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丹下健三建築にも数多く携わった
川合健二氏の旧邸「コルゲートハウス」
を改修したホテルが
愛知県豊橋市にオープン

コロカルニュース

posted:2023.9.13   from:愛知県豊橋市  genre:アート・デザイン・建築

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writer profile

Mae Kakizaki

柿崎真英

かきざき・まえ●ライター。宮城県仙台市出身。2019年よりフリーランスライターとして、東京を拠点に活動中。月刊誌やニュースサイト編集者としてのバックグラウンドを活かして、Webメディアや雑誌などに寄稿を行う。

credit

トップ、3枚目写真:Takuya Yamauchi

日本初のコルゲートを用いた“鉄の家”を宿泊施設に

建築家・川合健二氏の旧邸であるコルゲートハウスを改修した
1棟貸しホテル〈CORRUGATED HOUSE〉が愛知県豊橋市某所に
2023年9月7日にオープンしました。

コルゲートハウスとは、トンネルや地下鉄などに使われる鋼鈑
「コルゲートパイプ」を使った建築のこと。

川合氏は、この土木用建材であるコルゲートパイプを
日本で初めて住宅に転用した建築の生みの親でもあります。

宇宙船を思わせるようなフォルム。改修は建築内部に留まらず、周辺敷地にも施されています。

宇宙船を思わせるようなフォルム。改修は建築内部に留まらず、周辺敷地にも施されています。

豊橋市の一画に自邸としてセルフビルドしたコルゲートハウスは1966年に完成。
快適な暮らしから距離を置き、ただ自然の営みだけを感じられる空間で
川合氏はインフラから脱却し、自給自足の生活を目指しました。

その哲学はホテルとして生まれ変わることになっても受け継がれ、
「地球と縁を切って社会を俯瞰する体験ができる宿泊施設」として反映されています。

宿泊者は、川合氏が残した果樹やハーブが生い茂るコルゲートファーム
(別名FOOD FOREST)をはじめ、自然あふれる敷地のなかで生物たちの
多様性を肌で感じるうちに、日々の生活で失われつつある人間力が
回復していくのを感じるはずです。

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日常から切り離された生活を味わえる究極の空間として〈DOCOMOMO〉(モダン・ムーブメントに関わる建物と環境形成の記録調査および保存のための国際組織)にも選出。

日常から切り離された生活を味わえる究極の空間として〈DOCOMOMO〉(モダン・ムーブメントに関わる建物と環境形成の記録調査および保存のための国際組織)にも選出。

さらにオプションで、地元・愛知県の伝統工芸である有松絞りの染めを
再構築したブランド〈Suzusan〉とのワークショップや、コルゲートファームの
ハーブを使った野草蒸留のワークショップ、デジタルデトックス・プログラムなども
体験することができます。

ルームウェアにも〈Suzusan〉の有松絞りの染めを用いたアイテムを採用。

ルームウェアにも〈Suzusan〉の有松絞りの染めを用いたアイテムを採用。

川合氏が営んできた暮らしを追体験するように、コルゲートハウスでの滞在は社会と
自分との関わりについて、見つめ直すきっかけを与えてくれることでしょう。

information

map

CORRUGATED HOUSE 

住所:愛知県豊橋市某所(詳細は予約時に案内)

アクセス:JR豊橋駅から車で約20分

価格:1泊150000円(素泊まりプラン) ※最大5名まで宿泊可能

Web:CORRUGATED HOUSE 公式ホームページ

*価格はすべて税込です。

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