連載
posted:2016.3.7 from:北海道千歳市 genre:食・グルメ / 買い物・お取り寄せ
sponsored by 宝酒造
〈 この連載・企画は… 〉
伝統を継承するということは、昔のものをそのまま受け継ぐだけではありません。
わたしたちの生活に合うよう工夫しながら、次世代に伝えることが、伝統を守ることにつながります。
酒造りの伝統を守りつつ次世代につなげる宝酒造と、
ローカルな素材を活かしてとっておきのつまみを提案するcolocalのタッグで
「きょうのイエノミ 旅するイエノミ」はじまりはじまり。
editor’s profile
Yayoi Okazaki
岡崎弥生
おかざき・やよい●兵庫県、大阪府、神奈川県、福岡県、東京都(ちょっとだけ愛知県)と移り住み、現在は神奈川県藤沢市在住のローカルライター。最近めっきりイエノミ派となった夫のために、おつまみ作りに励む主婦でもある。
credit
撮影:津留崎徹花
仕事を終えたご褒美はおいしいお酒とおつまみ。
リラックスしたいなら、きょうはイエノミにしませんか。
神奈川県・横須賀市在住の料理研究家・飛田和緒さんに教わった、
手軽で簡単、しかもちょっとした旅気分が味わえる
日本各地のおいしいものと三浦半島の旬の食材を使った、
和酒に合うおつまみを季節感たっぷりにご紹介していきます。
ようやく春の気配が漂い始める時期となりました。
新しい出会いや別れなどのイベントも多く
自宅に人を招く機会も増えてきそう。
きょうのイエノミは、おもてなしにも良さそうな
ちょっと目先を変えたおつまみが揃いました。
サラダ感覚でいただける生春巻きに、ライム風味のセビーチェ、
メインは北海道産のラムをハーブと一緒に熱々に焼いて。
「合わせるお酒もコーヒー割りなんてどうかしら」
料理研究家の飛田和緒さんも少々春気分?
心が浮き立つ季節らしいイエノミになりそうですね。
実は飛田さん、ものすごくコーヒーが好き。
でもいまは子育て中で毎日がとてもあわただしい。
愛用の手回しミルでコーヒー豆を挽いてゆっくり味わう。
そんな機会がなかなかありません。
そこで思いついたのがコーヒー割り。
余った豆をガラス瓶に入れて、ホワイトリカーを注ぐ。
3~4か月もたてば琥珀色をしたコーヒー酒のでき上がり。
「果実酒のノリで、豆が余ったときにつくっておくの」
これを夜のホッとする時間にちびちび味わうそうですが
どんな料理にでも合うので、イエノミにもお薦めなんだとか。
今日のように何人かでいただくときは
冷ましたコーヒーで甲類焼酎を割ると、簡単で手間いらず。
「普通のお酒より飲みやすいから、驚く人も多いわよ」
コーヒー割り? と思ったものの
恐る恐るいただいてみると、そのおいしさにびっくり。
コーヒー独特のコクや風味がバージョンアップした
「大人風味」の贅沢なコーヒーという感じで、
未体験の人に薦めたくなるのもこれならわかる。
気の張らないおもてなしにはぴったりかもしれません。
飛田さんはずいぶん昔からの羊好き。
今のようにスーパーで売っていない頃からのファンなので
食べたくても、羊肉を手に入れること自体が大変だったそうです。
その悩みを解消してくれたのが、北海道の友人の手土産。
「ブランド品じゃない、無名のラムなのに驚くほどおいしくて」
それからはずっと、この〈肉の山本〉から取り寄せるように。
お気に入りの生ラムは100g280円からというお手頃価格なので
たっぷり食べたい飛田家にはもってこい。
骨付きラムはローストやコンソメで煮たシチュー、
薄切り肉なら中華風のしゃぶしゃぶや炒め物に。
シンプルで簡単な料理でも間違いなくおいしいし
「しかもご馳走感が出るからありがたいわ」
今日は奮発して、北海道産サフォークラムを用意。
塩胡椒して、フレッシュなタイムと一緒にフライパンで焼いただけですが
ふかふかと柔らかく旨みの濃いラムはもちろん
飛田さん特製の〈羊用ヨーグルトソース〉も絶妙なおいしさで
イエノミがすっかりレストラン気分に。
これ、すぐにでも家で真似したくなりますね。
ところで、きょうの北海道産サフォークラム
実はとても希少なものらしいのです。
「日本の羊肉は99.6%が海外からの輸入品ですからね」
そう教えてくれたのは〈肉の山本〉で羊肉担当の菊地勝也さん。
幼い頃から、おうち焼き肉といえば羊だったという生粋の道産子ですが
家で食べていたのは「ロール」と呼ばれる冷凍輸入もの。
名物ジンギスカンなどで、羊を食べ慣れていそうな北海道でも
道産の羊肉はまったくといっていいほど一般には流通していません。
「でもせっかく羊を扱うなら、北海道ならではのものをと思って」
道内のあちこちを巡って信頼できる牧場を探し当て
世界的においしいと定評あるサフォーク種を
餌にまでこだわり、特別に飼育してもらっているそうです。
ただし非常に量が少ないため、あまり宣伝はしたくないんだとか。
羊は豚と比べると産まれる仔の数が圧倒的に少ない。
それでなくても、いまの北海道では牧場の経営が非常に難しい。
だからいっときのブームに乗るのではなく
「時間をかけてゆっくり広めていければ」と
“羊はクセがあって食べにくい”と先入観を持つ道外の人に
そのおいしさを気長に伝えていきたいと考えているそうです。
ちなみに、もうひとつの看板商品〈生ラム〉はオーストラリア産。
出荷までに1度も冷凍していないので、嫌な臭みが全然ない。
ただ、賞味期限がどうしても短くなるので
お客さまの手元にどれだけ余裕を持たせて届けられるか。
それが菊地さんの腕のみせどころ。
デリケートな商品なだけに、苦労も多いようですが
「僕が家で食べるなら、この生ラムですね」
なぜなら手軽にたっぷりおいしい羊を食べたいから。
サフォークラムはもったいなくて自分では食べられない。
「大切な人への贈り物にします」という菊地さん。
羊LOVEな飛田さんとは、きっと話が合うと思いますよ。
〈肉の山本〉(北海道/千歳市)の北海道産サフォークラム
●お取り寄せデータ
住所:北海道千歳市流通3-2-9
電話:0123-23-7617
FAX:0123-22-2132
営業時間:9:00~17:00 日祝・水休
※北海道産サフォークラムは1パック(220g)2740円+消費税
生ラムは400g(タレ付き)で1800円+消費税~
※サフォーク種の羊といえば〈ひつじのショーン〉。
顔と手足だけが真っ黒な羊はイングランド原産。肉質が優れていることで知られている。
●「羊用ヨーグルトソース」のつくりかた
プレーンヨーグルト適量にオリーブオイル、塩、クミンシード、
すりおろしニンニクを入れてよく混ぜる。最後に刻みパセリをふる。
もうすっかりおなじみとなったベトナム風の生春巻ですが
自分でつくるという人は、まだまだ少ないのでは?
「それはもったいないわ」と飛田さん。
ライスペーパーさえあれば、とても簡単にできるし
中身だってなにを巻いたっていい。
「うちだと残ったおかずをみんな巻いてしまうわよ」
思いっきり大胆だけど、これ、いいアイデアだと思いませんか。
きょうはサラダ感覚の生春巻きなので、中身は生野菜ばかりですが
これも冷蔵庫に余りがちなものを上手に利用して。
レタス、キュウリ、大根とありふれた野菜も切って巻くだけで
ぐっとスペシャルな感じがするから不思議です。
注意点は破れやすい皮の扱いと巻き方だけ。
つい中身を詰め過ぎて、不格好になってしまいがちなので
ふんわりではなく、きつめにしっかり巻いたほうがきれいだし食べやすい。
片手で簡単に食べられるので、
飛田さんちではBBQの定番おつまみだそうですよ。
野菜たっぷり生春巻
●つくりかた
1 レタス、キュウリ、大根はせん切りにする。
2 水をさっとくぐらせるか霧吹きでライスペーパーを柔らかく湿らせる。
3 2に大葉を並べ、その上に1を控えめに載せてきっちり巻く。
4 ニョクマム(またはナンプラー)、砂糖、水、レモン汁を合わせる。
5 4のタレに刻んだナッツと赤または青唐辛子少々を加える。
※お好みでパクチーを巻くかタレに加える。
※ニンジンやセロリなど、中身の野菜はなんでも大丈夫。
※冷蔵庫で冷やす場合はきっちりラップをかけて皮が乾かないように注意。
酸っぱい料理が大好きな飛田さんは
ペルーやメキシコのセビーチェが大のお気に入り。
「メキシコを旅したときは本当に食べまくったわね」
現地の味を再現したくてあれこれ試し、こんな感じ? と定番になったのが
きょうのタコ、海老入りのセビーチェです。
絶対欠かせないのは玉ねぎとピーマン、青唐辛子とパクチー。
魚貝類はそのときにあるものならなんでもOK。
それにトマトとアボガドをプラスして
レモンではなくライムを使うと、ぐっと本場の味に近づくそうです。
いつものマリネとは違う、どこかラテンな感じが新鮮だし
玉ねぎを紫玉ねぎに替えれば色合いも美しい。
おもてなしの一品としても喜ばれそうですね。
タコ、海老入りのセビーチェ
●つくりかた
1 青唐辛子をみじん切りにする。
2 紫玉ねぎは薄切り、ピーマン、トマト、アボガドは食べやすい大きさに切る。
3 タコをひと口大に切り、海老は背ワタをとりさっと塩ゆでして殻をむく。
4 ライムを絞った果汁に塩少々と1を合わせておく。
5 全部を和えてしばらく冷蔵庫でなじませる。
6 盛りつけてからパクチーを載せる。
※タコ、海老の他、お刺身の残りの白身魚、マグロ、ホタテなどを使ってもおいしい。
※冷蔵庫でなじませる時間は30分ほど。好みに合わせて加減する。
今ひそかに人気を呼んでいるコーヒー割り。
作家の椎名 誠さんが愛飲しているという噂もあり
オリジナルの〈コーヒー焼酎〉を提供する店も増えているとか。
このコーヒー割りを手軽においしくイエノミするために
ぜひお薦めしたいのが、極上〈宝焼酎〉です。
ロックやハイボールでいただくときはまろやかに。
ミックスベースにしたときは割材の風味を生かしながらも存在感がある。
そんな焼酎にしたいという一念で試行錯誤を続けた成果が
樽貯蔵熟成酒3%というブレンド比率。
まろやかな口当たりと、ほのかな甘い香り、すっきりした後味が
特にコーヒー割りとは抜群に相性が良く
ペットボトル入りブラックコーヒーと合わせて割ると
驚くほどおいしいコーヒー割りを簡単に楽しめます。
割り方は1対1(ハーフ&ハーフ)が基本。
この新しい楽しみ方、ぜひイエノミでも体験してくださいね。
極上〈宝焼酎〉25° 900ml 紙パック
○問合せ先/宝酒造株式会社
お客様相談室
TEL 075-241-5111(平日9:00~17:00)
http://www.takarashuzo.co.jp/products/shochu/takarashochu/
profile
KAZUWO HIDA
飛田和緒
1964年東京生まれ。8年前からレーシングドライバーの夫、娘の花之子ちゃん、愛猫のクロと南葉山で暮らす。東京時代の便利な生活から一変し、早起きが習慣に。ご主人が仕事で留守がちなため、仕事はもちろん、買い出しやお弁当作りにと忙しい日々を過ごしている。毎日の食卓で楽しめる普段着の料理が得意。高校3年間を長野で暮らした経験もあり。
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