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小豆島・三都半島でアートを楽しみ海を感じる

小豆島日記
vol.126

posted:2015.10.5   from:香川県小豆郡土庄町  genre:暮らしと移住

〈 この連載・企画は… 〉  海と山の美しい自然に恵まれた、瀬戸内海で2番目に大きな島、小豆島。
この島での暮らしを選び、家族とともに移住した三村ひかりが綴る、日々の出来事、地域やアートのこと。

writer profile

Hikari Mimura

三村ひかり

みむら・ひかり●愛知県生まれ。2012年瀬戸内海の小豆島へ家族で移住。島の中でもコアな場所、地元の結束力が強く、昔ながらの伝統が残り続けている「肥土山(ひとやま)」という里山の集落で暮らす。移住後に夫と共同で「HOMEMAKERS」を立ちあげ、畑で野菜や果樹を育てながら、築120年の農村民家(自宅)を改装したカフェを週2日営業中。
http://homemakers.jp/

海のそばで展開するアートプロジェクト

瀬戸内海の島々を舞台に3年に1度開催される〈瀬戸内国際芸術祭〉(以下、瀬戸芸)。
私たちが小豆島に引っ越してきた翌年2013年に2回目が開催されました。
そしてあっというまに3年が過ぎ、3回目となる瀬戸芸が来年3月から開催されます。
もう半年後です。

小豆島は、この瀬戸芸のおかげでアートの島としても
知られるようになったんじゃないかなと思います。
寒霞渓やエンジェルロードといったいわゆる観光スポットに加えて、
常設されているアートを見に行かれる旅行者の方が増えました。
いままでほとんど人が行かなかったようなところにも、
アートをきっかけに人が行くようになったり。
数年前にはなかった人の動きが生まれたように感じます。

そして瀬戸芸以外でも、新たな作品が制作され、アートイベントが行われています。
この9~10月にも、小豆島の三都(みと)半島という地区で、
三都半島アートプロジェクト2015〈潮耳荘(しおみみそう)〉が開催されていました。

三都半島に入っていく道。この道の先に海が広がる感じがとても好き。

〈潮耳荘〉ののぼりがあちこちにありました。

吉野地区の休耕地にある巨大な《泥足》、久保寛子さん作。

吉田夏奈さんの《プルメリアボール》。旧瓦倉庫の中にあります。

三都半島は、小豆島のちょうど真ん中あたりから南に突き出している半島。
実はこの三都半島を拠点に、2009年から
小豆島アーティスト・イン・レジデンスの取り組みが行われていて、
毎年いろいろなアーティストの方が滞在して、
地域の人とコミュニケーションをとりながら作品を制作されています。
昨年からは、広島市立大学芸術学部の皆さんがアート活動を展開されており、
今年の潮耳荘はその2年目にあたるそうです。

粕谷優さんの《recording medium》。三都半島に実際に生えている切り株をモデルに、小豆島に関する紙で制作。

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これは今回の潮耳荘の作品じゃなくて〈オシコミ船〉。小豆島で秋に行われる太鼓まつりで、太鼓台をこの船に乗せて浜に担ぎ込みます。

集落の中を歩いて作品をめぐります。

土井満治さんの《水糸の参道》。皇子神社への参道に、海面を見立てた水糸を設置。

潮耳荘というと建物の名前のようですが、今回のアートプロジェクトの名称であり、
プロジェクトが展開されている三都半島という場所につけられた名前。
潮の音に耳をかたむけて滞在する場所。
まさに三都半島はそんな場所。
アートを見つつ、途中で海岸に寄ってキラキラ光る海を眺めたり波の音を聞いたり。

潮とたわむれるいろは(娘)。

この日の瀬戸内海は本当にキラキラしていました。

どこの海岸でもシーグラス集め。神浦(こうのうら)にある海岸のガラスは丸っこいのが多かった。

来年開催される瀬戸芸でも、三都半島ではアートが展開される予定です。
今回作品を制作された広島市立大学のアーティストの皆さんも参加されるそうです。

アートを楽しみつつ海を感じられる三都半島、ぜひ訪れてみてください。

information


map

HOMEMAKERS 

住所:香川県小豆郡土庄町肥土山甲466-1

営業時間:金曜、土曜のみ 11:00~17:00(L.O. 16:00)

http://homemakers.jp/

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