連載
posted:2016.12.12 from:香川県小豆郡土庄町 genre:暮らしと移住
〈 この連載・企画は… 〉
海と山の美しい自然に恵まれた、瀬戸内海で2番目に大きな島、小豆島。
この島での暮らしを選び、家族とともに移住した三村ひかりが綴る、日々の出来事、地域やアートのこと。
writer profile
Hikari Mimura
三村ひかり
みむら・ひかり●愛知県生まれ。2012年瀬戸内海の小豆島へ家族で移住。島の中でもコアな場所、地元の結束力が強く、昔ながらの伝統が残り続けている「肥土山(ひとやま)」という里山の集落で暮らす。移住後に夫と共同で「HOMEMAKERS」を立ちあげ、畑で野菜や果樹を育てながら、築120年の農村民家(自宅)を改装したカフェを週2日営業中。
http://homemakers.jp/
春に植えたショウガたち。
夏を乗り越え、秋、ようやく収穫です。
今年は、去年の倍の量のショウガを植えました。
去年までは私たち夫婦ふたりと友人数人に手伝ってもらって、
収穫からジンジャーシロップをつくるための加工までの作業をしていたのですが、
今年はそれでは間に合わなそう……、同じペースでは無事に年を越せない……。
そんなわけで、今年のショウガの収穫&加工はFacebookでショウガ収穫手伝い募集!
と声をかけて、たくさんの方に手伝ってもらうかたちで行いました。
WWOOF(ウーフ)という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
World Wide Opportunities on Organic Farms
=「世界に広がる有機農場での機会」の頭文字で、有機農場を核とするホストと、
そこで手伝いたい・学びたいと思っている人とをつなぐ仕組みです。
ホスト側である農場は「食事・宿泊場所」を提供し、
手伝う側であるウーファーは「力」を提供します。
手伝ってくれることに対してお金を支払うのではなく、
「食事・宿泊場所」と「力」を交換するかたちです。
今回のショウガ収穫はそれに近いかたち。
手伝いに来てもらったら、私たちはそのお礼として、お昼ごはんや休憩時間のお茶、
それから収穫したショウガやジンジャーシロップをおすそ分け。
半日働いて数千円もらって終わりではなくて、半日働いてみんなでお茶して
ごはんを食べて、その時間自体を楽しんでもらえたらいいなという思いから。
あ、もちろん全員がそういうかたちではなく、継続的に働いてくれている仲間もいて、
その場合はお金を支払ったりもしています。
11月22日から始まったショウガ収穫祭。
多い日には10人くらい手伝いにきてくれました。
今年は想定より多くのショウガが収穫でき、
この作業はいつまで続くんだろうと思ったりもしましたが、人の力はすごい!
畑にあったショウガはあっという間になくなり、
何十箱もあったコンテナいっぱいのショウガはきれいに洗われ、
ジンジャーシロップ製造を待つばかりの状態になりました。
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そして今年収穫したショウガでさっそくジンジャーシロップを製造。
ビンに入れて商品として販売するには、ちゃんと許可を得た場所で
つくらないといけないので、製造は島のお醤油屋さんの設備をお借りしています。
すりおろしたショウガをスパイス、キビ糖、柑橘果汁をあわせて
大きな鍋で炊くのですが、部屋中にショウガのフレッシュな香りが漂います。
そのなかで、できたてのシロップを味見。あー、今年も無事に
〈HOMEMAKERS〉の〈シトラスジンジャーシロップ〉ができました。
みんなのおかげで!
また来年も11月にHOMEMAKERSのショウガ収穫祭をします!
来年は参加者限定のショウガTシャツをつくろうかなとか、
みんなの名前をシロップのラベルに入れようかなとか、夢は膨らむばかり(笑)。
働くをとことん楽しむ。これで行こうと思います!
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