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News 東北に電子雑誌を

TOHOKU2020
vol.002

posted:2012.3.21   from:宮城県石巻市  genre:活性化と創生

〈 この連載・企画は… 〉  2011年3月11日の東日本大震災によって見舞われた東北地方の被害からの復興は、まだ時間を要します。
東北の人々の取り組みや、全国で起きている支援の動きを、コロカルでは長期にわたり、お伝えしていきます。

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Colocal

コロカル編集部

被災地に電子雑誌を届けるプロジェクトが始動しています。

マガジンハウスも加盟している日本雑誌協会のデジタルコンテンツ推進委員会が、
震災対策プロジェクトの一環として、
被災地でデジタル化した雑誌をご覧いただく試みを始めています。
昨年の震災直後、雑誌協会加盟各社が通常の紙の雑誌をすぐに被災地に届けました。
しかし、実際には現地での配送や管理等の問題があって、
ただ単に紙の雑誌を届けただけでは、
十分に活用することが難しいという問題に直面したのだそうです。
そこで新たに準備が始まったのが、このタブレット端末を使ったデジタル雑誌の配信。
昨年夏から秋にかけての石巻市での実験と調査を経て、
昨年末から本格配信が始まりました。
心のケアの重要性が指摘されるなか、
雑誌が少しでもみなさんの力になることができれば、
という思いで始まったプロジェクトとのことです。
現在地元のコミュニティや仮設住宅の集会所など、
宮城県と岩手県の24か所に複数の端末が設置され、
週刊誌やライフスタイル誌、コミックなど38タイトル204号分の雑誌の他、
写真集や地元フリーペーパー、市の広報誌などが配信されています。
先行した石巻地区ではすでに市役所管轄及び民間団体合わせて10か所で展開されていますが、
その中のひとつ、商店街の「かめ七呉服店」では、
地元の有志とボランティア団体の活動に雑誌協会が協力して
「コミュニティかめ(仮称)」を立ち上げるプロジェクトも進んでいます。
店内の一角を借りてネット環境を整備し、
コミュニティ機能を持った情報の発信基地としていこうという試みです。
そして目玉になるのが、かめ七のご主人が東京の美大に通っていたころから集めている、
2000冊に及ぶ大量の雑誌バックナンバー。
初期のananやnon-no、Hot-Dog PRESS、POPEYE、GOROなどの貴重な雑誌が、
手に取って閲覧できるスペースになるそうです。
こちらは4月のオープンを目指して、現在準備中。詳細は改めて報告します。

津波の被害に遭った店内にテーブルを設置して、タブレット端末や書籍、雑誌なども置いてあります。

新しいコンテンツは毎月更新。マガジンハウスからはHanakoをアップしています。

タブレットの初期画面。コンテンツの更新はwifiで。

「かめ七呉服店」店主の米倉純一さんの雑誌コレクションもすごい! 店内にも貴重なバックナンバーが展示されています。

「かめ七呉服店」の2階は、ボランティアが宿泊できる施設にもなっていて、すぐ近くで活動する「ISHINOMAKI2.0」とも連携。ISHINOMAKI2.0は石巻商店街の再生を、地元の人々と各地から訪れた人々が協働しながら活動を展開しています。http://ishinomaki2.com/

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