田根剛建築。 弘前の煉瓦倉庫を改装 〈弘前れんが倉庫美術館〉がプレオープン

どっしりと構えた姿が美しい〈弘前れんが倉庫美術館〉の正面玄関。

弘前の過去と未来を繋ぐ美術館

近代産業遺産として長年青森県・弘前市のシンボルだった〈吉野町煉瓦倉庫〉。
それが、建築家・田根剛氏により美術館〈弘前れんが倉庫美術館〉として生まれ変わります。

趣あふれる元煉瓦倉庫の壁面。

趣あふれる元煉瓦倉庫の壁面。

広々と奥行きのある受付エントランス。

広々と奥行きのある受付エントランス。

煉瓦倉庫の面影を残した展示室。

煉瓦倉庫の面影を残した展示室。

コンセプトは「記憶の継承」と「風景の再生」。
築100年の元煉瓦倉庫の形態はできるだけ留め、耐震性能を高めた館内では、
国内外の先進的なアート、そして弘前や東北地域の歴史、
文化と向き合う同時代の作品を収集し、展示していくのだそう。

今後さまざまな取り組みで使用されるスタジオ。

今後さまざまな取り組みで使用されるスタジオ。

ライブラリーも併設されています。

ライブラリーも併設されています。

館内にはスタジオなども備えており、アートを通して、弘前と世界が繋がり、
過去から未来を結ぶ新たなクリエーションを支える
クリエイティブ・ハブ(文化創造の拠点)となってほしい
という想いも込められているようです。

もともと4月オープンの予定でしたが、
新型コロナウイルス感染症の予防・拡大防止のため、開館が延期に。
6月1日より、まずは弘前市民を対象にした、
事前予約制のプレオープンが決定しました。
さらに6月17日からは、青森県民に来館対象が拡大します。

場所と建物の「記憶」を8名のアーティストが表現

尹秀珍《Weapon》 2003-2007年 ©Yin Xiuzhen

尹秀珍『Weapon』2003-2007年 ©Yin Xiuzhen

開館記念の展覧会として、
『Thank You Memory – 醸造から創造へ –』が予定されています。

美術館(ミュージアム)という語源は、記憶の女神の娘である
学問・芸術の女神たちの祀った神殿の名前に由来しているのだそう。

そんな美術館と親和性の高い「記憶」をキーワードに、
場所と建物の「記憶」に焦点をあて、尹秀珍、
ジャン=ミシェル・オトニエル、笹本晃、畠山直哉、藤井光、
奈良美智、ナウィン・ラワンチャイクン、潘逸舟[弘前エクスチェンジ]ら
8名のアーティストがそれぞれ作品を披露。

ジャン=ミシェル・オトニエル 《Les Belles Danses (The Beautiful Dances)》2015年 Photo: Thomas Garnier [参考図版]

ジャン=ミシェル・オトニエル 《Les Belles Danses (The Beautiful Dances)》2015年 Photo: Thomas Garnier [参考図版]

笹本晃 《random memo random》2016年 ©Aki Sasamoto, courtesy of Take Ninagawa, Tokyo [参考図版]

笹本晃『random memo random』2016年 ©Aki Sasamoto, courtesy of Take Ninagawa, Tokyo [参考図版]

ナウィン・ラワンチャイクン 《OK Nakhon》2016 年 / Courtesy of the artist and Navin Production [参考図版]

ナウィン・ラワンチャイクン『OK Nakhon』2016 年 / Courtesy of the artist and Navin Production [参考図版]

潘逸舟《マイ・スター》2005 年 ©Han Ishu Courtesy of ANOMALY

潘逸舟『マイ・スター』2005 年 ©Han Ishu Courtesy of ANOMALY

改修工事の記録に基づく作品や、土地の人々から協力を得て制作された作品など、
この場所ならではのサイト・スペシフィックな新作を中心に構成されるとのこと。

奈良美智『A to Z Memorial Dog』2007年 ©Yoshitomo Nara 撮影:長谷川正之

奈良美智『A to Z Memorial Dog』2007年 ©Yoshitomo Nara 撮影:長谷川正之

煉瓦倉庫が美術館となるきっかけのひとつで、
有志市民の企画運営によって開催された
『YOSHITOMO NARA + graf A to Z』展に関わった人々へ、
奈良美智が感謝の気持ちから制作し、市に寄贈した作品
『A to Z Memorial Dog』も改めて展示される予定です。

また『弘前エクスチェンジ』と題して、
弘前出身や地域の文化に新たな視点をもたらしてくれるアーティストらを招き、
滞在制作や調査研究、地域コミュニティとの関係性を通してのプロジェクトを行ったり、
トークやレクチャー、ワークショップなども予定されています。

第1回では、弘前ゆかりのアーティスト潘逸舟(ハン・イシュ)氏を招聘し、
弘前で発表した最初の作品や代表作、滞在制作を展示。

日本にまた、新たな注目のミュージアムが誕生しました。
弘前から生まれる創造の和は、私たちに何を見せてくれるのでしょうか。
期待を胸に、今後の動きに注目しておきましょう。

information

map

Hirosaki Museum of Contemporary Art 
弘前れんが倉庫美術館

住所:青森県弘前市吉野町2-1

プレオープン期間(事前予約制)
6月1日(月)〜6月15日(月):弘前市民対象 6月17日(水)〜終了日未定:青森県民対象

開館時間:9:00〜17:00 

休館日:火曜日(祝日の場合は翌日に振替)、年末年始

アクセス:JR弘前駅より徒歩約20分、タクシー約7分、弘南バス「中土手町」下車 徒歩約4分、「住吉入口」下車徒歩約2分、弘南鉄道大鰐線中央弘前駅より徒歩約3分

Web:http://www.hirosaki-moca.jp

企画展:『Thank You Memory – 醸造から創造へ –』

会期:8月31日(月)までを予定

参加アーティスト:尹秀珍、ジャン=ミシェル・オトニエル、笹本晃、畠山直哉、藤井光、奈良美智、ナウィン・ラワンチャイクン、潘逸舟[弘前エクスチェンジ]

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