LivingAnywhere Commons伊豆下田
都市と地方の
「スキルの交換」の場をつくる
ローカルに必要なことは、
スキルの交換である
2022年4月から
ワーケーション施設〈LivingAnywhere Commons 伊豆下田〉の
運営に携わるようになった津留崎鎮生さん。
場所にとらわれずに働くリモートワーカーに接することで感じた、
伊豆下田に起こった変化を綴ってくれます。
リモートワーカーと地域がお互いに必要性と理解を高める肝は、
観光地と観光客のような一方通行の流れではなく、
「スキルの交換」。
それが進めば、地方に人が集まり、
地方が活性化される未来を感じたといいます。
あらためて考える下田のこれから、
地方のこれから
早いものでこの春、
生まれ育った東京から伊豆下田に移住してきて丸6年になります。
移住以来長く取り組んでいた養蜂場の仕事を昨年末で卒業しました。
振り返ると、これからは複業の時代! 地方でこそ複業だ!
そんな思いで、あちこちの仕事を請けていたら
忙しくなりすぎてしまい……。
しばらくは、少し腰を据えてこれからの暮らしのことを
じっくり考えて行動する時間を取っていこうと思っています。

庭のニューサマーオレンジがたわわに実り始めました。
そんな今、あらためてわが家が暮らす
下田の、地方の「これから」についてよく考えるようになりました。

ここ下田は人口減少、少子高齢化に悩まされていますし、
商店街はますますシャッター化が進み、
主幹産業の観光業も決して順調とはいえません。
そんな下田に未来はないのか? というと
実際に身を置く自分としては、
そんなことはないのでは? とも感じるのです。
これまで、多くの地方創生は
「地場産業創出」とともに語られてきました。
大規模発電施設や工場の誘致……、
特に産業がない地域がそんな動きをとるのも
「地場産業創出」の必要性があってのことかと思います。

以前、取り上げましたが、この地でも[hidefeed_link]大規模洋上風力発電施設の計画[/hidefeed_link]がありました。地域とはまったく関係のない外資系企業の計画ということで、住民の大きな反対にあい撤退したようです。
でも、その定説には
少なからず変化が起きているのではないだろうか?
と実感をもって感じています。
……というのは昨年4月より
ワーケーション施設〈LivingAnywhere Commons 伊豆下田〉の
運営に携わるようになったからかもしれません。
(その経緯についてはコチラ)
[ff_assignvar name="nexttext" value="コミュニティが形成されやすい場とは?"]
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場所にとらわれない
ライフスタイルが地方を変える?

株式会社LIFULLが運営するLivingAnywhere Commons 伊豆下田。伊豆急下田駅から徒歩7分、ご覧の通り漁船が停泊する河口、港に面する立地です。こちらの拠点マネージャーとして運営に携わっています。
全国に50拠点以上あるコミュニティ型多拠点コリビング
〈LivingAnywhere Commons(以下 LAC)〉は、
月額制でどこの拠点にも滞在可能となっています。
そこに集うのは「場所にとらわれないライフスタイルを実践する人」が
メインで、LAC伊豆下田はそのなかでも最も多くの方が利用する拠点です。
LAC自体はコロナ禍以前からあるものの、
コロナ禍によるリモートワークの普及によって
その利用者数は飛躍的に伸びています。
当初、そのほとんどはWeb系などのフリーランスや起業した方でした。
でも、コロナ禍を経て企業でもリモートワークが一般的になり、
会社員の方も多く来られるようになったのです。

LAC伊豆下田、コミュニティスペースの様子です。最近は地域の方がふらりと遊びに来てくれるようになりました。
そしてLACの特徴ともいえるのが、
ユーザー同士のコミュニティが活発なこと。
月額制ということで、
一般の宿泊施設と比べると長期滞在の方が多く、
宿泊者が利用できるキッチンでともに食事をつくり
ともに食卓を囲むという機会も多くなり、
結果コミュニティが形成されやすいのでしょう。

多くは単独でLACを利用し始めた方々なのですが、この場がきっかけでつながりが生まれ、コミュニティが形成されています。初めて来た方がここでの滞在が楽しすぎて延泊につぐ延泊、なんてことも何度かありました。
フリーランスの方々も企業に属する方々も、
LAC伊豆下田で仕事をしつつ、
そのコミュニティや下田の自然やまちを楽しみながら滞在しています。
まだまだ、こうした「場所にとらわれずにできる仕事」は
全体から見ると少数ではあるでしょうが、
今後はさらに普及していくでしょう。
そうなったらば、
「地方創生」の必須条件として「地場産業創出」が必要である
という状況が変わってくるのではないか?
自然やまちが魅力的でさえあれば、人が集まり、
結果、地域が活性化される。
この場でリモートワークの普及を実感することで、
そんな未来を間近に感じています。
[ff_assignvar name="nexttext" value="PC教室と餅つき、その意図は?"]
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スキルの交換の場をつくる!
では、そんなリモートワーカーたちに選ばれる地域って
どんなトコだろうか?
またその地域が、言ってしまえば「ヨソモノ」である
リモートワーカーたちを歓迎するようになるには
どうすればよいのだろう?
LAC伊豆下田の運営に携わっていることもあり、
そんなことをよくよく考えています。
地方にはどうしてもヨソモノを排除する傾向があるのは事実かと。
ただ、わが家が移住した下田のような観光地であれば、
そうした傾向はかなり薄いとは感じます。
(ヨソモノ排除してたら成り立ちませんから……)
先日、こんな印象的な1日がありました。
午前中は、施設のコミュニティスペースを使って
「地域の親子向けPC教室」を開催。
LAC運営サイドと地域の方との
「下田の子どもたちはPCをさわる機会が少ない」
という会話から生まれた企画で、
LACとも関わりのある外資系IT企業に勤める方などを
講師に迎えて行われました。

下田には自然がいっぱい! ですが、こうした機会は確かに少ないのかもしれません。
そして、午後には餅つきイベントを開催しました。
こちらはLACに集う方たちに、都会では廃れてしまったけど
地方では当たり前に残っている営みを体験してもらいたい
と企画したものです。
また、LACに集う人たちとの交流が生まれたら……ということで
地域の方たちにも声をかけました。

初めて餅をつく! という参加者も多かったです。

こうしてともに作業をすることで生まれる一体感、最高です!
ということで、この日は、
午前中は都会のスキルを地方に。
午後は地方のスキルを都会に。
1日のうちに都会と地方の「スキルの交換」が行われました。
これはたまたま同じ日に行われましたが、
こうした「スキルの交換」が肝なのでは? と感じます。
昨年春にLAC伊豆下田の運営に携わるようになってから、
LACユーザーに地域の営みを体験してもらうイベント、
地域の方々との交流を深めるイベントを企画してきました。

伊豆名産のズガニ漁の体験、見学イベント。

わが家の米づくりの先生、中村大軌さんの稲刈りイベントに利用者さんと参加。田んぼに入るのは初めて! という方もすごく楽しんでいました。

LACユーザーと地域の方との懇親会を定期的に行っています。

地元で人気の居酒屋さんに出張おでん屋台をやっていただきました。地域の方もたくさん来てくれて大盛況! こちらはLACユーザーの提案からはじまった企画です。
また、地域としてもリモートワークの地として
下田を選んでくれた方たちの知恵を
地域の事業者の発展に生かすべく取り組みを始めました。

市内事業者向けのワークショップにLACユーザーもアドバイザーという役割で参加。事業者にさまざまな提案をしました。
観光地と観光客のように、
「サービスを提供する側」と「お金を落とす側」という
一方通行の流れではなく、こうした「スキルの交換」があってこそ、
リモートワーカーと地域がお互いに必要性と理解を
高めていくことにつながるのではないか? そう考えています。

餅つきイベントには多くの地元の子どもたちも参加。この子はPC教室にも参加していて、盛りだくさんな1日をとても楽しんでいました。こんな1日をLACを通じて提供できたことがうれしいです。
LAC伊豆下田に運営に携わるようになって間もなく1年。
引き続きこうした「スキル交換の場」を
どんどんとつくっていきたいと思います。
ということで、
リモートワーカーのみなさま、
是非是非、下田へ。
仕事に暮らしに、充実した日々が待っています!
そして、伊豆の、下田のみなさま、
LACに集う人でこんなことできる人いない?
LACでこんなイベントできない?
そんなご相談ありましたらお気軽にお声をおかけください〜。
どちらも、お待ちしていますね。

「トークフォークダンス」というイベントを企画している地元の高校生が、LACユーザーに参加呼びかけするために、LACに来てくれました。トークフォークダンスとは、フォークダンスのように次々に相手を替えながら、高校生と地域の大人が1対1で対話をするという取り組み。ユーザーさんたち何名かと参加します! 楽しみ!!
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LivingAnywhere Commons 伊豆下田
