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writer profile
Yu Miyakoshi
宮越裕生
みやこし・ゆう●神奈川県出身。大学で絵を学んだ後、ギャラリーや事務の仕事をへて2011年よりライターに。アートや旅、食などについて書いています。音楽好きだけど音痴。リリカルに生きるべく精進するまいにちです。
春、夏、秋、冬と年に4号、
とても手間をかけてつくられている雑誌があります。
その名も、生活文化誌「疾駆/chic(シック)」。
編集者の菊竹寛さんが、
生活の豊かさの意味をきちんと考える場を作りたい
という想いを込め、さまざまなテーマとデザインでおくる雑誌です。
内容は、その土地に根ざした生活や食べものの話、
暮らしのそばにあるアートやインテリア、音楽のことなどなど。
「疾駆/chic」は、毎号毎号、どこかひとつのまちを特集。
第3号では、岩手県の陸前高田にフォーカスをあてます。
同地出身の写真家・畠山直哉さんの案内で陸前高田を巡り、
復興の拠点施設ともなっている「みんなの家」の管理人・菅原みき子さんや
アーティストの瀬尾夏美さんなど、さまざまな人の声を収録。
震災から3年と半が経過したいま、
ありのままの陸前高田の姿を伝える、貴重なルポルタージュです。
下の写真は、
取材先で仕入れた特産品やめずらしい食材を
東京・目黒のレストラン「BEARD」に持ち込み
ゲストとともに味わう連載「ロ・サンジンシリーズ」。
今号には、写真家の花代さんと
ベルリン在住のアーティスト・吉田真悟さんが登場します。
食材は東北から仕入れた帆立や塩蔵わかめ、いわて牛など。
なんといっても、三軒茶屋のビストロ「uguisu」で修行を積んだ
「BEARD」オーナーシェフ・原川慎一郎さんのつくる料理が美味しそう。
ほか、音楽家の蓮沼執太さんや
ミヤギフトシさんの洋菓子モーム、
“コーヒーのある風景”をつくりだすユニットL PACK、
BEAMS創造研究所の青野賢一さん、
テキスタイルデザイナーの安東陽子さん、
DIGAWELデザイナーの西村浩平さん、
画家の村瀬恭子さん、
キュレーターの保坂健二郎さん、
映像作家の石田尚志さんなど、
多彩な執筆者が登場します。
「疾駆/chic」は雑誌といっても、
見た目はまるでハードカバーの本のよう。
しかも、毎回装丁が変わるんです。
デザインは、ホンマタカシさんの作品集や、
アーティストユニット“Nerhol (ネルホル)”の活動などで知られる
田中義久さん。
この手間ひまかけた佇まいからも、
生活の豊かさの意味を考えるという
コンセプトが伝わってきます。
この雑誌は一部書店、または定期購読で購入が可能です。
くわしくは公式サイトをご覧ください。
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