神秘の島・神津島で
キンメダイづくしの料理に舌鼓!
5つのおすすめスポット

東京には人々が暮らす11の島があり、独自の風土・文化で磨かれた個性を持っている。 今回は、神津島、八丈島、三宅島、大島の魅力を フィーチャー。 島歩きに役立つ、5つに厳選したオススメスポットをご紹介。

山に登ってキンメを食べて。
神津島をダイナミックに遊ぶ!

神々が集う島として、さまざまな神話や伝説に彩られている神津島。
火山島が織りなす海や山などのダイナミックな自然、
漁が盛んな島ならではの新鮮な魚介類、そして笑顔の絶えない温かな島の人々。
見どころの多い島だ。

断崖と白砂のコントラストが美しい、多幸湾側から見る天上山。

断崖と白砂のコントラストが美しい、多幸湾側から見る天上山。

そんな神津島でぜひとも訪れておきたいスポットや、
島の魅力を存分に味わえる飲食店や宿泊施設をご紹介。
とりあえずここを押さえておけば、間違いなしの神津島案内スタート!

1. 【体験する】 天上山
初心者も、トレッキング好きも大満足

天上山に登る

神津島で楽しめるアクティビティとして年間を通して人気なのが、
島のほぼ中央に位置する天上山のトレッキング。
標高572メートルとそれほど高くはないのだが、
標高だけで魅力を測れないのが、この山のおもしろいところ。

スタート地点は、白島登山口と黒島登山口のふたつ。
それぞれの登山口から中腹まではそれなりに傾斜がきついものの、
木の生い茂った林道は深呼吸をしたくなるような清々しさ。
外輪に出ると、それまでとは打って変わって視界を遮るものがなくなり、低木と岩や砂がむき出しになった高山のような世界が広がる。

山頂周辺は台形状になっていて、眺望以外にも見どころの多いエリア。
たとえば、伊豆諸島の神々が集まり、
水の配分について会議をしたという神話の舞台「不入ガ沢(はいらないがさわ)」や、
中洲に竜神様がまつられているハート型の「不動池」、
山の上とは思えないような白砂が広がる「表砂漠」と「裏砂漠」の荒涼とした世界、
そして“黒潮に浮かぶ展望台”というこの山の通称を実感できる「天空の丘」などなど。

森を抜けて視界が開けたときの開放感は最高

森を抜けて視界が開けたときの開放感は最高。眼下には紺碧の海と、山全体が抗火石でできている神戸山が。

不入ガ沢は神聖な場所なので、名前の通り足を踏み入れることは禁じられている。

不入ガ沢は神聖な場所なので、名前の通り足を踏み入れることは禁じられている。

また、本州では2000メートル級の山にしか生息していないような高山植物を
山頂付近では見ることができ、伊豆諸島の固有種も多いことから、
「花の百名山」に選ばれている。
山頂を周遊して、全行程を踏破するには6~7時間かかるが、
初心者など登山に自信がない人は、途中まで車でアクセスすることも可能。
登ったあとは、島の景色がちょっと違って見えるかも!

information

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天上山白島登山口

住所:東京都神津島村那智(詳細は下記、神津島観光協会サイトをご確認ください)

Web:https://kozushima.com/sightseeing/mttenjo

2.【食べる】 居酒屋たつみ
島民が夜な夜な集うローカル酒場

来店者のポラロイド写真がずらり

小上がりの壁一面には、店の人も「いつから撮り始めたのかわからない」という、島内外からの来店者のポラロイド写真がずらり。

夜ごはんを宿ではなく外で食べるなら、島民御用達のお店はやはり気になるところ。
「ちょうちん」や「赤ちょうちん」という通称で親しまれている
〈居酒屋たつみ〉は、島民でいつも賑わっている人気店。

以前は入り口に赤ちょうちんがぶら下がっていたらしいが
(今も気が向いたら、お目見えするとか、しないとか……)、看板やのれんも特にないので、
お店であることが一見わかりにくいのが難点といえば難点。
しかし煌々と明かりが漏れるガラス戸を思い切って開けると、
カウンター席と小上がり、ずらりと並んだ短冊メニューなど
“THE 居酒屋”な空間が(奥には座敷席も)。

本格麦焼酎〈盛若〉

島のおいしい水で仕込んだ本格麦焼酎〈盛若〉は、すっきりとしたまろやかな味わい。

メニューは豊富で、島らしい味を楽しみたいなら、刺し身の盛り合わせ、
うつぼの唐揚げ、イカの塩辛などがおすすめ。
チェーン飲食店のない島で、
この店は居酒屋だけでなくファミリーレストラン的な役割も兼ねているようで、
おつまみ以外にもご飯ものや麺類なども充実していて、家族連れも多い。

刺し身の盛り合わせ

地魚をメインにした刺し身の盛り合わせ。左から中トロ、ムツ、アカサバ(ハチビキ)、アカイカ。

今でこそ何でも食べられるお店となっているが、もともとは焼き鳥屋だそうで、
地元の人には焼き鳥が人気とのこと。
島外から遊びに来た人を島民は瞬時に判別できるので、
気さくな人が話しかけてきて、思わぬコミュニケーショが生まれる可能性も。

information

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居酒屋たつみ

住所:東京都神津島村74

TEL:04992-8-0289

営業時間:17:00~23:00

定休日:水曜

3.【泊まる】 みんなの別荘 ファミリア
旅好きのオーナーがつくった
ハッピーなB&B

オーシャンビュースイートルーム

バリの海でのんびり過ごした時間と、神津島の海の美しさをイメージしたという、オーシャンビュースイートルーム。

2017年夏にオープンした〈みんなの別荘 ファミリア〉は、
B&B(ベッド&ブレックファースト)スタイルの宿泊施設。
オーナーはともに島外出身の田中健太郎さんと、岡本あやのさん。

ふたりが神津島を初めて訪れたのは、
海の家をつくるプロジェクトに携わった2016年の夏。
その際に4か月間、島に滞在することになり、
知り合いの紹介でもともと民宿だったという現在の物件を借りる。
そして滞在中に、神津島の海と人の優しさに癒やされて、
岡本さんの夢だったという宿を思い切ってやることに。

「“誰かのために力になることで、
ハッピーになれる人が集まるコミュニティをつくる”というコンセプトに沿って、
空間や接客方針などすべてを決めたといっても過言ではないです」と田中さん。

“ハッピー”というのが重要なキーワードのようで、
ゆったりとしたカフェスペースは思い思いに過ごすことができるし、
宿泊者が家族のようにひとつのテーブルを囲むことで、
自然なかたちでコミュニケーションが生まれやすい空間になっている。

オーナーの田中さんと岡本さん

オーナーの田中さんと岡本さん。「ふたりともこだわりがありすぎて、ケンカばかりなんですけど(笑)、そういうときはコンセプトに立ち返って考えるようにしています」(岡本さん)

一方、全7室ある客室のデザインコンセプトは、「神津島の絶景×世界の絶景」。
現在も外資系航空会社で客室乗務員として働いていて、
これまで世界40か国以上を旅してきた岡本さんが、印象に残っている風景と、
神津島の好きな景色をイメージして、ひと部屋ずつ異なるデザインに。

オランダ産のチーズやワインなどを楽しめる

カフェ&バーは宿泊客でなくても利用可能。田中さんが淹れるこだわりのコーヒーや、ヨーロッパと日本を頻繁に行き来している岡本さんが厳選した、オランダ産のチーズやワインなどを楽しめる。

旅好きかつ、神津島が大好きなふたりとの会話を楽しみつつ、
別荘のようにくつろぎたくなる場所だ。

information

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みんなの別荘 ファミリア

住所:東京都神津島村1005

TEL:04992-7-5981

料金:1泊朝食付き 7000円~

営業時間:カフェ14:00~17:00、レストラン&バー17:00~23:00(フード18:00~21:00)

Web:https://www.familia-family.com/

4.【泊まる】 丈栄丸
神津島といえば……のあの魚を
堪能するなら

先祖から代々受け継いできた船の名前が、宿名に。

先祖から代々受け継いできた船の名前が、宿名に。

神津島は、伊豆諸島のなかで最大の漁獲額を誇る、漁師の島。
近年は特にキンメダイ漁が盛んなのだが、島外ではなかなか手が出せない高級魚だ。
しかし神津島に来れば、漁協が運営する
地魚料理をメインとした食堂〈よっちゃーれセンター〉などで、
キンメダイの煮付けなどを気軽に味わえてしまう。

これだけでも驚きなのだが、
もっとディープ&贅沢にキンメダイを堪能したい欲張りな人は、
漁師が営む民宿〈丈栄丸〉にぜひ滞在してみてほしい。

丈栄丸の客室

ご主人の鈴木芳久さんと息子さんがキンメダイ漁をメインにしているこの民宿は、
さまざまなキンメダイ料理が最大の売り。
お造り、煮付け、天ぷら、潮汁、マリネなど、
キンメダイのフルコースを楽しめてしまうのだ
(天候次第で内容は変更する可能性あり)。

さらに女将のやよひさんいわく、
「キンメダイ以外でも、珍しい地魚があがったときはお出しするようにしています」
とのこと。この日はラッキーなことに、
地元の人が「アカサバ」と呼んで親しんでいるハチビキも味わうことができた。

上品な甘みのある刺し身

ふっくらと柔らかい身が甘辛い煮汁とよく合う煮付けや、脂が乗って上品な甘みのある刺し身は絶品。

芳久さんのお母さんがこの民宿を始めたのは、1963年のこと。
離島ブームで伊豆諸島に観光客が増え出した頃で、
〈丈栄丸〉は神津島の民宿の先駆けだったそう。
その後、10~15年ほどブームが続き、どの家も民宿をやっていたような時代も。

今では1泊2食付きの民宿はかなり数が減ってしまったが、
そういった意味でも〈丈栄丸〉は、島の観光の歴史を長く見てきた貴重な宿。
キンメダイに舌鼓を打ちながら、ほっとする雰囲気の民宿で、
そんな神津島の来し方行く末に思いを馳せてみるのもいいだろう。

information

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丈栄丸

住所:東京都神津島村543

TEL:04992-8-0622

料金:1泊2食付き 7500円~

5.【食べる】〈HYUGA BREWERY(ヒューガ ブルワリー)〉

島のおしゃれビアスポット!

HYUGA BREWERYのカウンター

クラフトビールが各地で盛り上がりを見せるなか、
ビールづくりに欠かせないおいしい水に恵まれた神津島にも、2017年3月、
ブルーパブがオープンした。ブルーパブとは、醸造所を併設するパブのこと。
地元で酒販店を営んでいる宮川文子さんが、
「島の水でビールをつくったら、きっとおいしいはず!」という思いで、
構想から20年近い歳月を経て、ようやくかたちになった。

「ビールをつくる水は、pH的には低め、
つまりやや酸性がいいと一般的にはいわれていますが、神津島の湧き水は中性。
でも試作をしたらおいしかったので、これならいけると思ったんです」

神津島らしいビールとして、ぜひ飲んでみてほしいのが、
明日葉入りのライトエール〈アンジー〉。
明日葉はご存じの通り、伊豆諸島の名産で独特の苦みが特徴だが、
〈アンジー〉は苦みをまろやかにして、爽やかな味わいに。
明日葉と同じセリ科のコリアンダーを使ったビールにも、
どことなく似ているかもしれない。

そのほかの定番は、香ばしい後味が特徴のブラウンエール〈燈(あかり)〉や、
軽い口当たりで飲みやすいホワイトエール〈向日葵〉など。
クラフトビール以外のお酒や、フードなども充実している。

山葡萄エール〈ワイルドボンバー〉、明日葉入りライトエール〈アンジー〉、ブラウンエール〈燈(あかり)〉

左から、山葡萄エール〈ワイルドボンバー〉(季節限定)、明日葉入りライトエール〈アンジー〉、ブラウンエール〈燈(あかり)〉。ちなみに「アンジー」というネーミングは、明日葉の学名から。

ゆったりくつろぎたくなる店内

ゆったりくつろぎたくなる店内。明日葉ピザや塩辛バケットなど、島らしいフードも人気。

「友だちの家に遊びにくるような感覚で、
女性ひとりでも入りやすいお店を目指しています。
なのでビールの香りや苦みをやや抑えめにして、
ビールに苦手意識のある人でも比較的飲みやすい味にしているんです。
東京の島にもこういう場所があるということを、多くの人に知ってほしいですね」

神津島の風を感じるようなクラフトビール。
定番商品はボトリングもしているので、お土産にもぜひ!

information

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HYUGA BREWERY 
ヒューガ ブルワリー

住所:東京都神津島村142

TEL:04992-7-5335

営業時間:18:00~23:30(10~3月 ~22:30)

定休日:月曜(10~3月 月・火曜)

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兵藤育子 Ikuko Hyodo
ひょうどう・いくこ●山形県酒田市出身、ライター。海外の旅から戻ってくるたびに、日本のよさを実感する今日このごろ。ならばそのよさをもっと突き詰めてみたいと思ったのが、国内に興味を持つようになったきっかけ。年に数回帰郷し、温泉と日本酒にとっぷり浸かって英気を養っています。

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在本彌生 Yayoi Arimoto
ありもと・やよい●フォトグラファー。東京生まれ。知らない土地で、その土地特有の文化に触れるのがとても好きです。衣食住、工芸には特に興味津々で、撮影の度に刺激を受けています。近著は写真集『わたしの獣たち』(2015年、青幻舎)。

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