももっと喜ぶんじゃないかと妄想。
砂町銀座が焦土からようやく立ち直ったころ、
この地で開店、発展とともに歩んできた〈佐野みそ〉。
本店は亀戸で1934(昭和9)年創業。
全国の名物からオリジナルブレンドまで、
70種類ものバリエーションから、用途に応じて選べるという専門店。
ここで、冬の野菜、出口商店の出汁、焼酎ハイボールにあうという、
3つのキーワードから味噌を選ぼう。
わがままにつき合ってくれたのは亀戸の本店から、
砂町銀座店に移って3年目という店長の村上潤さん。
「砂町銀座はいい意味で人との距離感が近い。
人と人との温かさがいいんです。私には、この雰囲気、心地いいですね」
距離感が近いから、味噌や商品について、
「お客様からも気兼ねなく声をかけていただいて、いろいろな意見が聞けます。
本店にもそういった声を届けるのですが、
社長もお客様のそういう声を聞くのが好きなんです」
砂町銀座は伝統ある味噌店にとってのアンテナショップでもある。
さて、味噌選び。
産地、熟成期間、素材、塩度、それによってあう食材や料理が変わってくるとのこと。
こんなにバリエーションがあるのかという驚き。
定番のみそ汁の具、例えば野菜か、貝類かなどだけでなく、
出汁の種類でも変わるし、ベーコンなど肉類、ベビーコーンといった変わり種も。
クリームソースの隠し味といった、今っぽい食材にあう味噌もある。
酒と食のマリアージュにもつながる深い世界だなあと思い、
何種類か買ってストックしたくなる衝動。
村上さんが選んでくれたのは〈信州 うき糀味噌〉。
昆布、煮干しの出汁を生かし、大根やかぶも生かせるという。
これは楽しみだ。
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続いて向かったのは1935(昭和10)年創業の
〈おもかげ食堂 銀座ホール〉。
砂町銀座を襲った空襲で焼失してしまったけれど復活。
商店街の歴史の証人ともいえる店だ。
さて、焼酎ハイボールのアテ、狙いは「純レバ丼」。
発案者は2代目店主の石黒利雄さん。
「30年ぐらい前かな。焼き鳥屋でレバーを食べているときに、
ご飯の上にのせてもいいんじゃないかなって閃いたんですよ」
この閃きでメニュー化されたものは数知れず。
壁にも手書きのアイデアメニューが並び、
砂町銀座にこれを食べに来た、という名物、定番もずらり。
「お客さんの要望を聞いていたらこうなってしまって」と石黒さんは笑う。
老舗としての伝統は守られているけれど、料理はどんどん多彩に変化してきた。
純レバ丼は、レバーとごはんの間にたっぷりの野菜が敷き詰められている。
アボカドは以前はなく、時代に合わせてアレンジしたもの。
砂町銀座も生鮮3種から、時代と住民の変化で多彩な店が増え、
石黒さんは砂町銀座の振興組合の理事長として変化を見てきた。
「でも変わらない良さは、情かな」
佐野みその村上さんと同じ言葉。
若い方も、年配の方も、みなフレンドリー。
距離感の近さが砂町銀座の変わらぬ魅力なのだ。
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では、砂町銀座のこだわりと焼酎ハイボールとの出合いといこう。
まず味噌そのものの味を楽しむために
味噌汁用に買ったかぶなど野菜とともに、和風な野菜スティックで。
もっと味噌の塩っ気が強いかなと思っていたのだけれど、
かぶとともに食べると、かぶ自体の甘味が増して感じられる。
味噌もまず、丸みが感じられ、余韻に心地よい塩っ気。
この余韻とともに焼酎ハイボールをひと口。
するとまず焼酎のまろやかさが口いっぱいに広がり、
そのあとに炭酸と塩っ気の爽快感がやってくる。
このリフレッシュ感で、またかぶと味噌の丸みと甘みが楽しめる。
レバ丼はまずレバーの半分ほどをアタマとして焼酎ハイボールとともに。
コクがありながらも強すぎないやさしい味わいの甘辛タレが、
細かく刻まれて歯切れのいい、下ごしらえの丁寧さが伝わるレバーと、
見事に絡んで、噛んだ瞬間から幸せな気分。
ここは焼酎ハイボールをググっと喉の奥まで滑り込ませる。
ガツンと焼酎ハイボールを感じると、
レバー自体の旨みとタレの余韻が応えてくれる。
〆はレバーを半分残した丼と具沢山の味噌汁。
〆にしたはずなのに、不思議にまだまだ飲めそう。
味噌もタレも素材の甘味を引き出し、余韻でパンチを放つ。
それがまた焼酎ハイボールを呼ぶ。〆のはずが……困った。
人と人との距離感が近い、情のまち。
人の言葉や温かみが、お店の力にもなる。
冬って季節は、それをまた強く、やさしく感じさせてくれるのかもしれない。
商店街を季節に合わせて訪ねてみるのもおもしろい。
ガツンときて、ウマい! も実感。飲みごたえも存分。それが下町スタイル。
東京・下町生まれの元祖チューハイ(焼酎ハイボール)の味わいを追求。
キレ味と爽快感、ガツンとくる喜びを強炭酸・辛口テイストで。
宝焼酎ならではのうまさと飲みごたえと、7%というアルコール度数も絶妙です。
下町の大衆酒場で愛されるスタイルだからいろいろな肴にぴったり。
糖質ゼロ、プリン体ゼロもうれしいひと缶です。
information
佐野みそ 砂町銀座店
information
おもかげ食堂 銀座ホール
住所:東京都江東区北砂3-33-20
TEL:03-3644-6354
営業時間:10:30~18:30(L.O.)
定休日:水曜、第1第3木曜
information
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