連載
posted:2024.7.29 from:香川県小豆郡土庄町 genre:暮らしと移住
〈 この連載・企画は… 〉
海と山の美しい自然に恵まれた、瀬戸内海で2番目に大きな島、小豆島。
この島での暮らしを選び、家族とともに移住した三村ひかりが綴る、日々の出来事、地域やアートのこと。
writer profile
Hikari Mimura
三村ひかり
みむら・ひかり●愛知県生まれ。2012年瀬戸内海の小豆島へ家族で移住。島のなかでもコアな場所、地元の結束力が強く、昔ながらの伝統が残り続けている「肥土山(ひとやま)」という里山の集落で暮らす。移住後に夫と共同で「HOMEMAKERS」を立ちあげ、畑で野菜や果樹を育てながら、築120年の農村民家(自宅)を改装したカフェを週2日営業中。
https://homemakers.jp/
「宿はいつオープンするの?」
と、これまで何度聞かれたことか。
2022年夏から準備を進めてきたこのプロジェクト。
ようやくオープン日をお知らせできるところまできました。
小豆島肥土山に、農村ゲストハウス〈NOTEL(ノーテル)〉が
2024年8月23日(金)にオープンします!
宿泊予約も始まっています。
あれ? ゲストハウス? ホテルじゃなかった?
小豆島日記を読んでくださっている方のなかには、
もしかしたらお気づきの方もいらっしゃるかもしれません。
これまで、小豆島日記で何度かNOTELのことを書いてきましたが、
「農村ホテル」という表記をしていました。
あらためて、この宿泊施設は何ができて、どんな場所なのかを
話し合ったときに、一般的なイメージとしては、
ゲストハウスのほうがしっくりくるねという結論になり、
最終的に「農村ゲストハウス」になりました。
今回は、この農村ゲストハウスNOTELがどんな宿泊施設なのか、
その概要をお伝えさせていただきますね。
まず、最初にNOTELはどんな場所にあるのか。
小豆島の肥土山(ひとやま)という農村地区にあります。
最寄りの港は、土庄(とのしょう)港で、車で15分ほど、
路線バスも走っていますが1日5便ほどです。池田港からもほぼ同じ距離です。
島にありますが、オーシャンビューの宿泊施設ではありません。
代わりに、全室マウンテン&ファームビューです!
徒歩1分で田んぼです。
農村風景を存分に味わっていただけたらうれしいです。
つぎに、建物のこと。
もともとは小学校だった2階建ての建物。
小学校時代は、1階に1〜6年生の教室があり、
2階は音楽室や理科室などの特別室だったそう。
2005年に小学校が閉校になり、その後、建物を分割、改修工事し、
西側は公民館、東側は介護施設として使用されていたのですが、
介護施設は移転し、2018年頃から分割された東側の建物は空き家状態でした。
NOTELは、小学校だった建物の東側半分です。
この建物の2階部分が宿泊者の専用エリアとなり、
トリプル4室、ツイン2室、シングル1室の全部で7つの個室と、
共有の大きなダイニングキッチンを備えています。
元小学校なので、天井が高く、窓が多いのが特徴です。
シンプルで開放感のある部屋になっていると思います。
Page 2
南側4室、北側3室の部屋の間には広い廊下があり、
その奥に、宿泊者共有の大きなダイニングキッチンがあります。
NOTELは基本的に素泊まりの宿です。お食事のサービスはありません。
その代わりに、食材を持ち込み、キッチンで料理して、
ダイニングで食事することができます。
お魚や野菜など小豆島のおいしい食材を調達する、料理をする、食べる。
そんな流れがこの場所で実現できるように、
いろいろな工夫をしていきたいと思っています。
建物1階は、宿泊者の方だけでなく、地域にも開かれる場所になります。
ゆっくりお茶したり、ランチを食べたりできるカフェ(HOMEMAKERS FARM & CAFE)、
日用雑貨や食材を購入できるNOTEL Store、設計事務所が入ります。
さて、盛りだくさんお伝えしてきましたが、
最後にこの場所のコンセプトについて。
土に触れ、日々を慈しむ。
農村のゲストハウス。
NOTELは農村にあるゲストハウス。
至れり尽くせりのサービスも、コース仕立てのお料理も、ここにはありません。
あるのは、自然と共にある「暮らし」です。
NOTELがある肥土山は小豆島の内陸に位置する、山あいの農村地域です。
夏は田植えをして、冬は薪を割る。
野菜を育て、家を直して、道具の手入れをする。
四季のめぐりのなかで、自分の手で暮らしをつくる風土があります。
里を歩き、食材を採る。
食事をつくり、楽しく食べて、蛙の声といっしょに眠る。
そんな日常がここにはあります。
自然の中で自分の暮らしを見つけていく。
NOTELへ、ようこそ。
何か特別なことをするというよりも、自然の中を歩く、料理をして食べる、
ゆっくり寝る、そんな普通のことなんだけど、なかなかできないことを
NOTEL滞在中に体験していただけたらいいなと思っております。
どうぞ、小豆島の農村ゲストハウスNOTELへお越しください。
お待ちしております。
宿泊のご予約は、NOTEL公式サイトまたはAirbnbから。
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