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ゆるくてクセになる
水尻自子の方言アニメ
①「犬の散歩」編

コロカルニュース

posted:2025.5.7   from:全国  genre:エンタメ・お楽しみ

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Yoriko Mizushiri

水尻自子

みずしり・よりこ●1984年青森県十和田市生まれ。映像作家/アニメーター。『不安定な体』(2021)でアヌシー国際アニメーション映画祭審査員特別表彰など、数々の賞を受賞。『普通の生活』(2024)でベルリン国際映画祭短編コンペティション部門銀熊賞受賞。/ @yorik0

散歩している犬同士が方言で会話を交わしたら…?

2012年から2016年まで、コロカルで不定期で連載されていた「水尻自子の方言アニメ」。全国の方言をショートアニメーションで紹介する隠れた人気コンテンツでしたが、一連のアニメを制作してくれた水尻自子さんの作品『普通の生活』が、第75回ベルリン国際映画祭の短編映画コンペティション部門で、最高賞に次ぐ「銀熊賞」を受賞。これまでも海外のアニメーション映画祭などで高く評価されてきましたが、世界3大映画祭といわれる大舞台で快挙を成し遂げました。

そこで過去のシリーズから選りすぐりの方言アニメを紹介。いろいろな地域の方言を、意外なシチュエーションで展開される水尻さんのアニメと一緒に楽しんでみて。

福島 Ver.

「たんまげたべちた!」
びっくりしすぎて思わず出る、福島のやさしくて味わい深いことば。
「たんまげた」は“魂が消える”ほど驚いたときの表現で、「べちた」は“しちゃった”の福島弁。
語尾の「〜べ」「〜だべした」もクセになるリズム感。
福島らしい方言には、驚きも笑いもツッコミも、まるっと包み込んでくれるようなあったかさがあります。

北海道 Ver.

「なまら元気だわ〜!」
北海道民の元気は、スケールもテンションも“なまら”でかい!
「なまら」は北海道弁の王道表現で、「とっても」「すごく」の意味。
語尾の「〜だわ」「〜さ」「〜でねえかい?」も、道民のやさしさとテンポを感じさせるリズム。
別れ際の「したらまたね〜」「したっけね〜」まで、気づけば全部クセになってる。
北海道のことばは、広くてあったかい空気を運んできてくれます。

大阪 Ver.

「ほんま久しぶりやな〜」
大阪弁の魅力は、テンポとノリ、そして感情が乗った言い回し。
「げんきやで」「変わってへんよ」「あんたもやろ〜」って、軽快な掛け合いが止まりません。否定形の「〜へん」や、別れ際の「ほなまたね」「さいなら」など、大阪弁はテンポも響きもユニーク。大阪のことばは、まるで会話そのものがエンタメみたい。
大阪の言葉には、そんな楽しい力があるんです。

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