久留米絣を世界へ! 〈藍染絣工房〉と〈IKI LUCA〉が 切り開く、絣の新しい可能性
久留米絣の“GALAXY”をいかに広げるか
IKI LUCAを立ち上げたのは、2021年5月。
以来、久留米絣をより多くの人に知ってもらうために、
さまざまな“種まき”をしてきました。
「私は久留米絣関係世界を“GALAXY(ギャラクシー)”と呼んでいて、
ひとつの銀河のように捉えているんです。
ど真ん中に職人さんがいて、周辺には職人さんがつくったものを
何かしらのかたちに変えて、発信している私たちのような人がいる。
さらにその周りに久留米絣のファンや、使っていないけど応援してくれる人もいます。
関わり度合いの濃淡はさまざまですが、このGALAXYを少しずつ広げていきたいんです。
IKI LUCAは旅がコンセプトですし、工房を持っている職人さんは
この土地をなかなか離れられないぶん、
私が各地でイベントやポップアップストアなどを通して発信していく。
そして久留米という土地や久留米絣、藍染めの物語に興味を持った人が
その物語が紡がれている久留米や徳島の地に足を運んでくれたら、
新たな化学反応が起こって、経済効果だけでなく、まち全体にも活気が生まれて、
いまよりもっとワクワクできる未来につながっていくと思っています」(小倉さん)

ユニセックスで、さらりと羽織れる軽さが心地よい〈HAORI - JAPAN BLUE(藍染め無地)〉77000円。
すると、糸川さんもこう話します。
「我々のような金融機関にも、つなぐという機能があります。
たとえば日本と海外、売り手と買い手、事業承継として
先代から次代へつなぐお手伝いをすることもありますし、
そのチカラになりたいと思っています。
なかには当人は気づいていないようなつながりもあるので、
私たちが間に入ることでそれらを表面化させて、
発展のお手伝いができればいいですよね」(糸川さん)
その言葉に小倉さんも大いに共感。
徳島の藍農家やすくも生産者をはじめとする、各地の伝統工芸に関わる人たちは皆、
似たような課題を抱えていて、思い描いている未来の姿も近しいことを、
日々感じていたのでした。そして、こんなエピソードを話してくれました。
「昨年、リサーチを兼ねて展示会のある時期にパリへ行ったんです。
そのとき、『日本人は個々で動く』と何人かに指摘されました。
ひとりだと費用も労力もかかるから、もっとチーム戦で動けばいいのにって。
たしかに衣食住のあり方という意味でも、
久留米絣単体でどうにかしようとするのではなく、
トータルコーディネートのような感覚で親和性のあるものをつなげていくと、
チームを組みやすくなると思うんです。
日本各地の同じような思いを持つ仲間とつながって、
チームジャパンを緩やかに結成するのが目標ですね」(小倉さん)

この日、小倉さんも履いていた〈GETA - 旅する下駄〉22000円~。久留米絣と大分の日田下駄の出合い。