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古民家のセルフリノベーション実例集!
自宅、カフェ、ゲストハウスまで…
実践者たちが語る古民家DIY

ローカルの暮らしと移住
vol.042

posted:2022.9.1  from:静岡県下田市  genre:暮らしと移住

〈 この連載・企画は… 〉  ローカルで暮らすことや移住することを選択し、独自のライフスタイルを切り開いている人がいます。
地域で暮らすことで見えてくる、日本のローカルのおもしろさと上質な生活について。

築数十年の古民家を購入し、自分たちの住まいを
自分たちの手で仕上げていくことに、憧れている人も多いと思います。
古民家を解体し、床張りをして壁を塗り、
思い思いの家づくりを実践するためには、何から始めればいいのでしょうか。

この記事では、これまでコロカルが取材してきた、
古民家セルフリノベーションの実例を紹介します。
移住者やローカルのプレイヤーたちは
試行錯誤しながらも、古民家のセルフリノベーションを実践しています。

古民家のセルフリノベ①:自宅古民家の床張りをDIY

静岡県下田市で暮らす津留崎家は、
伊豆に古民家を購入し自分たちの力でリノベーションを進めています。
大広間の畳をフローリングにし、キッチンを新設、
洗面台も一からつくるという、大規模なリノベーションをレポートしてくれました。

建築関係の仕事もしていた旦那さんを中心に
床の下地から、断熱材、床材の選定まで自分たちだけの力で
施工するのが津留崎流の家づくり。

断熱材として床下に籾殻くん炭を敷いたり、
防カビ対策に青森ヒバを撒いたり、試行錯誤しながら
オリジナリティあふれる家づくりを心がけています。

記事はこちら:家族でDIYリノベの家づくり。慣れない作業に妻も参戦!

古民家のセルフリノベ②:古材・廃材を使ってシェアハウスをフローリングに!

福岡県糸島にある〈いとしまシェアハウス〉では、
ルームメイトとともに築80年以上の古民家の床をフローリングにDIYしました。

床材に使ったのは、使われなくなった廃材や、解体のときに出てきた古材。
新調した木材ではないので、汚れている部分を切り落とし、
表面を電動やすりで仕上げることで木材を再利用しています。

古民家はもともと家が傾いていたりするので、
廃材も古材も、ぴったりとはまらなくて当然。
小さな隙間や不揃いなところも、
数日過ごせば馴染んで気にならなくなるとのこと。

床板は、「ちょこちょこ直す」というのができないので
細かいことは目をつむり、一気に仕上げちゃうのも大事なポイントだそうです。

記事はこちら:古材・廃材で古民家リノベーション! 「床張り」を失敗しないDIYのコツとビフォー&アフターをご紹介

古民家のセルフリノベ③:解体古材をフル活用したゲストハウスづくり

長野県下諏訪町の「マスヤゲストハウス」では、
築106年以上の古民家の床張り、壁塗りをセルフリノベーションしました。

解体のときに出てきた素材をフル活用しながら、
ゲストハウスのリビングやカウンター、バーなど、
それぞれの設えに合わせて、木材を加工してきます。

曲がった古材や廃材は、無理にサイズをそろえずに
あえて隙間をつくり、漆喰を詰めていく工法を採用しました。
こうすることで木の個性を生かせますし、
余分な廃材を出さないことにもつながります。

また、壁の仕上げにも解体したときに出た土壁の土を再利用しています。
土の表情をそのまま仕上げにしている部分もあれば、
漆喰と混ぜて塗ったり、空間のイメージに合わせて調合を考えてつくっています。

左官は手間ひまがかかりますが、材料費自体はそこまでかからず、
素人ならではの感じを「味」とすれば、とてもリノベーション向きの仕上げ。
漆喰は、湿気を吸ったり吐いたりしてくれるため、
空気も柔らかくなるそうです。

記事はこちら:解体素材をフル活用。みんなで古民家リノベーション

古民家のセルフリノベ④:江戸時代の土蔵をDIYリノベ

京都府京丹後市では、築150年以上の江戸時代からある蔵が
1階がシェアキッチン、2階がオフィススペースとして生まれ変わりました。

プロの大工と、友人やご近所さんが集まり、約2年をかけて、
人が集まり、仕事もできるコミュニティスペースへと変貌を遂げます。

かつての土蔵で使われていた土壁は、外壁として再利用され、
床板には杉の無垢フローリング。
壁には漆喰を塗り、塗装は柿渋やオイルなどの自然素材で仕上げました。

土蔵を復活させるうえで、自然素材を多く取り入れることで
夏は暑く、冬は積雪のある丹後地区でも過ごしやすい
空間を蘇らすことを実現しました。

記事はこちら:江戸時代の土蔵をDIYリノベーション。地域に愛される、隠れ家的シェアスペースを目指して

古民家をセルフリノベーションする醍醐味は、
自分たちの住む家を自分たちでつくるということ。
そのうえで、もともとあった古材や廃材を再利用することで
当時の空気感や、雰囲気を再現できることにあります。

どこまで自分たちが手を動かし、どこまでプロの手に任せるのか、
人それぞれですが、いずれにせよ、自分たちの住まいを
自分たちの手で手がけるということで得られる
大きな達成感は、何事にも代え難いのでしょう。

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