第23話・冬の味覚、 天然ふぐを神戸で食べる!

第23話
冬の味覚、天然ふぐを
神戸で食べる!

今週のグレアムさんは、エミリーさんの
ファミリーと一緒に、天然ふぐのお店におでかけ。
ぶつ切りのてっさ、てっちりなど、
次々出てくるふぐづくしに舌鼓。
おばあちゃんの思い出話を聞きながら…。

第22話・神戸の冬の風物詩 〈ルミナリエ〉におでかけ

第22話
神戸の冬の風物詩
〈ルミナリエ〉におでかけ

ちょっとおひさしぶりの更新です。
今週のグレアムさんは、神戸の冬の
風物詩〈ルミナリエ〉にお友達とおでかけ。
1995年の12月、阪神・淡路大震災の犠牲者への鎮魂
のために始まったルミナリエ。
あらためまして、グレアムさんがご案内!

珍しい郷土食“ガゼ”を食べる。 熊本・天草 後編

珍しいあの食材を、いよいよいただきます

前回お伝えした、天草諸島にある〈漁師の郷〉という宿。
そこに泊まるきっかけとなったのは、
珍しいものを食べさせてくれるという友人からの情報だった。
珍しいものというのは“ガゼ”(*)のこと。
さて、そのガゼとはいかなるものなのか。
天草の樋島より、後編をお届けします。

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宿のお風呂にゆっくりとつかったあとは、お待ちかねの夕食。
テーブルの上には、ピッチピチの海の幸がずらりと並んでいる。
この景色を見た瞬間、「今夜は飲み過ぎたっていいじゃないか」
という声が、心の中で響いた。
さっそく日本酒を注文、舟盛りや煮付けなどを堪能させていただく。
そこへ、宿の女将さん谷脇菊美さんが例のものを持って来てくれた。

ガゼの正体は、ヒトデ。
英語ではスターフィッシュと呼ばれている、
星形がチャーミングなのだけれど、得体の知れないあの生物。
分類でいうと、棘皮動物(きょくひどうぶつ)に分けられ、ウニやナマコと同じ類。
友人からその話を聞いたとき、あのかたそうな星形のどこを食べるの? 
という疑問が頭をよぎった。
そしていま、目の前に置かれたそれを見ても、皆目見当がつかない。
戸惑っている私を見て、女将さんが説明してくれた。

「これ、こうして手で割ると中に卵があるでしょ、これを食べるんよ」

なるほど。女将さんを真似て、5本伸びている腕のうちの1本を割いてみる。
「シャリッ」という音がして、一瞬ひるむ……。
勇気を振り絞ってパカッと開いてみると、薄茶色の卵がお目見えした。
箸に乗せ、おそるおそる口に運んでみると、ん? 
蟹味噌のような味わいで、ぽろぽろした卵のような食感。
いける! 
日本酒を追加注文し、そして完食。

女将さんにうかがったところ、ガゼは目の前の海でとれるのだそう。
卵がたくさん詰まっている、5月から6月が特においしいのだとか。

女将「子どもの頃は、友だちと一緒に浜に行ってとって、おやつ代わりに食べてたよ」

「おやつにガゼ」

いかにも天草育ちというそのエピソードに惹かれ、前のめりで話をうかがう。

女将「小学校の帰りは山道やったから、野いちごとか食べよった。
30分かかるところ1時間かけて帰ってたよ、寄り道しながら」

そんな話をとてもうれしそうにしてくれた。

女将「学校から帰ったらすぐに浜に行きよって、ガゼとったりビナとったりしよったわ」

ビナというのは、なんですか?

女将「ビナ知らん?? いまでも目の前の浜でとれるよ」

ふむ、興味津々。

テツ「女将さんご自身でとりに行くんですか? いまでも」

女将「うん、行きよるよ」

なるほど、それは同行しないわけにいかない。

テツ「女将さん、明日も行きますか? 浜に」

女将「行けって言えば行くよ」と笑う。

テツ「はい、では行きましょう」

ということで、翌日女将さんと一緒に浜へ行くこととなった。

*ガゼ:ウニの古い呼び名。ヒトデはウニと同じ棘皮動物で、5本の腕が生えているため「ゴホンガゼ」と呼ばれている。現地では略して「ガゼ」という。

高知〈葉牡丹〉 豊富なメニューで 昼から飲める老舗居酒屋

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“食三昧”のおいしい居酒屋でちょいと昼酒

路面電車が大通りをチンチン走る景色は、旅情感。
高知、はりまや橋のほど近く、ここ〈葉牡丹〉は、
そんな路面電車が走る大通り沿いに、ビルに挟まれつつも、
どっしりした風格で建つ木造2階建。
線路の向こうからもすぐに看板が見えました。

市場とフードコートが合体したような人気の〈ひろめ市場〉でみやげものを買って、
ビールとちょこっとつまんでからの2軒目。
まだまだ明るい午後2時過ぎくらい。
えんじ色に、お店の名前と、ビールを持った南蛮人風の
イラストが染め抜かれたのれんをくぐり、
引き戸を引けば、ザ・居酒屋の雰囲気が店内いっぱい。

厨房も見渡せる入ってすぐのカウンターのコーナーに席は決まり。
店の奥はまだまだ深そう。とりあえず、荷物や上着を置いて、
見渡せば、ところどころに短冊メニュー、
真上に日本酒と焼酎の銘柄のメニュー。
テーブルの上の「食三昧」と書かれたメニューを開けると
迷ってください、と言わんばかりのそそる品々。

高知は、日本酒がおいしいと、超辛口の〈船中八策〉を頼めば、
升を受け皿にグラスに注がれた酒がカウンター越しに渡されます。
おっとと、こぼさぬように受け取って、ハイ乾杯。
昼酒というのにするりとお酒は喉を通ります。

第21話・ 塩屋を愛するひとたちの 文化祭〈しおさい〉

第21話
塩屋を愛するひとたちの文化祭
〈しおさい〉

今週のグレアムさんは、塩屋で開催された
文化祭「しおさい」に参加。
宝の探し場所を入れたボトルをまちのあちこちに隠す
「塩屋宝探し」を企画し、いろんな人に楽しんでもらいました。
文化祭では塩屋を愛するひとたちによる
催しものがほかにもいろいろあったようですよ。

第20話・塩屋を ほのぼのサイクリング

第20話
塩屋をほのぼのサイクリング

神戸の塩屋で暮らすグレアムさんが、
自転車で散歩におでかけ。神戸は坂のおおいところ。
塩屋も坂がいっぱいあって、上り坂はちょっと大変。
でも丘の上からの眺めは最高なんだそう。
今週もすてきな出会いがあったみたいですよ。

山形の郷土食。 炊飯器でできる 〈三五八漬〉と〈おかやつめ〉

郷土食を日本の隅々から掘り起こし、記録した名著
『日本の食生活全集』全50巻(農文協)から
料理人・後藤しおりさんが現代の家庭でもおいしく
カンタンにつくれるよう再現したレシピをお届けしている本連載。
ぜひ一緒につくってみましょう!

野菜の旨味を上手に引き出す、山形の郷土食

日に日に秋も深まってきました。
寒さを増すごとにぐっとおいしくなってくる野菜の味そのものを生かしつつ、
毎日食べても飽きないように調理する知恵が、郷土食にはあります。
特に、秋冬は“食材の保存”という役目を持ったレシピが目立ちますが、
雪深い山形でも、漬け物や乾物などは秋冬の郷土食レシピの主役級。

『日本の食生活全集 聞き書山形の食事』でも、
かぶ漬けや、おみ漬け、青菜(せいさい)漬けなど、数多くの漬け物が紹介されています。
また、山の国であり、川の国である山形の食は、
食材の幅の広さと調理法の奥行きの深さが特徴。
山形県の背骨、月山・湯殿山・羽黒山の出羽三山は修験道の山として知られており、
修験者がつらく厳しい修行中、食の制限が多いなりに、
知恵と工夫をこらして食事をしていたことと関係あるのでは、と書かれていました。

今回、後藤しおりさんに教わるのは、
山形の郷土食にして保存食〈三五八漬(さごはちづけ)〉と
箸休めにぴったりな〈おかやつめ〉の再現レシピです。
どちらもお好みの野菜にひと手間かけるだけで、ついつい手が伸びるおかずに大変身。
もう一品食べたいというときのために常備しておきたいですね!

粗くおろすのがポイント。 畑作県の茨城県南部から、 さっぱりとおいしい 〈がりがりなます〉レシピ

郷土食を日本の隅々から掘り起こし、記録した名著
『日本の食生活全集』全50巻(農文協)から
料理人・後藤しおりさんが現代の家庭でもおいしく
カンタンに作れるよう再現したレシピを
お届けしている本連載。ぜひ一緒に作ってみましょう!

理想郷と呼ばれる、肥えた土の地

今回ご紹介するのは、『日本の食生活全集8 聞き書 茨城の食事』
に掲載されている茨城県の食事から。
茨城県南部、水田地帯でハレの日に
食べられている「がりがりなます」です。

茨城県は、日本一の畑作県。
「土壌はうるおい、原野は肥えたり」と讃えられてきました。
畑で採れる大豆や麦、発達した湖沼や河川から採れる魚貝たち。
肥えた土をもち、豊かな食材に恵まれたこの地は、
「常世国(とこよのくに)」と称され、
理想郷と讃えられてきた歴史があります。

「がりがりなます」は、そんな茨城県の南部で食べられているメニュー。
目の粗いおろし器でおろした
大根とにんじんを和えた酢の物。
白と赤の色合いが目にもおめでたい紅白なますは、
お正月にはなくてはならない一品です。

「茨城の食事」によると、
もともとは焼いた小鮒の身を入れていました。
焼いた小鮒は正月料理のこぶ巻きとして使われるので、
それを使ったり、
ない場合にはワカサギを使うこともあるのだとか。
ですがいま、スーパーなどで小鮒を入手するのは至難の業! 
そこでしおりさんのレシピでは、タコを使うことにしました。

今回、おいしいがりがりなますを作るために、
強力な助っ人をお呼びしました。
それがこの「鬼おろし」。

「鬼おろし」は、竹で作られたおろし器。
まるで鬼の歯のように鋭利な歯が並んでいて、
一見恐ろしいのですが、実はかなりのすぐれもの。
竹は熱の伝導率が低いので味を損なわず、
また水分や食物繊維が逃げにくくなり、
ふんわり、かつシャキっと食材をおろすことができるんです。
しおりさんのお料理でも大活躍しているこのアイテム、
いったいどんな魅力があるんでしょうか?

「一般の大根おろしよりも、力を使わず、食感が楽しめます。
みじん切りとも異なったまとまり感が生まれるんです」

鬼おろしを使うと、どんなお料理ができるのか、
ワクワクしますね。
しおりさん、がりがりなますをおいしく作るポイントは?

「作りたてが、素材の味を楽しめるのでオススメですよ。
もちろん馴染んでもおいしいですが。
簡単に作れるので、食べる直前に作ってみてください」

それではぜひ、作ってみましょう!

熊本・天草 前編 ひじき漁

ひじきの熱に浮かされて

昨年ふと思い立ち、天草諸島に出かけてみた。
航空券だけ手配して宿などは決めず、
友人や現地の人におすすめを聞きながら移動するという気ままな旅。
ある日友人から、珍しいものを食べさせてくれる宿があるとの情報を得た。
そこで訪ねたのが上天草の樋島(ひのしま)にある〈漁師の郷〉。
このお宿、地元の漁師さんから直接魚を仕入れているとあって、
新鮮な海鮮料理を存分に味わうことができる。
夕飯には、食べきれないほどの海の幸が食卓を埋め尽くすのだから、たまらない。
そして、その珍しい物というのは“ガゼ”。
ガゼというのはヒトデのこと。
あんな固いもののどこを食べるの? と驚いてしまうけれど、
あるんです、食べられるところが。
と、このままガゼの話をしたいところなのですが、これは後ほどするとして、
今回お伝えしたいのは“ひじき”の話。

宿の売店を物色しているときのこと。
かごにごっそりと盛られた乾燥ひじきが目に飛び込んできた。
天日を存分に浴びたであろう黒々としたその姿は、いかにも美味しそう。
いくつか購入して東京に持ち帰った。

自宅で、そのひじきを水で戻してみる。
すると、磯の香りが一気に立ち上り、一瞬自分が海中に潜ったような錯覚にさえなった。
それほどに強烈な香りだった。
火を通して味見をしてみると、いままで食べてきたひじきにはない
コリコリとした歯ごたえ。
海中で生息していた姿を想像させるような、生命力に満ちた力強い味わい。
こんな体験をしたのは初めてのこと。
この感動をすぐに伝えなくてはと、旅館に電話をかけた。
電話口に出てくれたのは漁師の郷の若女将。

テツ「先日、そちらでひじきを買わせていただいたのですが、
磯の香りがすごくて、こんなひじき食べたのは初めてです」

そう思いを伝えると、少々驚きながらも笑って応対してくれた。

その後もしばらくの間、ひじきの熱に浮かされ続け、
会う人会う人にその感動を伝えていた。
それでも熱は覚めやらず、これはもう行動に出るしかないと、再び若女将に連絡。
あのひじきが、どのように生息していて、収穫されているのか見てみたい。
ひじき漁に同行させていただけないか、若女将にお願いをしてみると、

「知り合いの漁師さんに話をしておくので、来年の春にどうぞいらしてください」

との返事をいただいた。
そうして、一年後の春を待ちわびることとなった。

第19話・“出張編” グレアムさんの東京日記。

第19話
今回は“出張編”。
グレアムさんの東京日記

いつも神戸から楽しいコミック・エッセイを届けてくれるグレアムさん。
今週は特別編の、「グレアムさんの東京日記」をお届けします!
先月のシルバーウィークに「THE TOKYO ART BOOK FAIR」のために
東京を訪れたグレアムさん。
グレアムさん目線でオススメする、アートブックストアや
とんかつやさんをご紹介!

静岡〈三河屋〉 青葉横丁入り口角の人気店で 絶品おでんとフライを

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屋台のようなお店でいただく静岡おでん

のれんをチラリ。
先ほどいっぱいだったけど、運よく空いた木の丸椅子が見えました。
お店に入って腰掛けると背中は引き戸すれすれの正面席。
さあ、何を飲もうかな。初めての店では、メニューからの情報収集に時間を要しがち。
こちらのお店は、目の前の壁、いえ、食器棚から冷蔵庫の扉までメニュー札がぎっしり。
ドリンク類は、冷蔵庫の扉に磁石で貼られています。
「レモンサワーください」
お母さんから手渡されたグラスは、
サワーにしては小さめだなと思ったけれど、飲んで納得。
やたら氷の入った薄いものでなく、しっかり金宮焼酎にレモンがきいておいしい。
グラスを置いたテーブル幅は15センチぐらい? 
お父さんが手渡してくれた取り皿を置くと、もういっぱいいっぱい。
その先は同じ高さでステンレス素材になっていて、
左から四角いおでん鍋、丸い揚げ物鍋、七輪が並びます。
その調理台のまわりをコの字で囲むようにお客さんが座っているという仕組み。

さて、何を食べようかと悩んでる間に、両サイドからバンバン注文が入ります。
まずは、おでんの牛スジとこんにゃくを頼むと、
濃いめのつゆから串の刺さったおでんをお父さんがひょいと抜き取って、
私の差し出したお皿にのせてくれる。
かつおと青のりはそっちね。
そう、静岡おでんは、かつおの削り粉と青のりをかけていただく。
こちらのお店は、それぞれの容器から好みでスプーンでふりかける。
関西人の私は、お好み焼き屋みたいと思ってしまう。
串をつまんで、一口ぱくり。
ふりかけた粉の風味、練り辛子の刺激とジューシーなおでんが
口の中いっぱいに広がります。

第18話・神戸の高架下、 アットホームな 飲んべえパラダイス!

第18話
神戸の高架下、アットホームな
飲んべえパラダイス!

長めのスコットランド里帰りを終え、
神戸に帰ってきたグレアムさん。
留守中に、猫の面倒を見てくれたり、
前回のこの連載の主人公にもなってくれた親友のマークさんに、
お礼のビールを振る舞うことに。
そんな二人が向かったのは、阪急とJRの高架下、
立ち飲み屋さんが並ぶ、飲んべえパラダイス! 
馴染みの立ち飲み屋さんでグレアムさんも
久しぶりの日本食に舌鼓。

土祭2015公式ガイドブック 『土祭という旅へ』

栃木県・土祭2015公式ガイドブック『土祭という旅へ』

益子で生きる人、作る人のことも語られるプログラム・ガイド

発行/土祭実行委員会

2015年9月13日(日)〜28日(月)、栃木県益子町にて開催される「土祭(ひじさい)」。「この土地で生きることの祭り」をテーマに、44人の作家による展示や、陶器や農産物などが並ぶ市場、演劇、映像上映、演奏会、トークショー、ワークショップなどが行われます。

このたび発行された、公式ガイドブック「土祭という旅へ」はプログラム情報はもちろんのこと、この土地で生きる人、この土地でものを作る人、そしてこの土地の風景や歴史の物語を通して、益子がもつ風土性の魅力をお伝えする充実の1冊! このガイドブックの試し読みがマグギャラリーに登場しました。ガイドブックのお求めは下記URLからどうぞ!

土祭2015公式ガイドブック「土祭という旅へ」

https://hijisai2015.stores.jp/

発行日/2015.8

仕様/B5版変形/112ページ/4色

価格/800円(税込)

千歳烏山〈アカサビホテル〉 懐石料理店で修業した店主の 料理が次々と

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店主のおまかせでいただく日本料理

普段乗り慣れない路線に乗るだけで旅気分になれる東京。
新宿から京王線の急行で11分の千歳烏山駅。
駅の横の踏切が開いた瞬間行き交うのは、
買い物帰りの自転車(前うしろに子どもが座る)、
会社帰りのサラリーマン、大きなスポーツバックの学生さん……。
銀行、コンビニ、スーパー、チェーンの居酒屋、
小さな豆腐屋からクリーニング店まである商店街を抜けて、
少し薄暗くなった、飲食店が並ぶ細道の先、
〈AKASABI Hotel〉の文字が高いところに見える。
ああ、こんなところにビジネスホテルね。と思ってしまう
白い看板と店名なのだけど、ここは、おいしい日本食が食べられるお店とな。

階段を上った2階、あけっぱなしのドアを入れば、
うなぎの寝床のような空間にカウンター、奥に小さなテーブルと箱椅子が置かれてる。
「いらっしゃいませ~」と斬新な髪型の店主が顔を出す。
カウンターの席に腰をかける。お酒のメニューから、暑いので、生ビール。
そして、そのメニューのファイルを裏返したり、
侘び寂び感たっぷりの店内を見渡したりして、料理のメニューを探すけど、
張り紙も見あたらない。おまかせ料理らしい。
「嫌いなものとか苦手な食材ありますか?」と店主が聞いてくれる。
なんでも食べられるし、普通にお腹が空いてることを伝える。
このやりとりで、料理のオーダーは完了。
予約の電話で、あらかじめ予算などを言っておくのもいいかもしれない。

第17話・グレアムさん、 里帰りスペシャル。 猫が行方不明!

第17話
グレアムさん、里帰りスペシャル。
猫が行方不明!

夏本番ですね! 
グレアムさんはただいまスコットランドに里帰り中。
そこでこの連載でもお馴染みのお友達、
ストリート哲学者のマークさんが
グレアムさんの留守を守っています。
ところがグレアムさんの黒猫ちゃんが行方不明になってしまって…。 
今回は夏休みスペシャル、大増量のボリュームでお届けします。

第16話・ 髪が伸びたらどうする? 塩屋の床屋コレクション

第16話
髪が伸びたらどうする?
塩屋の床屋コレクション

ついついサボってしまいがちな散髪。
しかし伸び放題のグレアムさんの髪も限界、
そろそろ床屋さんに行かねばです。
塩屋はちいさなまちですが、
実は数多くの床屋さんがしのぎを削っているんですよ。
今週は、知られざる塩屋の床屋事情について!

大分・農家民宿「雲中坂」後編

お母さんが腕をふるいます

[ff_textlink_by_slug slug="tpc-foo-tasty-016"]前回[/ff_textlink_by_slug]に引き続き、大分県竹田市の農家民宿「雲中坂」よりお伝えします。
農家民宿とは、地元のご家庭が営む宿で、
農作業やこんにゃく作りなど、その土地ならではの体験ができるのが魅力。
私も山へ連れていってもらい、ぷりぷりの椎茸や、
ふっくらと柔らかいふきのとうをたくさん収穫させてもらいました。

今回の後編では、その食材を宿のお母さん羽田野あき子さんに料理していただきます。
では、お台所へとおじゃまします。

羽田野忠夫さん、あき子さんご夫婦。

母「さあて、何から作ろうかな~」

使い慣れた台所に立つお母さん、その後ろ姿はどこか頼もしい。

母「ふき味噌から作っちゃおうか」

はい。
トントントントン。
さすが民宿の台所を預かるお母さん、包丁の音がリズミカルで手早い。
あっという間にふきのとうがみじん切りになり、苦みをまとった青い香りが漂ってきた。

熱したフライパンに油を少し垂らし、ふきのとうを炒め始める。
少ししんなりしてきたところで、味噌を混ぜ合わせる。

母「ここにね、これを入れるんよ、卵」

卵?

母「これ入れると、冷めてもかたくならなくて、しっとりするんよ」

ほー、初めて知りましたそのコツ。
さっそく我が家でも試してみよう。

母「そうそう、これも作ろうか」

お母さんが取り出して見せてくれたのは、自家製の干し大根。
普段スーパーで見かける千切りではなく、輪切りにして干されたもの。

母「これ、じっくり煮たほうが美味しいから、先に作っちゃお」

油をひいた鍋で、まずは鶏肉を炒める。

大根はよく洗い、水気を絞って鍋に入れる。
軽く炒めたら、醤油、酒、みりん、水をひたひたの量まで入れ、しばらくコトコト煮る。

母「ストーブの上とかで放っておくと、ちょうどいいんよ」

と、お父さんお手製のストーブの上に鍋が置かれた。
煮汁が少なくなり、こっくりと馴染んできたら完成。

母「椎茸はどうする?」

テツ「お母さんは、どうやって食べるのが一番好きですか?」

母「うーんとー、やっぱし炭火で焼くんが美味しいよね~」

炭火と聞くだけで気持ちが上がる。

母「外で七輪出して焼こうか、ね」

さらに七輪とは、嬉々。

炭火と聞いて、気持ちが上がっている人がもうひとりいた。
お孫さんの勘太君、弱冠5歳。
バーナーを持ち出し、炭に向かって真剣に取り組み始めた。
その後、慣れた手つきでうちわを使いこなし、
あっという間に火を起こしてしまうのだからすごい。

テツ「勘太君、すごいね~、怖くないの?」

勘太「ぜんぜんこわないわ」

俺に任せとけ、といった感じでクールに決めている様子が可愛い。

父「小さい頃から何でもやらせとるからなぁ」

東京で暮らしている私からすると、こんな小さい子どもに
火の扱いをさせるなんて危ないと、つい任せることを避けてしまう。

父「火傷したってたいしたことにはならんから、これくらいのことでは」

はい、確かにそうですよね。

赤く火がともった七輪に網をかけ、その上に椎茸を並べていく。
しばらくすると、椎茸の表面がじわっと湿り、白く細い湯気が立ち始めた。
たまらん。

テツ「勘太君、もういい頃かなぁ」

こくりと男らしく頷く勘太君。

勘太「ばあちゃーん、焼けたー」

台所にいたお母さんが、焼け具合を見にきてくれた。

母「うん、いいやろ」

じゅわっとしたシズル感をまとっている椎茸、早く食べたい。

母「椎茸とふきのとう、天ぷらもしといたから」

こちらを誘うかのように、たくさんの天ぷらが大皿に盛られている。

母「熱いうちに食べようか」

はい!

第15話・塩屋のバーベキューは たどり着くまでが大変!

第15話
塩屋のバーベキューは
たどり着くまでが大変!

梅雨も終盤、いよいよバーベキューの
本格シーズンがやってきます!
グレアムさんも、お友達の家で開催される
バーベキューパーティにおでかけ。
手土産を持って、はりきって出かけるのですが、
入り組んだ塩屋の路地がグレアムさんたちを惑わせます。
なかなか辿り着くことができなくて…。

藤沢〈久昇〉 相模湾の地の魚が美味しい 割烹居酒屋

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あふれんばかりのお献立に目が泳いで、行ったり来たり。

久しぶりに訪れたその日。開店から1時間後の午後6時。もう店内は満席。
御通し、力強い書体で店名がプリントされた箸袋入りの割り箸、
おしぼりが取り残されたように並ぶカウンターの一番奥が私たちの席。
この美しく盛られた三点盛りのお通しは、電話で予約した人に出されるのです。
まずは、瓶ビールを頼んで、魅力あるお献立(久昇では、メニューをお献立と表記)の
数々へ目を泳がせる。
ビールの到着と同時に、貼られた短冊、席前に置かれた今月のご推薦、
達筆に書かれたそれらから、まずは、1、2品、季節のものを注文。
ビールを注ぎ、乾杯、ごくり。

御通しに箸をのばしつつ、目は、お料理の文字を追いかける。
しっかりとした緑のお品書きのブックを開いてみる。
またまた季節の特選料理、定番の料理と、あふれんばかりに並びます。
昨今の居酒屋風の太文字でもなくペン文字のそれらは、
繊細で、見落としてはいけないと、迷い箸ならぬ迷い品書き。
ページをめくりめくり、行ったり来たり、手元からなかなか放せない私。
その席の後ろでは、それぞれ好みのエプロンをつけたベテランお給仕さんが
行ったり来たり。満席の店内は、大忙し。
ひっきりなしに、オーダーがとられては、厨房に通されて、
おいしそうな品々がカウンター奥横からそれぞれの席へ運ばれていくのです。
何十年も続くであろう光景。お客さんも通い慣れた大人のグループが目立ちます。