連載
posted:2017.7.3 from:北海道札幌市 genre:アート・デザイン・建築
PR 札幌国際芸術祭実行委員会
〈 この連載・企画は… 〉
2017年8月6日から10月1日まで開催される「札幌国際芸術祭(SIAF)2017」。
その公式ガイドブック『札幌へアートの旅』をコロカル編集部が編集しました。
この連載では、公式ガイドブックの特別バージョンをお届けします。
コロカルオリジナルの内容からガイドブックでしか見られないものまで。
スマートフォン&ガイドブックを手に、SIAF2017の旅をぜひ楽しんで!
editor profile
Ichico Enomoto
榎本市子
えのもと・いちこ●エディター/ライター。コロカル編集部員。東京都国分寺市出身。テレビ誌編集を経て、映画、美術、カルチャーを中心に編集・執筆。出張や旅行ではその土地のおいしいものを食べるのが何よりも楽しみ。
credit
撮影:池田晶紀
スタイリング:飯嶋久美子
ヘアメイク:森かおり
credit
コットンギャザースリーブブラウス ¥12,800 note et silence.(AMBIDEX)
くじゃくプリントパンツ ¥16,800 peu prés(AMBIDEX)
お問い合わせ:AMBIDEX 03-3481-5202
8月6日から10月1日まで札幌を舞台に開催される札幌国際芸術祭(SIAF)2017。
2014年にスタートし、3年に1度開催されるこの芸術祭がもうすぐ幕を開ける。
2回目の開催となる今回は、ゲストディレクターに音楽家の大友良英を迎え
狭義のアートにとどまらない、さまざまな作品やアーティストがまちを彩る。
例えば美術館だけでなく、まちなかや公園、市電でも作品が展開されるのだ。
今回は、開幕を控えた札幌のまちを、“創作あーちすと”のんが巡り、
SIAFの舞台の一部をご紹介!
大通公園の西に位置する札幌市資料館は、札幌控訴院として
1926年(大正15年)に建てられた、歴史ある建造物。
入り口や階段のステンドグラスなど、趣ある建物に思わず見入るのんちゃん。
会期中、札幌に滞在しながらあちこちに出没する予定のミュージシャン、テニスコーツが
この資料館の部屋を拠点としたり、市民とアーティストによるアートプロジェクトも。
1階にはSIAFラウンジがあり、インフォメーションセンターにもなっている。
北海道で最古の商店街のひとつ、狸小路商店街も、SIAF2017の舞台に。
狸小路商店街は、西1丁目から西7丁目まで、
約1キロにわたり約200軒が軒を連ねるアーケード。
まちの人たちの暮らしを支える店から観光客でにぎわう店まで、
活気にあふれる商店街だ。
この狸小路商店街に、「狸小路TV」が出現。
特設スタジオから番組を配信し、商店街の店舗に設置されたテレビに流れたり
上映やトークイベントを通じて、テレビ表現を見つめ直していくという企画だ。
その狸小路6丁目に位置する映画館〈シアターキノ〉に立ち寄ったのんちゃん。
シネコンなどでは上映されにくい、良質な映画をラインナップしている。
実は、SIAF開幕前日の8月5日から、のんちゃんが主演した
映画『この世界の片隅に』がこの劇場で上映されるのだ。
シアターキノの壁には、ここを訪れた監督や俳優たちのサインがびっしり。
のんちゃんのサインもどこかにあるので、探してみて。
シアターキノに併設されたカフェ〈キノカフェ〉には、映画のパンフレットがたくさん!
まちなかのビルの中とは思えないような、ほっと落ち着ける空間。
会場巡りに疲れたら、ここでひと休みするのもいいかも。
Page 2
続いて訪れたのは〈レトロスペース坂会館〉。
まちなかから少し離れたところにあるこの施設は、館長が私費を投じて蒐集した
昭和レトロなコレクションが展示された私設博物館。
その物量と異様なパワーに圧倒されつつも、「SIAFの奥深さを感じた」とのんちゃん。
SIAF2017では、まちなかに位置するすすきののビルの、元バーカウンターだった空間に
「レトロスペース坂会館別館」として、秘蔵コレクションが展示される。
こういった、ふつうはアートとしては取り上げられないようなものが登場するのも
SIAF2017のおもしろさなのだ。
そして、まちなかから車で約30分のところにあるモエレ沼公園へ。
イサム・ノグチがデザインしたこの公園は、もとはゴミ処理場だった。
そんな背景もゲストディレクターの大友さんにインスピレーションを与え、
新しい芸術祭のコンセプトができあがっていったようだ。
このモエレ沼公園では、ガラスのピラミッドの内部に
松井紫朗による巨大なバルーンの作品が出現したり、
各地で展開されてきた大友良英+青山泰知+伊藤隆之による
ポータブルプレイヤーを使った作品『without records』のモエレ沼バージョン、
ナムジュン・パイクの作品などが展示される。
「札幌のまちには、すでにおもしろいものがたくさんあるんですね。
まちのいろんなところにアートが隠れているのを見つけていくのはおもしろそう!」
とのんちゃん。
旅を振り返りながら、スケッチブックに描いてくれた絵には、
ゴミ処理場からアートの場に再生されたモエレ沼公園の、
生き生きした姿が描写されていた。
ガイドブックには、のんちゃんと大友さんのミニ対談や、のんちゃんによる絵、
ここでは掲載していない写真も収録されているので、ぜひ手にとって見てほしい!
profile
のん
NON
1993年兵庫県生まれ。女優。創作あーちすと。声優として主演した映画『この世界の片隅に』でヨコハマ映画祭審査員特別賞を受賞。書籍『創作あーちすと NON』発売中。ファッションブランドJocomomolaとのコラボ「ホコとのん」など精力的に活動中。
information
札幌国際芸術祭2017
information
完全コンプリートガイド 札幌へアートの旅
札幌国際芸術祭2017公式ガイドブック
マガジンハウスより7月3日発売
Feature 特集記事&おすすめ記事