家族でDIYリノベの家づくり。
慣れない作業に妻も参戦!

果たして今年中に終わるのか…?

伊豆下田の古い家を購入し、
セルフリノベーションを進めている津留崎さん一家。
これまではほぼ夫にまかせきりでしたが、ついに妻も手伝うように。
どんな作業をしているのでしょう?
そして、家族で家づくりをしながら感じたこととは。

リノベーション、
年内までに間に合う?

と山に囲まれた下田は、心地のよい秋風に包まれています。
わが家の田んぼも黄金色に輝き始め、
今年も無事に収穫を迎えられそうです。
この稲刈りの時期になると
「今年ももう、残すところあとわずか」という感覚になります。

稲穂

稲刈りのほかにも、年内にやるべき大仕事がまだ残っています。
春に購入した新居のリノベ工事を終えて、
年内にはいま住んでいる賃貸物件を完全に引き払う予定なのです
(現在は行ったり来たりしながら2拠点で暮らしているのですが)。

床板をはがした大広間

もともと大広間だった部屋の床をはがし、フローリングに。

今回のリノベーションは、わりと大規模なものです。
例えば大広間だった部屋の畳をフローリングに変えて
キッチンを新設したり、洗面所も一からつくり直します。

もしリフォーム会社に依頼すれば設計士がプランを考えてくれて、
その後の発注や段取りは現場監督が仕切り、
あとは大工さんが仕上げてくれるはず。

けれど、もともと建築畑で長く仕事をしてきた夫は
「自分でやる!」と決意し、設備や電気などを除いた部分を
すべて夫が担っています。

洗面所のイメージ図

洗面台はこんな感じでいい? と、さらさら絵を書いて説明してくれます。

設計図

夫が書いた設計図。

そうして6月中旬から始まったリノベ。進行具合はというと、
「うーん結構焦ってきた、年内までに間に合うかな……」
と夫が呟くような状況に。

「いや間に合わないと困るでしょー!」と言いながらも、
仕事をしながらで大変なのも、考えることもやることも
多すぎるのはわかっている。
さらに、私が迷いすぎて決められないことが
大きな原因となっていたのです。

床板をはがしたキッチン

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手伝わざるをえない状況に…

間取りはもちろんのこと、洗面所やキッチンに使うあれこれ、
床材など決めることは山盛り。
けれど私にとって人生で初めての家づくり。
建築に関わってきた夫には簡単に想像がつくことも、
私にはイメージがつかず、なかなか決められないのです。

キッチンに関しては特に時間がかかってしまったのですが、
「使いやすく清潔に保ちたい」という私の要望で、
システムキッチンにすることにしました。

自由に設計して現場でつくり上げる造作キッチンというやり方もあり、
コストやデザインのメリットはあるものの、
使いやすさや手入れのしやすさからすると
システムキッチンのほうが安全。

そこからです、どこのメーカーにするか、
アイランドがいいのか、壁付がいいのか、
どの場所にどの方向で設置するかなど、迷いすぎる。
「よし、これでいこう!」と夫に宣言した翌日、
もっとほかにあるんじゃないかとまた迷いだす。

そんなことの繰り返しが2か月近く続いていたと記憶しております。
最後の最後まで悩み、最終的には夫が考えてくれた別の案に
「これがいいー!」と私も納得。
「もう変更はできないからね……?」と夫から念を押され、
ようやくこのキッチン問題が収束したのです。

正直、夫との仲が険悪になったこともありましたが、
私のわがままに気長につき合ってくれた夫に深く感謝しております。
これもいい思い出になるはず。

夫が新しいフローリング材を切断中

作業を足踏みさせたのは私の優柔不断さに原因がある。
にもかかわらず、夫の作業を傍観するだけで
ほとんど手伝ってきませんでした。
現場の作業なんて私には手も足も出ないだろうし、
だって体力ないし腕力ないし、
使ったことのない機械ばっかりだし……と。

けれど、いよいよそうも言っていられない状況になってきた。
ということで、私も少しずつ手伝うようになりました。

娘の部屋のペンキ塗り

とりあえず自分ができそうなことだけでもと、夏の間は娘の部屋のペンキ塗りを。想像以上に時間がかかり大変だったけれど、仕上がったときはうれしかった!

「墨出し」の作業を夫婦で

床の下地を配置する位置に目印をつける「墨出し」の作業を夫婦で。(撮影:娘)

床にクラフト紙を敷く

娘が撮影してくれた写真。床にクラフト紙を敷くという、夫オリジナルの施工方法。

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不慣れながらもできる作業がある?

まずはフローリングの下地となる木材のビス留めをやることに。
ビス留めはインパクトという電動工具でやるのですが、
これなら私も以前から使っているのでできるんじゃないかと。

20畳の広さのおよそ半分をひとまずやってみる。
夫がやっているのを見ていると簡単に思えたのですが、
実際にやってみると立ったりしゃがんだりの動きで膝と腿がきつい……。
さらに右手が痺れてくる……。
しんどい! と思いながらも、
後日残り半分の作業を終えてなんとかやり切った!

全体を見渡すとなんともいえぬ達成感。
そして、フローリングってこんなふうにしてつくるのか~と、
そんなことも人生で初めて知りました。

木材のビス留め中

「籾殻くん炭」をまいた大広間の床

横に流している木材が下地。その間には夫が考え抜いて決めた断熱材として、「籾殻くん炭」をまいています。

その後、怖くて手を出さなかった卓上丸のこにも挑んでみる。
とにかく作業を早く進めるためらなと腹をくくりました。

夫の指導のもとやってみると意外とできる、しかも楽しい。
夫が床の長さをはかり、私がそのサイズにフローリング材をカット、
夫がそれを張っていくという流れ。

これを例えばひとりでやるとなると、
床を測って隣の部屋で木材をカットして戻ってビスで留める、
を繰り返さなくてはならないのです。
「ふたりでやるとすごいはかどる!」と夫から言われて、
役に立ってる感がとてもうれしかった。

卓上丸のこで作業中

フローリング材を貼っていく

そのほか、床下に青森ヒバをまく作業も私が率先して行いました。
というのも、私が青森ヒバを床下にまきたい! と夫に提案したのです。

青森ヒバには「ヒノキチオール」と
「β一ドラブリン」という成分が含まれていて、
抗菌や防虫効果が高いといわれ、
社殿や仏閣などにも使用されているほど。
シロアリやゴキブリ撃退にもなるし、さらに調湿効果もあるので、
防カビ効果も期待できます。

いま住んでいる家で悩まされたカビ、
新居ではなんとか阻止したいのです。

床下に青森ヒバをまく

床下いっぱいの青森ヒバ

ヒバチップを届けてくれた配送業者さんが「なんかすごくいい香りがして、うれしかったです~」と言ってました。癒し効果抜群。

友人が青森ヒバの商品を販売しているということもあり、
わが家では以前からヒバのまな板やチップ、蒸留水などを
生活のなかに取り入れています。
まな板はとにかくカビにくく、
チップや蒸留水はカビの匂いを消してくれるし、
カビの予防としても効果を実感していました。

友人にお願いして青森から大量のヒバチップを直送してもらい、
洗面所やキッチン、クローゼットが設置される床下にザーッとまく。
すると、めちゃくちゃいい香りがたち込めて、
まるでヒバ風呂につかっているような気持ちよさ、テンション上がる~!

床をふさぐのがもったいない……
けれど、そういうわけにもいかないので、
上から板を張って塞ぎ、ビス留めを。

青森ヒバ

食品庫の中に晒しに包んだチップを入れておくとカビも抑えられます。青森ヒバのグッズ、すごくおすすめです。Cul de Sac

[ff_assignvar name="nexttext" value="友人の子どもに聞かれたこととは?"]
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自分たちで家づくりをするということ

現場作業は技術や知識、力がないとできないこともたくさんあります。
そうしたことはすっかり夫に任せ、自分ができそうで、
しかも楽しめそうな作業だけ手伝うという自分勝手な妻です。

それでも、ひとりよりふたりのほうがはかどるし、
何より家族みんなで関わることが楽しいと、夫も思っているようです。

お昼ご飯

土日は弁当持参で現場に行くことが多く、娘は宿題をしたり、時折手伝ってくれたり、写真を撮ってくれたりしています。

3人分の手づくり鮭弁当

現場で作業したあとに食べる弁当は、なんだか特別おいしく感じます。

先日、下田に遊びにきた友人のお子さんが、
私にこんなことを質問してきました。
「おうちを自分でつくってるって、お金がないの?」と。

その発言に笑ってしまいましたが、確かに
「人を雇うお金がないから自分でやる」というその感覚もごく当然です。
きっとわが家も移住を考えずにあのまま東京に住んでいたら、
自分たちでやるという発想はなかったかもしれません。

夫と娘が一緒に砂壁を落とす作業中

漆喰を塗るために砂壁を落とす作業を、夫と娘が一緒に。

正直なところ、夏の暑い日には
「汗だくすぎるし、もうしんどー!」ってことも多々あります。
けれど少し時間が経つと充実感が湧いてくる、という繰り返しです。

娘が張り切っている姿はとても力強く愛しくて。
自分たちの住む家に一生懸命息を吹き込もうとしているかのような
夫の姿には、感心しきりです。

いつか家族みんなでこの家づくりのことを振り返り、
「あんなこともこんなこともあったね」と話す日がくるんだろうな~と、
娘の目覚ましい成長を見ながら想像しています。

額の汗を拭いてくれている

作業で汗だくの私の額を拭いてくれる娘。

以前読んだ雑誌に
「家を建てるなんて一番おもしろいこと、人に譲ったらもったいないよ」
という言葉が書かれていて、それがずっと記憶に残っていました。
当時は実感はなかったのですが、
自分がいざやってみると、なるほど、そういうことか、と。

さてさて、そんなこんなでゆっくりと進んでいるわが家のリノベーション。
年末に新居のリビングでゴロゴロするのを楽しみに、
もうひとがんばりです。

リノベーション作業中の夫婦

娘が作業中の私たちを撮影してくれます。これも本当にいい思い出になるね。

仮置きしたフローリングの上に寝転がってみる

フローリングを仮置きしてみたら思わずうれしくて家族3人で川の字になって寝転んでみた。

text & photograph

津留崎徹花 Tetsuka Tsurusaki
つるさき・てつか●フォトグラファー。東京生まれ。料理・人物写真を中心に活動。移住先を探した末、伊豆下田で家族3人で暮らし始める。自身のコロカルでの連載『美味しいアルバム』では執筆も担当。

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