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writer profile
Yu Miyakoshi
宮越裕生
みやこし・ゆう●神奈川県出身。大学で絵を学んだ後、ギャラリーや事務の仕事をへて2011年よりライターに。アートや旅、食などについて書いています。音楽好きだけど音痴。リリカルに生きるべく精進するまいにちです。
長野県松本市から、ヘアサロン〈BELPA(ベルパ)〉の美容師さんたちが
畑で野菜づくりに挑戦しているというニュースが届きました。
発端は、「美容で人とつながる、楽しいことをし続けるヘアサロンでありたい。
長野の美容室ならではの面白い活動ができないか」と考えていた
代表の高橋亮太朗さんが「美容を追求する立場だからこそ、
自分たち自身も規則正しい生活や健康的な食事に努めていこう」
とスタッフに農業を提案したこと。
それからスタッフの実家の畑を借りられることになり、
2020年4月より、週に5〜6日は畑に出ているのだそう。
畑仕事は、農業のベテランである、スタッフの祖父が“厳しく”指導。
野菜ごとの土づくりから植え方、収穫時期など、
細かくアドバイスを受けたおかげで、
近所の農家さんからも「毎日しっかり管理してるから
立派な野菜ができてるね〜」と声をかけられるのだとか。
こちらが、収穫した野菜。とても立派でおいしそう!
この活動には、地域の方との交流を広げ、
まちにとってサロンがより身近な存在になれば、というねらいもあるといいます。
現在は、お客さんに野菜をプレゼントしたり、
コロナ禍のなか、飲食店のテイクアウト商品をデリバリーする事業を立ち上げた
信州大学の学生グループに野菜を進呈し、喜ばれているようです。
また、みんなで畑仕事をすることでチームワークが育まれ、
農業での学びが、仕事への意識向上にもつながるという効果も生まれているよう。
スタッフからは「朝の作業はつらいです」
「食べ物に感謝するという想いが高まりました」
「カエルが気持ちわるいです」
「お客さんに喜んでもらえて嬉しいです」
「野菜づくりも美容の仕事も土台が大切だと思いました」
——などの声があがっているようです。
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またBELPAでは、地域の飲食店の協力を得て、
美容にいい野菜レシピも紹介しています。
上の写真は「夏野菜の冷製パスタ」。
〈大衆酒場goo-gee〉のシェフがつくってくれた、
ヘルシーで夏にぴったりの冷製パスタです。
最後に、代表の高橋さんからメッセージをいただきました。
「野菜をつくるのは僕らの美容の仕事にもよく似ていて
基礎から丁寧に積み重ねていくことで良い結果につながると思います。
種や苗が育って実がなり、それがひとつの食材として料理になっていく。
その方の素材に合わせて髪型をつくっていくように
野菜づくりからとてもクリエイティブな発想の学びがありました。
また、野菜づくりを通じて多くの方々とのつながりが持てたこと、
多くのお客様からうれしいお声がけをいただけたことも大きな収穫でした」
「生活様式や働き方が大きく変わろうとしている今、
美容でお客様や人とつながれるという環境を生かして
長野という場所だからこそできる“面白いこと”をこれからも続けて、
地域やコミュニティとの関わりを持てる取り組みをしていきたいと思います」
今後は、松本の風土を肌で感じてもらうための
農作業・収穫体験の開催や、食育の推進活動なども
行っていきたいとのこと。これからの展開も楽しみですね。
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