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posted:2021.11.9 from:青森県 genre:食・グルメ
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writer profile
Chihiro Kurimoto
栗本千尋
くりもと・ちひろ●青森県八戸市出身。旅行会社勤務→編集プロダクション→映像会社のOLを経て2011年よりフリーライターに。主な執筆媒体はマガジンハウス『BRUTUS』『CasaBRUTUS』『Hanako』など。2020年にUターンしました。Twitter
青森県弘前市は、りんごの生産量が日本一。
夏が短く冬が長い気候条件が、りんごづくりに適しているのです。
りんごジュースやシードル、ジャムなど、弘前では加工品づくりも盛んですが、
りんごを使うスイーツの代表格といえば、アップルパイ。
市内でアップルパイを提供するお店は50店舗以上にも及びます。
弘前観光コンベンション協会は『弘前アップルパイガイドマップ』を発行し、市内で配布。
「甘味」「酸味」「シナモン」の3項目を5段階で表しており、
好みのアップルパイを探せますよ。
弘前市を拠点とするタクシー会社の〈北星交通〉には、
アップルパイのまちならではのサービスが。
お店ごとのアップルパイの特徴を把握したアップルパイコンシェルジュが
ガイドしてくれるというもので、
希望や好みに応じて弘前のアップルパイ巡りができるのです。
今回は、アップルパイコンシェルジュ歴3年の高谷 文(たかや・あや)さんが、
おすすめのお店を紹介してくれました。
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1970年代に銀座で店を構えていた〈銀座 可否屋 葡瑠満〉からの暖簾分けで、
79年に創業した〈可否屋 葡瑠満(かうひいや ぶるまん)〉。
その当時のスタイルと豆の味を引き継いで、店主こだわりの一杯を提供しています。
無垢の木と漆喰を使ったクラシカルで落ち着いた雰囲気の店内には、
皇室御用達の〈大倉陶園〉のコーヒーカップが壁一面に180客ほどずらり。
そんな〈可否屋 葡瑠満〉自慢のアップルパイ(400円)は、
生食でもおいしい完熟のフジを、生の状態からコンポートに仕上げ、
バター100%のパイ生地にたっぷり乗せて焼き上げています。
程よい甘さと酸味で、
林檎とパイ生地の芳醇な味をしっかり感じられるシンプルなアップルパイです。
「バター100%のパイ生地とりんごのコンポートを一緒に楽しめるよう、
手づかみでそのまま食べるのがおすすめです。
甘さも控えめで、マスターのおしゃべりとコーヒーを一緒に食すと、なおおいしいです」
と、高谷さん。
全国発送にも対応しています。
information
可否屋 葡瑠満
住所:青森県弘前市下白銀町17-39
TEL:0172-35-9928
営業時間:9:30〜18:00(17:30LO)
定休日:月曜、第2・4火曜
販売時期:通年
2020年7月に開館した〈弘前れんが倉庫美術館〉。
明治・大正期に酒造工場として建設された、れんが造りの倉庫が、
建築家の田根剛さんの設計により、美術館として生まれ変わりました。
美術館に隣接する〈CAFE & RESTAURANT BRICK〉は、
「弘前ファミリーレストラン」をコンセプトに、
地元の旬の食材を活かした料理を楽しめるカフェレストラン。
併設のシードル工房を眺めながら弘前産クラフトシードルを楽しめます。
高谷さんが「盛り付けがフランス料理のよう。
リンゴの形のデザインがとっても可愛いです」と推すのは、
「BRICK アップルパイ」900円。
りんごは紅玉という品種を利用し、弘前市内のイタリアンレストラン
〈OSTERIAENOTECA DA SASINO(オステリアエノテカ ダ サスィーノ)〉
笹森通彰さん監修のもと、
南部鉄器〈OIGEN〉の特注アップルパイクッカーで、
りんごの形に焼き上げたアップルパイです。
爽やかな酸味としっかりした果肉が特徴の「紅玉」をパイ生地で包み、
クセがなくクリーミーなマスカルポーネチーズと
キャラメルソースが添えられています。
また、ミュージアムショップやオンラインショップでは、
アップルパイクッカーも購入可能。
弘前まで行けない人は、自宅でつくってみてもいいかもしれません。
information
CAFE & RESTAURANT BRICK
住所:青森県弘前市吉野町2-11
TEL:0172-40-2775
営業時間:
ショップ 平日・日曜 9:00〜18:00 金・土曜・祝日前日 9:00〜20:00
カフェ 平日・日曜 11:00〜L.O.17:00 金・土曜・祝日前日 11:00〜L.O.19:00
定休日:火曜
販売時期:10月〜1月30日
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住宅地にある〈アンジェリック〉は、白い箱のような外観のケーキ店。
店内には、宝石のようにツヤツヤなケーキやタルトが並びます。
「並べたカットりんごがきれい。食べ応え十分です」
と高谷さんが太鼓判を押すアップルパイ(352円)は、
同店の代名詞のような存在。
りんごは青果店から仕入れていましたが、
2017年に見直しを行い、市内の契約農家のりんごに変更。
時期によって使用する品種は異なり、そのときの旬のりんごを楽しめます。
なんと多い日には1日900個も販売するそう。
サクサクのパイ生地にりんごペーストと、ジャム、スライスしたりんごが乗っています。
パイ底は香ばしくキャラメリゼ。艶やかな見た目が美しい一品です。
information
アンジェリック
住所:青森県弘前市野田1-3-16
TEL:0172-35-9894
営業時間:10:00〜19:00
定休日:火曜、第2・4水曜
販売時期:通年
JR弘前駅から弘前公園へ向かう途中、土淵川沿いにある〈パティスリー ル・ショコラ〉。
店名を冠したケーキ「ル・ショコラ」は、1990年の創業以来の味。
創業当時から販売しているアップルパイは、
カットタイプが324円、BOXタイプ1,836円。
「見た目と味が上品です。ほど良い酸味があり、パイ生地がパリパリ」と高谷さん。
りんごは酸味の強い紅玉を使用。
仕上げに甘酸っぱいあんずジャムをかけてツヤツヤに。
一部地域を除き、全国発送にも対応しているので、お取り寄せしてみては。
information
ル・ショコラ
住所:青森県弘前市徒町17-1
TEL:0172-37-6761
営業時間:9:00~19:00
定休日:水曜
販売時期:通年※要予約
今回ご紹介した4店舗以外にも、
個性豊かなアップルパイを提供する店が弘前には多数あります。
北星交通のアップルパイコンシェルジュによるガイドツアーは、
ガイド料30分2810円(1店舗目安)から30分刻みで、
120分11240円(3〜5店舗目安)まで。
現地でアップルパイ巡りをするのも楽しいはず。
information
北星交通
*価格はすべて税込です。
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