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posted:2025.5.29 from:香川県小豆郡 genre:旅行 / 活性化と創生 / アート・デザイン・建築
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瀬戸内海に位置する豊島(てしま)は、香川県や岡山県からフェリーに乗って40分ほどで到着できる、人口700人ほどの小さな島。
この島に、食堂、ブルワリーなどを併設した複合施設〈Teshima Factory(てしまファクトリー)〉がオープンした。
株式会社アミューズの「瀬戸内プロジェクト」の一環から生まれた。
プロジェクトを担当する佐藤大地さんは、豊島に赴任したばかりの頃の印象をこう語る。
「幻想的な豊島美術館や、瀬戸内海や棚田の風景を眺めながらゆったりとした時間が流れる豊島に感動しました。その一方で、これまでの都市部の生活では日常に当たり前にあった、スーパーや飲食店、コーヒーショップといった食の選択肢がないことを実感し、途方に暮れたんです」
島の暮らしや豊島の住民の日常に入らせてもらう中で、日常の生活のために、田んぼや畑を耕し、魚を捕りに行くことを知る。畑や海と近い距離で生活している様子に衝撃を受けたという佐藤さんは、〈Teshima Factory〉を、豊島に訪れる人たちが普段感じられない自然との距離を味わえる、豊島に住む人にとっては日常の彩りの一つとなる場を目指すことにした。
使用した建物は、かつて島でよく採れて重宝されてきた「豊島石」を加工する石材会社から鉄工所へと変遷したもの。ただ解体して新たなものを作るのではなく、長い間、島の風景にあった姿を残すことも意識した。そこで、建物の意味やストーリーを捉えたリノベーションを多く手掛けてきた、スキーマ建築計画代表の長坂常氏に設計を依頼。豊島で出た廃材を使用して家具を作るなど、建物にも島の素材を使用した。
また、〈Teshima Factory〉で醸造しているオリジナルのクラフトビール「Lull Beer(ルルビール)」は、豊島の穏やかな時間の流れ方をイメージしたもの。訪れたら絶対に味わってみてほしい。
豊島の穏やかさ、豊かさをイメージした香りのいい「ルルビール IPA」と、農作業のあとなど、汗をかいた後に爽やかにすっきりとした「ルルビール ピルスナー」の2種類を用意
「来島者や豊島の方々が建物内や広場のあちらこちらに溜まりながら、空間や会話、食やビール、風景を楽しんでいただける場所としていきたいです」
今後は島でとれた食材を使用したビールやドライフルーツも製造し、島の外にも発信していく場所としても活用したいそう。
次の旅先にぜひ豊島を選んで、ゆったりと過ごしてみてはいかがだろうか。
information
Teshima Factory
住所:香川県小豆郡土庄町豊島家浦889
定休日:毎週火曜日
営業時間:9:00〜19:00(ラストオーダー18:00)
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