連載
posted:2016.3.24 from:兵庫県神戸市 genre:暮らしと移住 / 旅行
sponsored by 神戸市
〈 この連載・企画は… 〉
旅するように暮らす、暮らすように旅する。それができるのが神戸の魅力。
ブックレット『CLASS KOBE』で紹介した場所、そして、オリジナル記事も加えた、
神戸の暮らしを訪ねたくなるコロカルの神戸案内です。
credit
文:橋本勲(glass)
撮影:猪股純一
Supported by 神戸市
JR元町駅と花隈駅の間、その南側のエリアにはかつて、
中華食堂がいくつもあったそうです。
中華食堂というのは中華料理あり、オムライスあり、ラーメンあり、
つまり限りなく“食堂”に近い中華料理店のこと。
それらのお店ではもちろんカレーもありました。
といっても、本格的なカレーではなく、あくまで食堂のカレー。
中華鍋で具を炒めてカレー粉で味つけ、片栗粉でとろみをつけた、
学校給食で出てきそうなカレーです。
しかし時代の流れとともに、中華食堂は姿を消していきました。
いま残っているのは南京町の有名中華料理店〈民生〉の支店〈香美園〉を含め、数軒。
カレーを出しているのは、唯一〈香美園〉だけです。
昭和42年に誕生したこちらの店、オープン翌年にはもうメニューにカレーがありました。
「もともと民生にもカレーがあって、それをこっちでも出したのが始まりのようです。
それがお客さんに好評でね、いつしかうちの看板メニューになっていました」
と言うのは、2代目の藤原良明さん。
中華料理を食べるつもりで訪れて、しかしカレー粉のスパイシーな香りに誘われ、
ついついカレーをオーダー。そんなお客さんが多かったそうです。
「ま、うちは中華料理店なので、そっちも食べてほしいんですけどね(笑)」
いまではお客さんの6割近くがカレーをオーダーするのだとか。
そんなカレー派に人気のもうひとつのメニューがカレーそば。
〈民生〉と同じ手打ちの麺、鶏ガラスープの上からカレー。
ご飯と一緒に食べるカレーよりもあっさりしていて、最初は鶏ガラが強く、
食べ進むほどに、カレーの味わいが強くなっていく。
つるっと細麺が、なんとも小気味よい喉ごしです。
なかなか甲乙つけがたし、なこの2品ですが、
神戸の中華料理店の懐の深さを知る料理として、ぜひ一度、食べてみてください。
information
香美園
住所:兵庫県神戸市中央区元町通3-16-2
TEL:078-391-4015
営業時間:11:00~15:00、17:00~20:00(LO)
定休日:月曜(祝日の場合は翌日)
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