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posted:2018.12.20 from:熊本県山鹿市 genre:食・グルメ
〈 コロカルニュース&この企画は… 〉
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writer profile
Yoko Yamauchi
山内陽子
やまうち・ようこ●企画と文章。熊本生まれ、熊本育ち、ちょっと放浪、熊本在住。地元を中心に、広告・広報の企画を手がけています。おいしいものが大好きで、お米、お水、お魚、お野菜、いろんなおいしいものにあふれている熊本から離れられません。
1999年に熊本市内にオープンした、熊本県初のワイナリー〈熊本ワイン〉。
その設立とともに山鹿市菊鹿町(やまがしきくかまち)では、
シャルドネ、メルローなどのワイン用のブドウ栽培が始まりました。
はじめは手探りの状態から少しずつ契約農家を増やし、
いまでは30戸の農家が、ここ菊鹿町でワイン用ブドウの栽培に取り組んでいます。
熊本ワインの中でも、山鹿市菊鹿町で栽培された
ブドウのみを使用して製造される〈菊鹿〉ブランドは、
国内外のコンクールで数多く受賞するなど人気の高いブランドで、
発売後すぐにソールドアウトになるほどの商品もあります。
ここまで菊鹿ブランドが認知され、評価されるに至ったのは、
地道に試行錯誤を繰り返しながらブドウ栽培に向きあってきた、
生産者の努力があってこそです。
そんな菊鹿ブランドの評価と需要の高まりを受け、
産地にワイナリーを建設する計画がもちあがり、
約4年前からその計画が進められてきました。
そして熊本ワインが母体となり、自社農園でブドウ栽培から取り組む農業法人
〈熊本ワインファーム〉を設立。
2018年11月10日、山鹿の農産物の魅力を体験できる施設〈AIRA RIDGE〉とともに、
〈菊鹿ワイナリー〉がオープンしました。
ワイナリーの敷地内には自社農園が約1.5ヘクタール。
ここでは、シャルドネやピノノワール、メルローといった
お馴染みのワイン用ブドウが植えられています。
新しい試みとして、ゲヴェルツトラミネールという
ドイツ品種のブドウの栽培も始まりました。
この自社農園のブドウを収穫、ワイナリーで製造し、
ワインとして味わうことができるのはこれから4、5年後のこと。
新しい品種やつくり方など、試行錯誤をしながら
新たな展開が予定されているということです。
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また、菊鹿ワイナリーには〈レストランファーム〉が併設され、
ここでしか味わうことができない特別なワインを、生ビールのようなサーバーで提供。
工場直営のレストランだからこそ味わえる、新鮮なワインを楽しめます。
工場では今年の8月に菊鹿町の契約農家で収穫された
ブドウを使ったワインの仕込みも始まっており、
そのワインがレストランファームで楽しめる日も近いことでしょう。
レストランファームは、メインを選んでサイドメニューをビュッフェで楽しむ
ハーフビュッフェスタイル。
ワイナリーの近隣で無農薬野菜の栽培に取り組む農園〈うさぎ農園〉をはじめ、
地元の農家さんから仕入れた色とりどりの野菜のサラダやスープ、
デザートなどが並びます。
レストランファームの責任者である長谷川仁さんは、
「このワイナリーは、地域創生の役割も今後担っていく施設。
そう意識しながら、いまあるもの、地域にあるすばらしいものを掘り出し、
アイデアを出し合いながら、外に向けて発信していく取り組みに
力を入れていきたいと思います」と意気込みを語ります。
熊本にワイナリーができてもうすぐ20年。
次の20年につながる、新しい日本ワインの歴史が
山鹿市菊鹿町という小さなまちで動き出しています。
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