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RICE475 収穫祭レポート(前編)

RICE475レター
vol.001

posted:2012.1.13   from:新潟県南魚沼市  genre:食・グルメ / 活性化と創生

〈 この連載・企画は… 〉  コシヒカリの最「幸」級米を目指すプロジェクト、RICE475。
新潟県魚沼の米屋 廣新米穀店の4代目・覺張雄介が、日本の食卓と農業の未来を語ります。

profile

Yusuke Gakuhari

覺張雄介

がくはり・ゆうすけ●1980年3月27日新潟県生まれ。A型。株式会社WV 代表取締役。
米どころ越後魚沼で戦前より続く米屋「廣新米穀」4代目。幼稚園の頃の夢は「悪魔」だったが、米屋を営む祖父の背中を見て、小学校3年生の文集には「米屋になりたい!」と無事に人間の道を選んだ。高校卒業後、アパレル業界へ進むために故郷魚沼を離れ、トレンドの移り変わりの速い業界で商売を学び、家業復活のために帰郷。
農業の様々な問題に直面し、魚沼を愛するひとりとして、次の世代に残せる地域づくりや農業の新しい形を勝手に模索中。

はじめまして、ガクハリです!

はじめまして、RICE475の覺張と申します!
RICE475とは、株式会社リバースプロジェクトと
日本有数の米どころ南魚沼の農家山本と廣新米穀で取り組む農業プロジェクトです。
「美味しいお米を作り、農家の価値を高めたい!」という想いから始まり、
南魚沼産コシヒカリを栽培しながら、
魚沼での農業体験や都内での様々なイベント、ウェブなどで情報発信を行っています。
農家のことを少しでも知っていただき、
皆さんと一緒に農家の未来を考えていけたら幸いです。
生産者・流通者・消費者の全てが幸せになれるお米、
最「幸」級米を目指します!

この場では、新潟県魚沼地方から地域のヒト・モノ・コトを
ご紹介させていただきたいと思います。そんな第1回は、
「魚沼を満喫し、贅沢にRICE475を味わいながら、収穫に感謝しよう!」
という趣旨のもと開催された、
「RICE475 収穫祭 祝・豊作ツアー」をご紹介します。

11月22日、23日の2日間で行われたこのツアー、
遠くは九州から近くは地元魚沼の方々に、
温泉・観光・酒・旬の味覚・新米と魚沼を存分に味わっていただきました!
そんな旅の始まりは、なんと温泉宴会スタート☆
今回お世話になったお宿は、「雪国の宿 高半」さんです。

川端康成が滞在し、「雪国」を執筆し、物語の舞台となったことでも有名な、
約900年の歴史を誇る温泉なんです。
RICE475の田植えや農業体験後は必ずこの温泉です!
歴史もさることながらお湯が素晴らしい!
お肌ツルツルのアルカリ性で湧き出し温度も奇跡の42度。
37代目湯守いわく「源泉に本当に何も手を加えず、そのままなので、
赤ん坊を放り込んでも安心」とのことです。
放り込まれた赤ん坊はさぞ不安でしょうが。。。

そんなお宿で、37代目湯守高橋五輪夫さん(通称プリンス)を囲んで、
魚沼の深雪マスやお漬物や新米おにぎりをツマミに
銘酒「鶴齢」で美味しく愉快な宴を過ごしました。

僕があのひとことを告げるまでは。。。

…そう、わたくし重要な伝達事項をすっかり伝え忘れておりました。

覺張:「明日の座禅ですが、朝5:40にロビーに集合してください。」

そのひとことで場の空気が一変。
皆さん:「えっ。。。これからお風呂に入って、なんだかんだで2時。起床は4時半。。。」
覺張:「いやぁ、修行ですから、ねぇ。。。すいません!」
ってな感じで、即撤収、即就寝、即起床。

皆さんの怒りが座禅で静まるといいなぁという、淡い期待を胸に向かった先は、
関興寺さん。魚沼では「雲洞庵」に並ぶ位の高いお寺です。
上杉家に縁のあるお寺で、謙信の没後の相続争いの兵火で諸堂が火災になった際に、
住職が謙信から譲り受けた経本を味噌の中に入れて火から守ったそうです。
それ以来、「関興寺の味噌なめたか」と言って、
関興寺の味噌をなめるとご利益があるとされています。

まだ薄暗く、気温の低いお寺で、住職から説明を受け、皆でお経を唱えた後に座禅体験。
機械の音を無くすため、ストーブも電気もすべて消し、調身、調息、調心。
姿勢を整え、呼吸を整えることで心が整う。
カラスの鳴き声、キツツキが木を叩く音、かなりの寒さでしたがそれすら心地よく、
地球と一体となっているような感覚を体験しました。
普段、機械音に囲まれて生活していることを実感すると同時に、
自然界の音だけに囲まれることがこれほど気持ちの良いことだと知りました。

初めて体験される方も多かったのですが、「スッキリした!」と、大変好評でした。
また、「住職の袈裟が素敵だった!」とおっしゃる方も。
デニム素材の袈裟は本当に素敵でしたよ!

こうして、これからの旅の安全祈願と、
RICE475をおいしく食べるまでのコンディションを整え、朝食のために宿へ戻りました。

そして、前夜の僕の失敗は忘却の彼方へ。(良かった良かった。)

つづく。

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