連載
posted:2012.9.27 from:和歌山県和歌山市 genre:エンタメ・お楽しみ
〈 この連載・企画は… 〉 アナログや手作りのものからにじみ出る、作者の人柄や特別感に魅了される人が増えています。 そんな人間味あふれる全国の手書き新聞やZINEをフューチャーし、発行人と制作の背景に迫ります。
金岡新聞 第149号
2012年9月24日発行
尾瀬 2回目/大クイズコーナー 他
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金岡新聞と金岡くん
金岡新聞は、和歌山県和歌山市在住の小学生、 金岡 陸(かなおか りく)くんが、小学校2年生の時に始めた手書き新聞で、 当初は隔日で発行されていた。 小学校4年生の今では週に一度の更新となっており、 2011年12月に、通算120号を迎えた。 紙面には金岡くんの通う小学校の運動会のレポートや、 級友の誕生日などの身の回りのこと、 それから、大人も楽しめる旧暦・行事のトリビア、広告、 和歌山の天気予報などが隙間なく並ぶ。 鉛筆と色鉛筆で、ひとつひとつのトピックが丁寧にA4用紙一枚に描かれ、 その編集力や観察力は大人も舌を巻くほどだ。 できあがった新聞はカラーコピーされ、 近所に住む知人や学校の友達などを中心に配られる。 その人気は口コミやメディアを通じて広まり、 金岡新聞はすっかり地域に根づいた。 2011年2月から東京・渋谷のフリーペーパー専門店 「Only Free Paper」へ30部だけ置くようになったことをきっかけに、 金岡新聞と金岡陸くんの名前は東京でも知られるようになる。 フリーペーパーマニアのみならず、渋谷に買い物に来たついでにふらりと 「Only Free Paper」に立ち寄った東京っ子の心もがっちり掴んだ。 毎週店頭に置いてはすぐに品切れになってしまうという。 正直、金岡新聞は誤字脱字が多い。 誤字脱字のある原稿はそのまま発行されたのちに、 自分で気づいたり読者から指摘されて次の号で訂正する。 だから過度な大人の干渉がない、のびのびとした“金岡くんの”新聞ができる。 「本人がやりたいと思ったことをやらせてあげたいんです」 と言うお母さんや家族、 金岡くんの新聞を毎週楽しみにする読者の温かい声援を受け、 編集長・金岡くんはカメラ、名刺、メモ帳を手に、今日も元気に和歌山を駆け回る。
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