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posted:2020.10.16 from:静岡県熱海市 genre:アート・デザイン・建築
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writer profile
Kanae Yamada
山田佳苗
やまだ・かなえ●島根県松江市出身。青山ブックセンターやギャラリースペース、ファッション・カルチャー系媒体などを経て、現在フリーのライター、編集者として活動中。まだまだ育ち盛り、伸び盛り。ファッションと写真とごはんが大好きです。
尾形光琳『紅白梅図屏風』や野々村仁清『色絵藤花文茶壺』をはじめとする
国宝3点、重要文化財67点、約3,500点と、
一級品の日本美術作品を多く所蔵する静岡県熱海市の〈MOA美術館〉。
そんな同館が、今年オンラインショップ〈The Kogei Shop〉を
オープンさせました。
販売されているのは、人間国宝を中心とした
陶芸、染織、漆芸、金工、木竹工、人形、ガラスなどの伝統工芸作家の
日常でも使えるプロダクト。
どれも美しく丹精込めてつくられた作品ばかりです。
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それではここで、気になる作品をいくつかご紹介。
こちらは人間国宝、金工家の奥山峰石の手づくりリング。
銀と銅の棒を捻り、叩いて制作された2色のコントラストが美しく、
どんなシーンにも合うリングです。
サイズは8〜17号(9号取り扱いなし)。
天皇皇后両陛下使用の湯飲みも制作した、
急須づくりの名人で陶芸家の鯉江 廣(こいえ・ひろし)。
こちらは金彩が鮮やかな急須。
お茶はもちろんのこと、お酒を入れて酌み交わしたりと、
アイデア次第で如何ようにも使えるのが工芸の楽しみのひとつかもしれません。
漆芸家で人間国宝の室瀬和美が手がけた漆椀は、
登山家の三浦雄一郎がエベレストに登頂した際に使われました。
標高8000メートルだと、アルミ製食器に入れた食事は一瞬で冷めてしまうそうですが、
この漆椀は最後まで暖かい食事ができるのだそうです。
そのほかにも、ここでしか見ることのできない、
伝統と文化、そして創造性を感じる作品が多く揃っています。
サイトをのぞけば、個々の作品に引き込まれることでしょう。
眺めるのもよし、手の取るのもよし、使ってよしの工芸作品を、
ぜひ、日常に取り込んではいかがでしょうか。
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The Kogei Shop
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