淡路島の〈ヒラマツグミ〉 一〇周年記念企画展 『建築への手がかり』が開催
〈ヒラマツグミ〉が考える“建築”
洲本市の中心街から車で十数分。
山路を走っていると脇に突然建物を発見します。
それは建築設計事務所〈ヒラマツグミ〉のスタジオ。
カフェとギャラリーも併設されています。
かつて牛舎だったところを改装したスペースは、
一見倉庫のようですが、中へ入ると洗練された趣を醸す、
広々とした空間が広がっています。
売られているものも淡路島を拠点に活動するアーティスト、
作家たちが手がけたセンスのよい皿やインテリア雑貨、アクセサリーなど。
奥のカフェも地元の食材を使ったこだわりあるメニューが評判。
こちらは生まれも育ちも淡路島の建築家・平松克啓さんが手がけており、
県外から足を運ぶ人も多くいるという、知る人ぞ知る注目のスペース。
この8月、そんな〈ヒラマツグミ〉は10周年を迎えました。
現在、これを記念した展覧会
『「建築への手がかり」ヒラマツグミ一〇周年記念企画展』
が8月17日(土)から9月16日(月・祝)までの1か月間開催されています。
「身近なものから考える建築展」をコンセプトに、
建築との関係性を考えながら展示方法を検討、
展覧会が始まって間もない頃は施工途中のところもあったりと
会場ができ上がる過程もひとつの演出とするこの展覧会。
いままで設計の仕事でご一緒した方やギャラリーで
展示いただいたアーティストの作品も展示販売されるそう。
以下、展覧会のステートメントです。
昨年新たな居を構えました。
棚田の風景が広がる谷と谷の間の
人の営みが少し感じられる場所。
靄がかった景色に朝日がやさしく差し込み、
時に煩わしいほどの鳥の声で目を覚まします。
太陽の光は手の揺らぎがのこる土壁をなぞり、
床に落ちて時間を知らせてくれます。
時に吹き抜ける風がカーテンを揺らし、
野焼きの煙たさや、朝露の湿り気を含んだ匂いを届け、
雨の日は雨音を感じながら
縁をより濃くした景色に目を奪われます。
毎日がちいさな世界の連続で途切れることなく
出来上がっていることに気がつくのです。
そこで建築は主役ではありませんでした。
背景であり、風景になるのです。
何気ない日常の中に建築は息づいています。
照明や家具、はたまた、和紙や土壁などの中にもです。
テーブルや椅子からはじまる空間のあり方。
照明が照らし出す素材の質感。和紙や土壁がもつ素材自体の力。
光や風をコントロールする開口の存在。階段がうみだす多様な関係性。
そういったひとつひとつの断片が建築となるのです。
期間中は以下のようなイベントも開催。
・施工見学会(左官 風の絵 前田達也)
日時:8月21日(水)終日開催
※22日は展示会は休店日ですが、施工見学のみ可能。
左官職人さんの仕事はリズミカルで流れるように澱みがありません。
ぜひその仕事ぶりをみていただきたいです。
・中国茶会(TE-tea and eating 川西まりさん @te_tea_eating)
日時:9月1日(日)11:00~、12:30~、14:00~、15:30~
料金:1000円(お茶一種、干菓子付き)
展覧会のために作られた空間を味わうための茶席を設けます。
〈ヒラマツグミ〉にとって“建築”とは、一体どのようなものなのでしょうか。
この展覧会を見ることで、その謎が少し解明するかもしれません。
10周年の映えある展覧会、お近くのお越しの際はぜひとも足を運んでみてください。
information
「建築への手がかり」ヒラマツグミ一〇周年記念企画展
