連載
posted:2012.7.24 from:和歌山県海南市 genre:エンタメ・お楽しみ
〈 この連載・企画は… 〉
若手アニメーション作家・水尻自子のショートアニメを、各地域の方言でお届け。
声の出演者による方言エピソードなどもご紹介します。
なめこ:なんかよー。いっつもゴメンやでぇ。
豆腐:なにがよぉ?
なめこ:いつもヌルヌルしてて、めちゃくちゃ気持ち悪いなーって思ってへん?
豆腐:そんなことないでー。それおまんのええとこちゃうん。
なめこ:そうか? ほいでもほんまはちゃっと気持ち悪いんちゃうん。
豆腐:いっこもそんなことないよー。ヌルヌルしてないなめこらネバネバしてない納豆とおんなじじょー。
なめこ:ありがとやで。ちょっと元気でと。
●声の出演者より
「おんなじじょー」というセリフがありますが、「~じょ」は「~よ」というときによく使います。
ほかに紹介したい方言としては、満腹すぎるときの苦しさを表す「ずつない」というものがあります。
「方言アニメの吹き替えを和歌山弁でやったよ」と友人に言うと、「それは絶対に和歌山弁じゃない」と言われました……。私が話すのは、野上弁なのです。
●編集部より
「ずつない」は、なんだかちょっとせつなそうな感じもしますね。
調べてみたら、和歌山の方言は大きく、和歌山市や海南市などの紀北、有田や日高などの紀中、田辺市や新宮市などの紀南の、3つに分かれるようですね。
しかもその中でも異なる方言があったり、ほかの地域でも同じ方言があったりするようで、一口に“和歌山弁”というのは難しそうですね。
profile
Yoriko Mizushiri
水尻自子
みずしり・よりこ●1984年青森生まれ。手描きやコマ撮りアニメーションを中心に制作。新作「布団」が第14回広島国際アニメーションフェスティバルで木下蓮三賞を受賞するなど、気鋭のアニメーション作家として注目を集めている。
credit
声の出演:ぬま じゅんこさん、ふじやま ゆかりさん
Feature 特集記事&おすすめ記事