RICE475収穫祭レポート(後編)

いざ、収穫祭BBQへ!

1日目のオリエンテーションで仲間になり、2日目早朝から座禅で精神状態を整え、
着々とRICE475の新米を食すコンディションを整える、
<RICE475収穫祭>にご参加のみなさん。
次に向かった先は魚沼が誇る銘酒「鶴齢」でおなじみの青木酒造さん。

通常、酒蔵見学を行っていない酒蔵ですが、
なんと特別に酒蔵見学をさせていただきました!
魚沼の美味しい水、美味しいお米から造られる地元自慢のお酒は、
また改めてじっくりレポートさせていただきたいと思います。

その後、冬野菜の収穫を体験させてもらいに、南魚沼市の石打農園へ。
さっそくおじいさんご指導の下、でっかい大根とでっかい白菜を収穫。
泥まみれの虫だらけが、野菜の本来の姿なのですね。
貴重な農園での収穫体験に、みなさんとても良い表情をされていたのが印象的でしたよ!

そしていよいよ、メインイベントの収穫祭BBQ!

まずは、豊作を祝して鏡割り☆
もちろん「鶴齢」で。青木酒造さんありがとうございました!
淡麗ながら、やさしいお米の甘みを感じる「鶴齢 純米吟醸」をすすりつつ、
小山流の方々による、津軽三味線の演奏を堪能しました。
演奏していただいた小山流3代目、小山豊さんは、
紅白歌合戦やレコード大賞などでも演奏され、古典的な演奏だけでなく、
バンド形式での演奏も多く、枠にとらわれない独自のスタイルでご活躍されています。
共演者には北島三郎さんからナオト・インティライミさんまで。幅広いですね!
素敵な演奏ありがとうございました!

鏡割り、三味線と縁起物を楽しんだ後は……
腹ごしらえのみ!!

八色しいたけ、自然薯、神楽南蛮、採れたて大根……旬の野菜満載のBBQ。
もちろんお肉は越後もち豚です!
きのこたっぷりの芋煮は、鶴齢の酒粕を使った醤油ベースと関興寺の味噌ベースの2種!
さらに、皆で収穫を祝して餅つきをしました!

とどめに、田植えや除草など、皆さんと一緒に育てた
無農薬栽培の南魚沼産コシヒカリ「RICE475無農薬無化成肥料栽培米」の新米を、
ぬか釜で炊飯!!!
ぬか釜とは、籾殻と杉の葉を燃料に羽釜で炊飯するスタイルです。
昔はどこの農家でもぬか釜で炊飯していたそうです。
直火でお釜で炊飯する訳ですから、美味しくない訳が無いです!
重い木の蓋を開けたときに、蒸気の奥から現れる、つやつやご飯、
思い出すだけでヤバイ……

地元の旬の食材をおかずに、
獲れた産地で、生産者の方と共に食べるご飯。
しかも、福岡からご参加いただいた方から、本場の明太子のお土産が!
なんとも最高の贅沢☆

今年のRICE475は豊作でした。
そのうえ、甘みも強く、お米自身の味がしっかりしています。
参加者の方からも、
「今まで食べたお米の中で一番美味しい!」
「お米に味があるのを初めて知りました!」
「実はお米はあまり好きじゃないけど、コレは好き!」
など、嬉しい感想を沢山いただきました☆
中には、
「美味しくて食べ過ぎて太ります」
と、うれしいクレームも。笑
みなさんに魚沼フルコースをドーンとご堪能いただけたかと思います!

ほぼ寝てない上に、満腹でみなさんが動けなくなったところで、収穫祭も無事に終了☆
迷アテンドではありましたが、本当にみなさんと一緒になって楽しませていただきました!
収穫の感謝はもちろんでしたが、
まだまだ手探りなRICE475を応援し続けてくださるみなさんと一緒にお祝いできたことに、
感謝の気持ちで一杯になりました。

驚いたのはその後。
数日後に参加者のみなさまから何通もメールをいただきました。
その内容は、「楽しかった」「美味しかった」の先にある、
僕らが目指す「農家の価値向上」に対するメッセージに溢れていました。

「大きな組織ではなかなかできない大切なことをされていると思うので、
大変だとは思いますが、頑張ってくださいね。
いつか、大きな実を結ぶことを期待しています☆」
「今後の農業の発展に向けて頑張ってください!
農業をした事が無く分らない事だらけだけど
自分なりに考えつつ生活をしてみようと思っています」
「6次産業化が目指す、地方が持つ魅力を活かしたスケジュールで感動しました」
などなど。

たった2日間の、しかも迷アテンドで、みなさんにそこまで想像していただけたことがうれしく、
また前進する僕らの活力になりました!

新米農家と新米米屋ではありますが、リバース・プロジェクトと共に、
僕らだからこそ出来るアクションを起こし続けます!
そして、農家の価値を高めることで、日本の未来に貢献できるよう、
日々前進して行きたいと思います!

みなさまも機会がありましたら、ぜひ魚沼を体験しにいらしてください☆

島やさい食堂 てぃーあんだ

ここで生まれた食材とうつわが表現する、沖縄のエネルギー。

沖縄県中頭郡読谷村の海沿い、
大きな民家を改装した店内の大きな縁側を心地よい風が吹き抜ける。
「島やさい食堂 てぃーあんだ」は、
そんな沖縄ならではのゆったりした風景を身近に感じながら、
地元で採れた野菜や魚を中心にした滋味あふれる料理が
心ゆくまで楽しめる食堂。
「てぃーあんだ」とは直訳すれば「手の脂」。
「手間をかける」「愛情をそそぐ」という意味を持つ沖縄の言葉だ。

2006年にお店をオープンした店主の伊波清香さんは生まれも育ちも沖縄。
「子どもの頃、赤瓦の家に庭があって、そこで採れたゴーヤや冬瓜などの野菜が
食卓に上るというのは普通のことだった」
という彼女が、あらためて沖縄の食文化に目を向けるきっかけになったのは、
進学のために沖縄を出て福岡に移り、
そのままアパレル会社に就職した後のことだった。
「ある日体調が悪くなって熱が出たことがあったんです。
沖縄にいた頃はそういう時いつも、黄色い人参と豚肉のレバーを使った
栄養たっぷりのスープを母が作ってくれて、
それを飲むとケロッと治ったんです。それで、いざ作ろう! と思ったら、
スーパーに行っても『黄色い人参』が売ってない。
それまで『当たり前』と思っていた沖縄の野菜が、
特別なものなんだと気づかされたんですね」

そんな気づきを経て、後に沖縄に帰省した時、ふと恩納村の市場を訪れてみた。
そこで目に飛び込んできたのは、見慣れたハンダマやゴーヤといった、
「パッと見『美味しそう』というよりも、
どこかアクが強くてゴツゴツとした、実に沖縄らしい」野菜たち。
「食に興味を持っていたし、
ずっとお店をやりたいと思っていたけど、なかなか考えがまとまらなかった」
という伊波さんだったが、
「この野菜を料理に使って、自分なりの沖縄を表現してみたい」
と素直に決断できたと言う。

“再発見”の驚きは野菜だけではなかった。
高校生の頃まではまったく関心のなかった、
「やちむん(沖縄の方言で「焼き物」の意)」にも、
新たな眼で向きあうことになる。
「ずっとモノを扱う仕事をしていて、モノだらけの日常に
どこかウンザリしていたようなところがあったんですけど、
沖縄の外の世界にある色々なモノをたくさん見てきた眼で、
改めて沖縄の焼き物を見なおしてみて、びっくりしたんです」
これまで一度も行ったことのなかった読谷村の『やちむんの里』を訪れ、
うつわを見て、目が釘づけになった。
「泥臭いけれど力強い、なんでこんな温かいエネルギーが
感じられるんだろう、って。たたずまいだけで沖縄を感じさせる。
これに盛るのは沖縄料理しかないと思った」

この素朴な陶器が生まれた読谷という地で、そのうつわを使いながら、
近郊で採れた野菜を使った料理をできるだけ多くの人に食べてもらう。
伊波さんの中で「てぃーあんだ」のコンセプトが徐々に固まっていった。
とは言え、
「元々料理を仕事にしていたわけではなかったので、不安もあった」
という伊波さん。
食材ひとつとっても、仕入先の農家に足しげく通い、
少しずつ開拓していくしかなかったと振り返る。
「ある日、すごくいい生姜の畑を見つけたんですけど、
いつ行っても誰もいないんですよ。
仕方がないから何度も行って、もうストーカーみたい(笑)。
それでついにある日、生産者のおじさんを見つけて、
やっとのことで譲ってもらったり。あとは、
小さい時によく可愛がってくれた農協のおじさんを頼って、
農家さんを紹介していただいたり。
最初はみんなに“女だてらに何を始めるんだ” “大丈夫か”なんて
言われたりしたんですけど、
だんだん仲良くなると“これ新しく作ったから持って行って”とか、
“これはこんなふうに料理したら美味しいよ”とか教えてもらえるようになって。
人の縁にはすごく恵まれていたと思います」

「てぃーあんだ」で提供する料理は、
伊波さんによれば「決して特別でない、普通のもの」だ。
地元で捕れた魚料理に、
ラフテーやジーマミー豆腐、クーブイリチー、島野菜の漬物……。
昔から沖縄の家庭で食べられてきたもの、だけど、
そこには「ひと手間」の心遣い、
つまり「てぃーあんだ」がたっぷりと込められている。
「マクロビオティックを勉強したこともあって、
『一物全体』というかたちで、
食材をできるだけ使い切るように心がけています。
ラフテーを仕込む時に使う煮汁や、
お吸い物の出汁を取るしいたけを使って佃煮にしたり。
あと、意味なくゴージャスに盛って、
生ゴミが増えるような盛り付けもしたくない。
無駄にお腹いっぱいになるんじゃなくて、
節度ある量で、いろいろな食材をバランスよく食べていただきたいんです。
あとは、ここで過ごす時間や空間の魅力で、お腹いっぱいになってほしい」

料理を提供している「お膳(※1)」もかつての沖縄で盆や正月、
冠婚葬祭の時に、大勢の親戚が集まって食事する際に使用していたものを
独自にアレンジして使っている。
「研ぎ澄まされたセンスの中で、とかいうことでなくて、
日常の中にあるけど、少しだけ特別、という感じがいいなと思っていて。
お客さんも節日(しちび)祝い(※2)や結納などの
イベントの時に来てくださる地元の方々も多いし、
観光客の方々もたくさん来てくださいます。
もちろん県外からの移住者の方々も多いですし。
いろいろな人たちがミックスされているのが嬉しいですね」

滋養たっぷりで優しい「てぃーあんだ」の味が評判となって、
お客さんは当初思い描いていた数をはるかに超えて増え続けている。
「本当にありがたいことですけど、
ちょっと忙しくし過ぎなのかもしれないですよね。
でもまだ始めて5年ですから。
やっとお店らしくなってきたかな、という感じです」
と伊波さんはじっくりと前を見据えている。

その原点にあるのは、小さい頃、
からだを癒してくれた母やひいおばあちゃんの手作りの沖縄料理。
この地で生まれたうつわと食材が表現する、
素朴だけど力強い沖縄のエネルギーなのだ。

※1 厳密にはもう少し足の高いお膳が使われていた。
※2 沖縄で昔から受け継がれてきた年中行事のこと。

「特別ではないけれど、丁寧でバランスのよい料理を提供したい」と語る伊波さん。

時期や日ごとに違う、とれたばかりの新鮮な魚を使った小鉢が並ぶ。

海の見える気持ちのよい縁側の席を含む店舗は、民家を改装したもの。

Information


map

島やさい食堂 てぃーあんだ

住所:沖縄県中頭郡読谷村都屋448-1

TEL:098-956-0250

営業時間:12:00〜15:00(L.O. 14:30)、18:00〜21:00(L.O. 20:00)

定休日:木曜休

RICE475 収穫祭レポート(前編)

はじめまして、ガクハリです!

はじめまして、RICE475の覺張と申します!
RICE475とは、株式会社リバースプロジェクトと
日本有数の米どころ南魚沼の農家山本と廣新米穀で取り組む農業プロジェクトです。
「美味しいお米を作り、農家の価値を高めたい!」という想いから始まり、
南魚沼産コシヒカリを栽培しながら、
魚沼での農業体験や都内での様々なイベント、ウェブなどで情報発信を行っています。
農家のことを少しでも知っていただき、
皆さんと一緒に農家の未来を考えていけたら幸いです。
生産者・流通者・消費者の全てが幸せになれるお米、
最「幸」級米を目指します!

この場では、新潟県魚沼地方から地域のヒト・モノ・コトを
ご紹介させていただきたいと思います。そんな第1回は、
「魚沼を満喫し、贅沢にRICE475を味わいながら、収穫に感謝しよう!」
という趣旨のもと開催された、
「RICE475 収穫祭 祝・豊作ツアー」をご紹介します。

11月22日、23日の2日間で行われたこのツアー、
遠くは九州から近くは地元魚沼の方々に、
温泉・観光・酒・旬の味覚・新米と魚沼を存分に味わっていただきました!
そんな旅の始まりは、なんと温泉宴会スタート☆
今回お世話になったお宿は、「雪国の宿 高半」さんです。

川端康成が滞在し、「雪国」を執筆し、物語の舞台となったことでも有名な、
約900年の歴史を誇る温泉なんです。
RICE475の田植えや農業体験後は必ずこの温泉です!
歴史もさることながらお湯が素晴らしい!
お肌ツルツルのアルカリ性で湧き出し温度も奇跡の42度。
37代目湯守いわく「源泉に本当に何も手を加えず、そのままなので、
赤ん坊を放り込んでも安心」とのことです。
放り込まれた赤ん坊はさぞ不安でしょうが。。。

そんなお宿で、37代目湯守高橋五輪夫さん(通称プリンス)を囲んで、
魚沼の深雪マスやお漬物や新米おにぎりをツマミに
銘酒「鶴齢」で美味しく愉快な宴を過ごしました。

僕があのひとことを告げるまでは。。。

…そう、わたくし重要な伝達事項をすっかり伝え忘れておりました。

覺張:「明日の座禅ですが、朝5:40にロビーに集合してください。」

そのひとことで場の空気が一変。
皆さん:「えっ。。。これからお風呂に入って、なんだかんだで2時。起床は4時半。。。」
覺張:「いやぁ、修行ですから、ねぇ。。。すいません!」
ってな感じで、即撤収、即就寝、即起床。

皆さんの怒りが座禅で静まるといいなぁという、淡い期待を胸に向かった先は、
関興寺さん。魚沼では「雲洞庵」に並ぶ位の高いお寺です。
上杉家に縁のあるお寺で、謙信の没後の相続争いの兵火で諸堂が火災になった際に、
住職が謙信から譲り受けた経本を味噌の中に入れて火から守ったそうです。
それ以来、「関興寺の味噌なめたか」と言って、
関興寺の味噌をなめるとご利益があるとされています。

まだ薄暗く、気温の低いお寺で、住職から説明を受け、皆でお経を唱えた後に座禅体験。
機械の音を無くすため、ストーブも電気もすべて消し、調身、調息、調心。
姿勢を整え、呼吸を整えることで心が整う。
カラスの鳴き声、キツツキが木を叩く音、かなりの寒さでしたがそれすら心地よく、
地球と一体となっているような感覚を体験しました。
普段、機械音に囲まれて生活していることを実感すると同時に、
自然界の音だけに囲まれることがこれほど気持ちの良いことだと知りました。

初めて体験される方も多かったのですが、「スッキリした!」と、大変好評でした。
また、「住職の袈裟が素敵だった!」とおっしゃる方も。
デニム素材の袈裟は本当に素敵でしたよ!

こうして、これからの旅の安全祈願と、
RICE475をおいしく食べるまでのコンディションを整え、朝食のために宿へ戻りました。

そして、前夜の僕の失敗は忘却の彼方へ。(良かった良かった。)

つづく。

ニセコの味を守る、料理グループ 〈じゅうごばぁ〉代表・ 菊地昌子さんの朝ごはん。

土地のおいしさが集まった、栄養たっぷりごはん。

ニセコの味を守る、料理グループ「じゅうごばぁ」の代表、菊地昌子さん。
朝食に限らず、菊地さんの食卓はいつも賑やか。
なぜなら、近所の仲間たちがいろいろなものをおすそ分けしてくれるからだ。

「私自身は野菜をいくらも作ってないのでね、いただきものも多いんですよ。
さといもは、ご近所の方が静岡の弟さんから送ってもらったものを煮付けにしてくれたの。
少し煮ても余るからってね、私が留守の間に玄関に置いていってくれたのよ」
おひたしにした小松菜も、お隣からのいただきもの。野菜はあまり買うことがない。
ご近所では、みんなそうだ。お互いがお互いのものをおすそ分けし合っている。
「主人(元ニセコ町長)に世話になった、と言って、庭の世話をしてくれる方もいらっしゃる。
そうすると、苗を持ってきて植えてくれるわけ。気づいたら、トマトやししとうが育ってる。
食べ切れないから、作っていない方と分けるんです」

鮮やかなピンク色のお漬物は、紫キャベツ。
「紫キャベツも、毎年同じ方からいただくんです。
今年は息子のお嫁さんが半分持っていったから(笑)、残りをお酢で漬けたの」

ひとり暮らしの菊地さんの冷蔵庫は、このような保存食でいっぱいだ。
調味料も、できるだけ自分で作っていると話す。
もちろん、豆腐の味噌汁に使っている味噌も、菊地さんのお手製。

「お味噌汁にはアサツキを散らしてね。これは、春のうちに切って冷凍保存しているのよ」
それに、鮭の塩焼きをメインに添えてできあがり。
鮭は、最近腰を痛めた菊地さんのためにお嫁さんが買って届けてくれた。
「買うものといえば、肉や魚くらいかな」と話す菊地さん。
その土地土地のおいしさが集まった栄養たっぷりのごはんである。

Profile

MASAKO KIKUCHI
菊地昌子

ニセコ町の料理グループ『じゅうごばあ』のリーダー。
かつては中学校で国語を教えていた。元気な86歳。