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〈魚彩和みの宿 三水〉の
若女将、吉田さとみさんの
朝ごはん。

みんなの朝ごはん
vol.002

posted:2012.2.23  from:千葉県鴨川市  genre:食・グルメ

〈 この連載・企画は… 〉  みんなどんな朝ごはんを食べているのか? 暮らしの大切な一場面だから、
おいしい朝のメニューを全国さまざまな場所で集めてみます。その土地ならではもあれば、新しいスタイルも!?

editor’s profile

Kanako Tsukahara

塚原加奈子

つかはら・かなこ●エディター/ライター。茨城県鹿嶋市、北浦のほとりでのんびり育つ。幼少のころ嗜んだ「鹿島かるた」はメダル級の強さです。

新米女将の朝は、地元の野菜たっぷりの朝食からスタート。

房総半島の海沿いに静かに佇む温泉旅館、
「魚彩和みの宿 三水」の若女将が、吉田さとみさんだ。
東京生まれ、東京育ちの彼女は、鴨川の地に嫁いでちょうど1年が経つ。
地の利を考えれば、魚がおいしいのは当然のことだが、
実はさとみさんは魚介類が大の苦手。野菜中心の食生活になるのは必然的だった。
「はじめは見知らぬ土地に来て、不安だらけ。おまけに朝・昼・晩、魚中心の食事……」
と、不慣れな環境に戸惑うこともあったが、
次第に鴨川は美味しい野菜の産地であることを知る。
市内には直売所がたくさんあり、さとみさんは食材のほとんどをそこで手に入れる。
「値段シールの横には、必ず生産者の名前が書かれていて、
一度も会ったことのない人だけど、妙な親近感。
ついつい買い物かごに入れてしまうんです」

そんな彼女の朝ごはんは、
豆腐一丁が主菜で、さまざまな薬味で愉しむという献立。
豆腐は近所の豆腐店で買ってくる。
ここのまろやかな大豆の味わいがお気に入りなんだそう。
それをざるにそのままあしらい、
薬味を少しずつのせては、千葉県産のお醤油をつけていただく。
今朝の薬味は9種類。日によって変わるが、
全て鴨川産ということはこだわりを持っている。
小ネギ、ショウガ、オクラ、ミョウガ、大葉、トマトなどの
野菜はもちろん、豆腐、納豆、梅干しも地元の人の手づくり。
ひじきも近海でとれたものだ。
この他にも高菜や岩のり、お味噌などもメニューの定番。
この豆腐献立は多い時には週に3回ほど、朝の食卓に並ぶことがあるという。
その理由を、
「決して手を抜いているワケでも(笑)、豆腐が好物というワケでもなくて、
新鮮な野菜や食材本来の味を楽しむには豆腐と一緒に食べるのが一番!
と勝手に思っているだけのことなんです」
と、笑いながらさとみさんが教えてくれた。

今、宿では自家菜園を始めた。
鴨川は新鮮な魚だけではなく、美味しい野菜の宝庫でもあるということを、
旅館を通じて、お客様に知ってもらいたいという気持ちからだ。
鴨川に来て、もうすぐ1年。
旅館の若女将にとって、鴨川の地は毎日新しい発見でいっぱいだ。

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SATOMI YOSHIDA
吉田さとみ

鴨川市の温泉旅館「魚彩和みの宿 三水」の新米若女将。一児の母でもある。
http://www.sansuihotel.com/

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