連載
posted:2017.7.24 from:香川県小豆郡土庄町 genre:暮らしと移住
〈 この連載・企画は… 〉
海と山の美しい自然に恵まれた、瀬戸内海で2番目に大きな島、小豆島。
この島での暮らしを選び、家族とともに移住した三村ひかりが綴る、日々の出来事、地域やアートのこと。
writer profile
Hikari Mimura
三村ひかり
みむら・ひかり●愛知県生まれ。2012年瀬戸内海の小豆島へ家族で移住。島の中でもコアな場所、地元の結束力が強く、昔ながらの伝統が残り続けている「肥土山(ひとやま)」という里山の集落で暮らす。移住後に夫と共同で「HOMEMAKERS」を立ちあげ、畑で野菜や果樹を育てながら、築120年の農村民家(自宅)を改装したカフェを週2日営業中。
http://homemakers.jp/
ここ最近、小豆島では新しいお店のオープンが続いています。
倉庫を改修したカフェ、そうめん工場を改修した衣類や雑貨のセレクトショップ、
海辺の一軒家を改修した創作郷土料理のお店。
この数か月の間に次々とオープンし、
そしてまだいまもオープン準備中のお店がいくつか。
コーヒースタンド、パン屋、それから串焼き屋さんもできるという噂。
小豆島にUターンやIターンしてきた私たちと同世代の人たちがやっているお店が多く、
オープンの話を聞くたびにワクワクします。
また小豆島に行きたくなる場所、おもしろい場所が増えるな〜と。
そんな新しくオープンした場所のひとつが〈MINA. UTARI(ミナウタリ)〉。
小豆島で初のボルダリングジムです。
ジムを運営されているのは、1年半前に東京から引っ越してこられた
渡利知弘さん、みきさんご夫婦。
今年の年明けに、町の企画で期間限定のボルダリングスペースがつくられたのですが、
そのときにもスタッフとして活動されてました。
その期間限定のボルダリングスペースが終わり、
今度は個人的にボルダリングできる場所をつくる! と話されていたので、
「また小豆島でボルダリングを楽しめる!」と
島のボルダリング好きたちはその完成をとても楽しみにしていました。
場所は、土庄港から車で10分ほどのところ。
もともと鉄工所だった大きな倉庫。そこを自分たちの手で改修。
大きなスペースの中に、大きなクライミングウォール。
自分たちの手でこんなスペースをつくりあげられるなんて、
ほんとにすごいなあと思います。
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実は渡利さんは家具職人でもあり、倉庫の半分はボルダリングジム、
残り半分はアトリエというか作業場というか、
これまたすてきなスペースが広がっています。
大工道具なんかがラフに置かれていて、その秘密基地みたいな感じがとてもいい。
がつがつ商売の匂いだけがするんじゃなくて、
自分たちの好きなものがあふれ出していて、すごく魅力的でした。
このミナウタリという名前は、アイヌ語でミナ=笑う、ウタリ=仲間という意味。
クライミングを通じて、笑い合える仲間とたくさんつながってほしい。
そんな思いがつまっているそう。
こういうそれぞれの思いがつまった場所が、
島のあちこちにできていくのはほんとにすてきなことだと思う。
行政が主導でまちをひっぱっていくことも大切だけれども、
そこで暮らす人々がそれぞれの思いで活動する、
その個人個人がゆるくつながっていて、いつの間にか点が面になっていく。
そうやってできあがっていくまちは、とても強くて、
人を惹きつける魅力があるんじゃないかなと思います。
あーそれにしても、大人も子どもも一緒に楽しめる新しい遊び場ができてうれしい。
この猛暑が落ち着いたら、ぼちぼちと遊びに通おうと思ってます。
小豆島でボルダリング! みなさんもぜひ。
information
MINA. UTARI
ミナウタリ
住所:香川県小豆郡土庄町伊喜末2470-1
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