岡山と東京の 5年間の二拠点生活を振り返る /あかしゆか

フリーランスの編集者・ライターとして活躍し、
仲間と手がけた文庫本なども話題を呼ぶ、あかしゆかさん。

2021年4月、岡山県倉敷市の児島にて
不定期営業の本屋〈aru〉をスタートさせ、
現在は東京と岡山の二拠点暮らしを営んでいます。

それぞれを行き来するなかで、どんなことを思い、なにを大切にし、
どのような答えを出し、二拠点生活を続けているのか。
あかしさんご本人に綴ってもらいました。

  

これまでの「二拠点生活」をあらためて見つめ直す

「もうコロナ禍から5年も経ったんですね」

知人友人と話していると、そんな話題がちらほらと出るようになった。
まちには人気が全然なくて、ほとんどの人がマスクで顔を隠し、
飲食店にはアクリル板が設置され、銭湯では話すことも許されない──。
いま思い返してみれば異様だったあの日々の光景は、
遠い昔のことのように思えるときもあれば、
まだまだつい最近のことのように思えるときもある。
どちらにせよ、未来が見えず不安を抱えていた日常から5年が経って、
大切な人と笑顔をためらうことなく見せ合える日常が戻ってきて
本当によかったと思う。

そして私は思うのだ。
「コロナ禍から5年が経つということは、
私が二拠点生活を始めてからも5年近くが経つということなんだな」と。

2020年7月。
コロナ禍になって初めての夏に、
私は岡山県倉敷市の児島というまちに2週間滞在し、
その滞在をきっかけに東京と岡山との二拠点生活を始めることになった。
そしてそれからの5年間、
ほとんど欠かさず毎月10日間ほど児島にやってきては、
aru〉という小さな本屋を営んでいる。

この5年間という期間をひとつの節目として、
これまでの私の二拠点生活を振り返ってみることにした。

二拠点生活が続いている理由は何なのか、
そのために努力してきたことは何なのか、
変わったこと、変わらないこと、
楽しかったこと、大変だったこと、
そしてこれからのこと。
この5年間をいま一度、あらためて見つめ直したいと思う。

遠くに島々が連なる、児島の海の風景写真。

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あかしゆか Yuka Akashi

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