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writer profile
Mayo Hayashi
林 真世
はやし・まよ●福岡県出身。木工デザインや保育職、飲食関係などさまざまな職種を経験し、現在はフリーランスのライターとして活動中。東京から福岡へ帰郷し九州の魅力を発信したいとおもしろい人やモノを探しては、気づくとコーヒーブレイクばかりしている好奇心旺盛な1984年生まれ。実家で暮らす祖母との会話がなによりの栄養源。
2022年1月21日〜23日に、
福島県西会津の奥地にてアートツーリズム
〈ならやま凮土譚(ふうどたん)〉が開催されます。
「譚(たん)」とは、物語を語ること。
物語の舞台となるのは、
西会津町奥川郷で360年以上続く、
地元でも秘境といわれている楢山集落です。
楢山集落は1660年の開拓以降、稲作を中心に炭焼きや養蚕、
林業など百姓の暮らしが棲み継がれてきたといいます。
そして2019年より立ち上げられたのが、
〈楢山プラネタリーヴィレッジプロジェクト〉。
〈NIPPONIA 楢山集落〉という
“集落に暮らすように泊まれる”古民家ホテルを運営しながら、
持続可能な集落づくりが進められています。
今回のならやま凮土譚とは、参加者自身が
民話や伝承に登場するような異郷へ迷い込む「旅人」になり、
ともに物語を共創するという、
2泊3日の新たな宿泊体感型アートツーリズム。
土着の文化(年中行事や民俗文化)が、
さまざまな媒体を使ったアートパフォーマンスとして表現され、
見る者に新たな価値を気づかせてくれることでしょう。
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参加者の宿泊は、築130年の蔵と小屋を改修した
〈NIPPONIA 楢山集落〉です。
1組3名様まで、3組限定(1月21日〜23日)の募集です。
気になる食事は2泊3日で合計5回。
「風景を食べる」「おいしさとは何かを再認識する」
「いのちをいただく」ことを感じられるような、
参加型のアクティビティとなっているそう。
化学調味料などは一切使用せず、
日本ならではの発酵食品のうま味や素材の甘みを生かした滋味深い料理の数々。
そして地元の素材を中心に季節に合わせ開発された、
ここでしか味わえない“体感型”の飲食体験を楽しめるのだとか。
これらの食事は、信頼できるつくり手によって
できるだけ昔ながらの方法で自然に寄り添いながらつくられるそう。
また使用するお米は、楢山集落の耕作放棄地となった田を復活・再生し、
NIOPPONIA 楢山集落スタッフの手で育て収穫したものなのだそう。
地域の人たちが手塩にかけたお米をいただけるなんて、とっても贅沢。
子どもたちも一緒に収穫を手伝ったそうです。
このプロジェクトは、かつてどこにでもあったような
集落全体の佇まいや里山風景が持つ価値への視点を共有し、
語り継ぐことを目的としています。
料金は2泊3日1部屋1〜3名で50万円(税込)※冬季以外は45万円(税込)
と高めの設定ですが、収益は集落環境および里山の整備や
今後の活動に活用されるとのこと。
異郷を訪れるには絶好の機会。
風土の記憶を全身で体感し、ここで生まれた出来事を
「旅人」として語り継いでみてはいかがでしょう?
information
NIPPONIA 楢山集落
information
ならやま凮土譚
料金:2泊3日1部屋1〜3名:45万円(税込)※冬季50万円(税込)
※上記は1部屋ごとの価格。1名のご参加でも3名での参加でも価格は変わらず。料金には以下の内容が含まれる。
・ウェルカムドリンク
・宿泊費2泊3日
・お食事、ドリンク5食分
・アートパフォーマンス他各種文化体験
・送迎(楢山集落最寄り交通機関、冬季は郡山駅まで)
・お土産
このプロジェクトの収益は、以下事柄に活用されます。
・収益による雇用者は集落環境および里山の整備を行います。
・収益が高まれば、耕作放棄となった水田などの再整備に取り組みます。
・里山文化に対して多様で複層的な視点をもつアーティストとともに、土地の記憶をリサーチし、その過程や成果を集落と作品へ相互に還元します。
・上記取り組みの一環として、将来的にアーティストが中長期滞在しより深く里山環境と関わりながら作品の創作を行える、新たなレジデンスシステムをつくります。
これらの取り組みはすべて、故くて新しい集落システムのを構築してゆくための試みです。
*価格はすべて税込です。
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