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Saki Ikuta
生田早紀
いくた・さき●インディペンデントな広告会社『ココホレジャパン』の新米アシスタント。生まれも育ちもド田舎の27歳。やばい芋ねえちゃんとして青春時代を過ごす。その野暮さは現在も健在! さりげなく韻を踏むことが生業です。
鳥取県の湯梨浜町は東郷湖そばの本屋〈汽水空港〉が、
2018年7月に再オープンを果たしました!
2016年10月の鳥取県中部地震以来しばらく休業していましたが、
セルフビルドで新たにお店を増築。
店内には木材の爽やかな香りがあふれています。
〈汽水空港〉は買取を行う古本屋であり、新刊も販売するお店。
新刊は衣食住やものづくり、カウンターカルチャーなど、
生きていく上での視野を広げてくれる本が並びます。
そして〈汽水空港〉の特徴の一つとなっているのがZINEのコーナー!
表紙がずらりと並ぶディスプレイにわくわく、選ぶのが楽しくなります。
たとえば旅行ZINE『野崎が行く!』はつい手にとってしまうシュールさ。
新刊書店にはない発見があります。
お店からすぐの古着屋〈朴訥〉店主・笹本佳奈さんの
写真集も置いてあるなど、山陰地方の作品も大充実です。
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〈汽水空港〉を営むのは森哲也さん、明菜さんご夫妻。
青年期によい本屋と出会い、自身も本屋の道を志すようになった
という哲也さんは、大学卒業後、農業を学ぶ道へ。本を売りながら、
食べ物も家も自分の手で作る暮らしがしたかったといいます。
その後は京都での生活を経て、知人の紹介で鳥取へ移住。
湯梨浜町にきてからは元・おもちゃ屋の倉庫をリノベーションし、
本屋を開業。魅力的なイベントの開催、休業を挟みつつも
お店を増築するなど様々なことにチャレンジしてきました。
とはいえ初めの頃は、東京とは勝手の違う
地方ならではの状況に悩んだこともあったそう。
まずは古本屋の概念を周りに浸透させることが大切だと気づきました。
間口を狭くしすぎず積極的にコミュニケーションをとり、
一喜一憂せずどっしりと構えるのが地方で商いを続けるコツだといいます。
そんな〈汽水空港〉は現在、小学生や山伏の男性、
ノイズ音楽をやりながら高校教師を務める人など、その名の通り様々な人が行き交う場所に。
今年2月にはお店の裏に展示小屋もオープン。機内食と称してご飯も出していく予定です。
こうした哲也さんの活動からは、
もっと自由に生きてみてもいいのかもなあと勇気をもらえます。
いろんなものを取り込みながら、カオスな方向へアップデートしていく〈汽水空港〉。
きっとあなたもその渦の中に巻き込まれたくなること間違いなしです!
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汽水空港
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