『いのくまさん』が島根に。 益田・グラントワで 猪熊弦一郎展が開催

猪熊弦一郎 題名不明 1987年丸亀市猪熊弦一郎現代美術館蔵©The MIMOCA Foundation

絵本『いのくまさん』から広がる猪熊弦一郎の軌跡

「世の中に美がわかる人を増やしたい。
そうすることで世の中が平和になると思う。
美がわかる人は人の気持ちがわかる。
人の気持ちがわかる人が増えれば、戦争がなくなる」

『小説新潮』の表紙絵を40年間描いたほか、
三越の包装紙のデザインや上野駅の壁画なども手がけ、
生涯現役の画家として活躍した猪熊弦一郎氏。

これは自身が手がけた丸亀市猪熊弦一郎現代美術館オープン時の
開館スピーチで、猪熊氏が語った言葉です。

美しいものを人一倍愛した彼は、
そこから享受した才能を如何なく発揮し、
生涯にわたりさまざまなスタイルの絵を描きました。

絵本『いのくまさん』(小学館発行)は、
そんな猪熊氏の作品の魅力を、こどもたちにもわかりやすく紹介した本。
詩人の谷川俊太郎氏のシンプルかつ軽妙なタッチの言葉とともに、
猪熊作品の多彩で生命力にあふれた世界が広がります。

現在、この絵本をもとにした展覧会が、
島根県立石見美術館で開催されています。

猪熊弦一郎《顔、犬、鳥、》 1991年 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館蔵 ©The MIMOCA Foundation

猪熊弦一郎《顔、犬、鳥、》 1991年 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館蔵 ©The MIMOCA Foundation

猪熊弦一郎《アドモアゼルM》 1940年 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館蔵 ©The MIMOCA Foundation

猪熊弦一郎《アドモアゼルM》 1940年 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館蔵 ©The MIMOCA Foundation

今回は彼の作品のほかに、戦後の社会を彩った
デザインの仕事も併せてラインナップ。
彼が手がけた絵やデザインの全貌が見て取れる、
充実した内容となっているようです。

「こどものころから えがすきだった いのくまさん。
おもしろいえを いっぱいかいた」

谷川氏がそう語る猪熊作品は、今観ても愛らしくて新鮮。
美の真髄に向き合った彼のたおやかな感性は、
絵を描く人もそうでない人も心に響くものがあるでしょう。
お近くにお越しの方は、ぜひとも足を運んでみてください。

information

map

猪熊弦一郎展「いのくまさん」

会期:2019年7月13日(土)~9月1日(日)

会場:島根県立石見美術館 展示室D・C(島根県石見立文化センター「グラントワ内」)島根県益田市有明町5−15

開館時間:10:00~18:30 ※展示室への入場は18:00まで

観覧料:一般 1,000円、大学生 600円、小中高生 300円

休館日:火曜日 ※8月13日は開館

Web:http://www.grandtoit.jp/museum/

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