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Akiko Saito
齋藤あきこ
さいとう・あきこ●宮城県出身。図書館司書を志していたが、“これからはインターネットが来る”と神の啓示を受けて上京。青山ブックセンター六本木店書店員などを経て現在フリーランスのライター/エディター。
今日のおやつは、鳥取県鳥取市の老舗和菓子店「亀甲や」さんの
「二十世紀」。柔らかい食感に、梨の香りがほんのり香る
上品な甘味のお菓子です。
鳥取の二十世紀といえば、全国一の生産量を誇る
二十世紀梨のこと!
もちろんこのお菓子は名産二十世紀梨をふんだんに使った..
と言いたいところですが、実はこの「二十世紀」の原材料は
水飴、砂糖、寒天、寒梅粉、香料だけ。
水飴地で作った、二十世紀梨をそっくり輪切りにした姿に、
梨の肌の艶を持たせて、芯の形を打ち抜いたもの。
梨の果肉も、果汁も使われていないんです。
一体なぜ?!その裏には、意外なエピソードが隠されていました。
■苦難を乗り越えた二十世紀梨
鳥取県の二十世紀梨が初めて栽培されたのは明治三十六年のこと。
しかしその間打ちつづく天災と黒斑病の大発生に、
一時は二十世紀梨は風前の灯火となりました。
それから栽培技術の工場や品質の改良など、血の滲むような努力と
鳥取の風土によって、いまでは鳥取の名産になっています。
いっぽう「二十世紀」が作られたのは大正11年のこと。
栽培が難しい二十世紀梨を広く全国に紹介するために、
亀甲やさんが梨を使わないお菓子を開発したのだそうです。
いまではスーパーで二十世紀梨が
気軽に買える時代になりましたが、
「二十世紀」の美味しさは変わりません。
先人に感謝しながら頂きたい、おいしいお菓子です。
お取り寄せは下記より。
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