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posted:2022.4.15 from:和歌山県西牟婁郡白浜町 genre:アート・デザイン・建築
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writer profile
Mae Kakizaki
柿崎 真英
かきざき・まえ●ライター。宮城県仙台市出身。2019年よりフリーランスライターとして、東京を拠点に活動中。月刊誌やニュースサイト編集者としてのバックグラウンドを活かして、Webメディアや雑誌などに寄稿を行う。
現代美術作家・河野愛(かわのあい)さんの展覧会
『< I > opportunity 』がJR白浜駅前にある真珠ビルで開催されます。
期間は、2022年4月15日(金)~17日(日)と、4月22日(金)~24日(日)の6日間。
河野さんは、布や骨董、写真などを利用して、場所や人の記憶、
時間、価値の変化に関する作品を発表している現代美術作家です。
広告代理店でアートディレクター・デザイナーとして勤務した後、
現在は京都芸術大学美術工芸学科専任講師としても活躍しています。
白浜には、河野さんの祖父が老舗旅館〈ホテル古賀の井〉の創業者だったこともあり、
幼い頃から古賀浦の入り江で夏を過ごすなど縁があったといいます。
そんな彼女にとって身近な場所である白浜で今回発表する新作は、
写真家の堀井ヒロツグさんと共作した映像作品『< I > opportunity 』。
堀井さんは京都芸術大学美術工芸学科に非常勤講師として勤務する傍ら、
アート写真雑誌『IMA』が主催する写真コンテスト〈IMA next〉で
ショートリスト(J・ポール・ゲティ美術館キュレーター:アマンダ・マドックス選)
を受賞するなど、
活躍の幅を広げている気鋭のアーティストです。
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ふたりは、昨年紀南地域で開催された〈紀南アートウィーク2021〉期間中に
『< I > opportunity』を制作。
紀南アートウィークとは、紀南地域の歴史や文化を再発見し、
世界に発信することを目的として、2021年11月に初開催された芸術祭です。
カンヌ映画祭最高賞受賞者のアピチャッポン・ウィーラセタクン氏をはじめとした
アジアの著名アーティストや、現代音楽家の一柳慧(いちやなぎとし)氏など
日本を代表するアーティストが参加しました。
河野さんも紀南出身のアーティストとして同芸術祭に参加し、
かつてホテルの屋上で輝いていたネオン看板を活かした作品の続編である
『< I >』を白浜エリア5か所に展示していました。
今回の展覧会では、この『< I >』も含めた2作品が展示されます。
16日(土)にはトークイベントやオープニングパーティーが開催されるほか、
期間中は白浜の古書店〈ivory books〉が展覧会のテーマをもとに選書した
書籍を展示・販売するイベントも開催されます。
新作のタイトルにある「opportunity」には、
好機や機会という意味のほかに、運ぶこと、潮などの意味があり、
その潮の流れなどを意味するラテン語の「port」に由来しているのだとか。
未来に向けて、現代アートを切り口に和歌山県紀南の港である白浜について、
地域の方々とともに考える場を創出する機会になりそうです。
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