Untitled, from the series of "Search for the sun", 2015 (c) Rinko Kawauchi
2016年5月20日(金)〜9月25日(日)、東京・港区の〈Gallery 916〉にて
写真家の川内倫子さんの個展『The rain of blessing』が開催されます。
2002年に『うたたね』『花火』で第27回木村伊兵衛写真賞を受賞し、
カルティエ財団美術館(2005年 パリ)、
ヴァンジ彫刻庭園美術館(2008年 静岡)などで個展を行ってきた川内さん。
その写真は光の粒ひとつひとつまでとらえ、ひそやかな生命の息吹や
見えないものにまで思いを馳せさせてくれるかのようです。

Untitled, from the series of "The river embraced me", 2016 (c) Rinko Kawauchi

Untitled, 2016 (c) Rinko Kawauchi
『The rain of blessing』は、東京では2012年に開催された
『照度 あめつち 影を見る』展(東京都写真美術館)に次ぐ大規模個展。
クラシックな倉庫を改装した広大な空間に、
旧作から未発表の新作まで、100点を超える作品を展示します。
今回展示される作品のなかに、熊本で撮り下ろしたシリーズ
『川が私を受け入れてくれた』があります。
これは、今年の1月に熊本市現代美術館で発表された作品群。

Untitled, from the series of "The river embraced me", 2016 (c) Rinko Kawauchi
川内さんが熊本を撮り始めたのは、
2012年に発表された『あめつち』というシリーズが最初でした。
『あめつち』は阿蘇の野焼きとイスラエルの〈嘆きの壁〉、
宮崎県・銀鏡神社の夜神楽の写真などから構成されるシリーズです。

無題 シリーズ『あめつち』より 2012年 (c) Rinko Kawauchi ※参考作品
川内さんは2000年代後半から5年ほど熊本へ通い、
阿蘇の“野焼き”を撮影していました。
その頃に熊本市現代美術館の学芸員さんと出会い、
「熊本で撮影された作品を展示したい」と依頼されたのが、
『川が私を受け入れてくれた』のはじまり。
その後、熊本市民の方から“思い出の場所と地名”と
“熊本の思い出”を書いた400文字程度の文章を募り、
集まったエピソードをもとに熊本の風景、約40か所を撮影していきました。
『The rain of blessing』展の会場では、市民の皆さんが書いた文章をもとに、
川内さんが構成したテキストも読めます。

Untitled, 2016 (c) Rinko Kawauchi
このほか『The rain of blessing』展では、
2005年に発刊された作品集『the eyes, the ears,』に収録されている作品や
オーストリアで撮影された『太陽を探して』、
出雲や鳥の群れなどを写した、本展のタイトルにもなっている
シリーズ『The rain of blessing』などを展示。
また、併設のスペース〈Gallery 916 small〉では、新作の映像作品も上映されます。