飯能〈おらく〉
やきとりに、湯豆腐も。
創業70年の居心地いい居酒屋
思わぬ電車の旅でたどり着いた、老舗居酒屋で一杯
その日の私のバッグは、斜めがけしたポーチ、
サブバッグのトートバッグ、買い物した紙袋と3つ。
年末の混み合うラッシュ時間の電車で網棚にのせたトートバッグを、忘れ物。
問い合わせたところ4社目で見つかり、ようやく安堵。
東横線で私に置いてゆかれ、副都心線で気づかれることもなく、
西武線で長らく揺られ、終着駅の飯能駅にあるそうな。
都心近郊の乗り入れ電車は続くよどこまでも。
取りに行くのは、片道2時間ちょっとのゆられ旅です。
大事な商売道具のペンケースとスケッチブックの入ったトートバッグを受け取って、
せっかくなので、知らないまちの駅を降りてみます。
夕暮れ時のロータリーに見つけたのは、やきとりと寿司の文字。
ガラガラと引き戸をを引いて「居酒屋おらく」の暖簾をくぐります。
先客はなく本日最初の客のよう。奥まで広い。
左手のカウンターには、予約席とあったので、右手のくの字のカウンターへ座って、
再放送の、事件の起こるドラマが流れているテレビを斜め上に観つつ、
瓶ビールを注ぎます。
目の前のカウンターの2段目の漆塗りに気がついて、
聞いてみると寿司カウンターだったそう。
創業70年、きつく結ばれたハチマキがお似合いの大将が3代目で、
壁の写真のおばあちゃんの時代は、お寿司もやっていたので、
遠くにかけられた小さなホワイトボードのおすすめメニューの上部は魚介類。
しらこのポン酢和えと湯豆腐を注文して。
お通しのマカロニサラダをいただきながら、じんわり、ほっこりする居心地のよさ。
大将の持ち場は、左のカウンター内、串打ちしたり何かと忙しそうです。
湯鍋敷きと味ぽんが置かれて、湯豆腐待ち。
湯豆腐と地酒の熱燗であったまる
テレビの中の事件は解決に向かって急展開してるうちに
小鍋に野菜も結構入った湯豆腐であったまる。
続いて出されたしらこポン酢も量がたっぷり、濃厚で新鮮。
これに合うのは、地酒の天覧山の熱燗かな。
奥の座敷の柱時計がボーン、ボーンと5つ鳴ったかと思うと、おじさまたちがご来店。
何かの帰りかな? 同じようなサイズのバッグを持って奥座敷へ。
予約してないですけど~と入ってきたグループ客は、2階へ。
忘年会シーズンであります。広いのにふたりで回す店内が急に慌ただしくなりました。
山登りの帰りでしょうか、ふらりとリュックを背負って入られたひとり客は、
「やきとりは1時間以上かかっちゃうよ」と大将に言われて、またにしますと。
あ、こちらもタイミングを逃してしまったやきとり……。
温泉も近くにあることも知ったし、電車は1本で来られるし、
またの機会にしましょうか。
外はすっかり陽がくれて冬の冷たい空気。
駅前にボーリング場の看板を見つけて、おじさまたちのバッグの中は、
マイボールだったんだと確信。
帰りの指定席のレッドアロー号は、缶ビール1杯が飲み干せる時間で池袋に到着。
秩父飴、狭山茶、武蔵野うどんと、思わぬ旅のお土産袋も増えたし
電車のお忘れ物には、気をつけて。

information
居酒屋おらく
住所:埼玉県飯能市柳町23-10
TEL:042-972-2484
営業時間:16:00~24:00(L.O 23:00)祭日 15:00~22:00
定休日:日曜
2月11日より、平尾香さんの個展が開催されます。

information
平尾香 個展
『weaving a tale under the stars』
日程:2017年2月11日(土)~2017年2月26日(日)月曜休
会場:DIGINNER GALLERY WORKSHOP(東京都目黒区自由が丘1-11-2)
text & illustration
www.kao-hirao.com
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