閉校した美流渡の小中学校を活用して
〈森の学校 ミルト〉をつくりたい!

北海道教育大学岩見沢校との協働で生まれた、新しいプロジェクト

今年の春、わたしが住む美流渡(みると)地区にあった小中学校が閉校となった。
閉校前の生徒の数は、小中合わせてわずか18名。
学校をなんとか存続させたいという地域の想いもあったのだが、
今後は入学者がいない年もあると予想されることもあり、閉校が決まったのだった。

小学校の全校生徒は7名だったが、教室には元気いっぱいの声が響き渡っていた。(撮影:佐々木育弥)

小学校の全校生徒は7名だったが、教室には元気いっぱいの声が響き渡っていた。(撮影:佐々木育弥)

昨年より閉校に関するPTAの話し合いが何度も行われた。
わたしの息子が小学校に通っていたため、
この話し合いに参加していたのだが、そのたびに
「当たり前にあった学校が地域から姿を消すこととはいったいどんなことなのだろう?」
「校舎は今後どのようになっていくのだろう?」と疑問がわいた。

そこで、学校の施設を管理する教育委員会の職員や校長先生に、
今後の校舎利用の方針について尋ねてみたりもしたが、
検討中ということで展望は開けていない状態だった。

小学校の閉校式の様子。開校から115年ということで、115個の風船を飛ばして学校とのお別れをした。(撮影:佐々木育弥)

小学校の閉校式の様子。開校から115年ということで、115個の風船を飛ばして学校とのお別れをした。(撮影:佐々木育弥)

そんななか、地域のPRなどで日頃から活動をともにしている仲間と、
機会があるごとに、学校利用について語り合ってきたが、
なかなかアイデアを実行に移すことができないでいた。
細々と続けている地域PRの活動ですら本業との両立が難しくて手薄になっており、
学校の活用プランまで手が回らないというのが現状で、
気がつけば春になり、閉校を迎えることになってしまった。

校舎1階の窓には板が取りつけられ、雑草もどんどん大きく育ち
閑散とした風景が広がるようになった。
そして、市街地の学校へと通うことになった生徒の家族数名が、
この地域を離れていくこととなった。

閉校後の小学校の校舎。玄関や1階の窓には板が貼られ、ひっそりと静まり返っている。

閉校後の小学校の校舎。玄関や1階の窓には板が貼られ、ひっそりと静まり返っている。

わたしは校舎の脇を通り過ぎるたびに、
見て見ぬ振りをしていてはいけないのではないかという思いが募っていった。
また、息子に荒んでいく学校を見せたくないという気持ちもあった。

こうした悶々とした気持ちを抱えていたときに、
北海道教育大学岩見沢校の教授・宇田川耕一先生から、
計画中のプロジェクトへ協力してほしいという依頼があった。

そのプロジェクトとは「万字線プロジェクト」という名称の教育プログラム。
万字線とは、岩見沢の山あいがかつて炭鉱街として栄えた時代に、
主に石炭輸送のためにつくられた鉄道路線のことで、
わたしが住む美流渡地区をはじめ各地に駅があった(1985年に全線廃止)。

教育大では、現在過疎化が進んでいるこの地域で、学生がリサーチを行い、
必要とされる拠点づくりなどの企画やイベントを実施し、
そのプロモーションも行うという一連の体験を通して、
実践的な課題解決に取り組める人材を育てるプログラムを行おうと考えていた。

宇田川先生は、芸術・スポーツビジネス専攻の教授。毎年1年生を美流渡に引率し、フィールドワークも行っている。こうしたつながりから「万字線プロジェクト」が生まれていった。

宇田川先生は、芸術・スポーツビジネス専攻の教授。毎年1年生を美流渡に引率し、フィールドワークも行っている。こうしたつながりから「万字線プロジェクト」が生まれていった。

宇田川先生の話を聞いていくなかで、わたしはハッとひらめいたことがあった。
「万字線プロジェクト」のひとつの目玉として、
炭鉱街として栄えた時代に多くの生徒でにぎわっていた美流渡の小中学校を、
学生の手によって復活させるというプログラムにしてはどうかと提案した。

北海道教育大学岩見沢校は、市内では唯一の大学で、
芸術、スポーツ、それをつなぐビジネスという専攻が集まっているという特徴を持つ。
美流渡をはじめとする岩見沢の山あいには、
工芸家やアーティスト、ミュージシャンなども住んでおり、
移住者によってスポーツのアクティビティも増えていることから、
この大学の専攻との親和性も高いとわたしは思っていた。

宇田川先生は「それはおもしろいですね」と目を輝かせてくれ、
わたしが学校復活のアイデアの大枠を書くことになった。

プロジェクトの最初に書いたプラン。

プロジェクトの最初に書いたプラン。

名づけたタイトルは「森の学校 ミルトをつくろう」。
学生たちが炭鉱街としてにぎわった歴史を探り、
こうしたなかからイベントや施設利用の企画を生み出し、
活動全体を外に向かって発信していく、
リサーチ・アクション・プレゼンテーションを行う
ラボスペースのようになればと考えた。

そして、わたしの構想をもとに、宇田川先生が
7月の毎週土曜日に3回連続でセミナーを行うことを計画してくれた。

セミナーで話をする宇田川耕一先生(中央)。

セミナーで話をする宇田川耕一先生(中央)。

夏休みの自由研究にも!
「藁納豆づくり」から「太陽光発電」
まで田舎暮らしの“DIY”3本立て

こんにちは! 
「食べもの・お金・エネルギー」を自分たちでつくる
〈いとしまシェアハウス〉のちはるです。

我が家では今まで、暮らしのなかのあらゆるものを
「自分たちでつくってみる」という実験をしてきました。
きな粉、ヨーグルト、椅子、テーブル、小屋、発電機……。

今まで「買う」だけだったものを、手を動かしてつくってみると、
それをつくってくれていた人への感謝の気持ちが生まれたり、
自分でやってみた ! という達成感が、ささやかな自信を持たせてくれます。

糸島の青い海

新しい挑戦をするなら、ぜひ夏休みに!

「DIY、やってみたいけれど、普段は忙しくて」という人でも、
「夏休みならちょっと挑戦してみようかな」と思ってもらえるかな? と思い、
過去に評判がよかった3つの「DIY」をご紹介したいと思います。
夏休みの自由研究に、お子さんと挑戦してみるのもオススメです!

藁からつくる! 天然の納豆菌がいきる「藁苞(わらづと)納豆」

手づくり藁苞納豆!

昔々納豆は、藁によってつくられていたこと、知っていましたか? 
藁とは、田んぼで収穫した稲の、米の部分をとり除いた茎のこと。
藁の中には天然の納豆菌が住んでいるため、
昔の人はその藁を活用して納豆をつくっていました。

納豆ができる仕組みは以下の通り。

(1)稲の藁を使った藁苞に、蒸した大豆を入れる

(2)納豆菌が大豆を餌にして大豆の中で増える

(3)納豆ができる

いとしまシェアハウスの田んぼで収穫した稲藁。

納豆の誕生説は多数ありますが、
「聖徳太子が馬の飼料として残った煮豆を藁で包んでおいたら、できあがった」
「煮豆を藁で包んで保存しておいたら、いい香りがしてきた」など、
どれも藁に付着していた納豆菌による自然発酵がキッカケになっているそうです。

そして実は、藁と大豆には密接な関係がありました。
昔は田んぼで稲を育て、田んぼの畔で大豆を育てるのが一般的だったのです。

これは、大豆が空気中の窒素をかためて地面に流し込む習性があるため。
米の生育には窒素が必要なのですが、この大豆由来の窒素が天然の肥料となり、
田んぼを豊かにしていたんですね。
こうして同じ場所で育ったふたつのものが掛け合わされてできたのが、納豆なのです。

稲刈り時期の風景。

ちなみにスーパーで出回っている納豆は、人工的に培養された納豆菌を使っているので、
天然の納豆菌とはパワーが違います。
藁納豆の濃厚な豆の味わいと、とろける舌触り。
一度食べたら、その力強い味わいにやみつきになるはず! 

昨年、我が家で開催した納豆づくりワークショップでは、
一番下は2歳から、一番上は90歳まで、たくさんの方が参加してくれました!

藁苞納豆づくりワークショップの風景。

「蒸した大豆に納豆菌をふりかけるんですか?」という質問がありましたが、
藁にいる天然の納豆菌を使うので、使う材料は
我が家の田んぼでつくった無農薬無肥料のお米の藁と、無農薬の大豆のみ。

【用意するもの】

・藁(長くて丈夫なもの)

・大豆

・大きな鍋

・ホッカイロまたは湯たんぽ

・紙製の米袋、なければ新聞紙

・毛布

まずは納豆を入れるための「藁苞」をつくります。
藁の中央と端を紐で結んだら、半分に折り返して紐で仮止めします。

藁苞づくりの様子

藁苞には手刈り・天日干しをした丈夫で長い藁が必要です。最近は機械化や高齢化が進み、こういった高品質の藁を手に入れるのも難しくなっていると聞きました。

藁苞ができたら、納豆菌以外の菌を殺菌するために熱湯消毒します。

藁苞を熱湯消毒

納豆菌はほかの雑菌に比べて熱に強く、100度以上でも死滅しないのだとか!

その間に、藁苞に入れる大豆を蒸します。
ひきわり納豆をつくる場合は、蒸しあがった大豆を細かくカット。

藁苞の殺菌と、大豆の下準備が同時に終わるようにし、
蒸し大豆ができたら、熱々のうちに藁苞へ入れます。
もたついて温度が下がると雑菌が発生しやすくなるので、
手早く、ささっと入れるのがポイント。

藁苞に大豆を入れ藁で蓋をするようにして結ぶ

藁苞に大豆を入れたら、折り返した片方の藁で蓋をするようにして結びます。

藁で蓋をしたら、紙製の米袋やタオル、ホッカイロや湯たんぽで
ふた晩保温して、できあがり。

出来た納豆を試食中

食べ比べをして人気があったのが、ひきわり納豆。ひきわりのほうが納豆菌が豆の奥まで食い込んで、より“納豆らしい”味がします。

今はなかなか見ることができなくなってしまった藁苞納豆、楽しくつくってみませんか?
興味のある方は、こちらから納豆づくりキットが購入できますよ。

大豆2種類を食べ比べ! 無農薬大豆の藁苞納豆づくりキット

地域存続の鍵になる?
若い地域プレイヤーを育む
“未来への投資”のお話。

こんにちは!
「食べもの・お金・エネルギー」を自分たちでつくる
〈いとしまシェアハウス〉のちはるです。

食べることが大好きな学生シェアメイト“がんちゃん”が
この夏、旅に出ることになりました。
我が家で「料理人になりたい!」という夢を見つけた彼は、
料理の勉強をすべく修業先を探すことになったのです。

(集落で採れるビワをオンラインで販売し、旅の資金も自分で稼いでいました。
なんという成長! うれしい……)

がんちゃんがシェアハウスに住むことになったキッカケは、去年夏の学生合宿。
そこで我が家の暮らしに惚れ込み、内定を断り、
大学を休学してまで住人になってくれたのです。

納屋のDIYも学生さんたちと一緒に。

納屋のDIYも学生さんたちと一緒に。

住人になった彼が企画した学生合宿では、
これまでに20名以上の学生が参加してくれました。
教えることもたくさんありましたが、学生たちの瑞々しい感性や、
今の時代を反映した新しい価値観に、私たちが学ぶ場面も多く、
とにかく刺激的な時間でした。

そしてあらためて、「シェアハウスを長く続けていくためには、若手の存在が不可欠だ!」
ということに気がついたのです。

過去の学生合宿の参加者には、その後〈地域おこし協力隊〉になったメンバーも。

過去の学生合宿の参加者には、その後〈地域おこし協力隊〉になったメンバーも。

私の住む場所は、平均年齢65歳以上の集落。
周りはおじいちゃん、おばあちゃんばかりです。
こういう環境にいると30代の私もつい「自分たちは若者」と錯覚しがちですが、
今のまま何も行動しなかったら、私もシェアハウスもあっという間に年をとってしまいます。
それはマズい! 

里山は自然豊かで暮らしやすいけれど、最先端の情報や価値観を得にくい環境です。
だからこそ、世の中の人たちがどんなことを考え、
どんなものを求めているかを感じとって、変化していかないと、
人はまちに流れ出てしまうばかりです。

今回は、どうやったらこの場所に若い人たちを呼び、次世代のメンバーを育成していくか。
私たちシェアハウスが意識的に取り組んでいることについてお話ししたいと思います。

小樽で布地を制作するブランド
〈Aobato〉と、ハンドプリントの
絵本づくりに挑戦!

北海道だからこそできる絵本を、手刷りでつくりたい

岩見沢の山あいの人口わずか400人ほどの美流渡(みると)地区で、
小さな出版活動を始めてから1年が過ぎた。
制作したのは2冊の本とポストカード。
新刊がなかなか増えない状態が続いていたが、
ある出会いによって新しい道が開けるようなできごとがあった。

〈milvus(ミルバス)〉という染めとプリントの工房を開き、
〈Aobato(アオバト)〉というブランドを展開している
小菅和成さん、岩本奈々さんとの出会いが、それだ。

3年前に札幌から小樽に移住し、染めと印刷の工房を開いた小菅和成さん、岩本奈々さん。〈milvus〉という名前はトンビの学名からとったもの。「トンビの染物屋」という日本の昔話が由来となった。ブランド名〈Aobato〉は小樽の「市の鳥」がアオバトであることからつけられた。(写真提供:Aobato)

3年前に札幌から小樽に移住し、染めと印刷の工房を開いた小菅和成さん、岩本奈々さん。〈milvus〉という名前はトンビの学名からとったもの。「トンビの染物屋」という日本の昔話が由来となった。ブランド名〈Aobato〉は小樽の「市の鳥」がアオバトであることからつけられた。(写真提供:Aobato)

2年ほど前から、わたしはイタドリという植物をモチーフにした
絵本の制作を行っていた。黒い紙をちぎって形を表現したもので、
内容はほぼ完成していたのだが、印刷をどうするかでずっと思い悩んでいた。
これまで北海道という土地ならではの本をつくりたいと試行錯誤をしてきたのだが、
印刷については道外の価格が安いネット印刷を頼っており、
それが心のどこかで引っ掛かっていたのだ。

印刷も北海道でできないだろうか。
一般的なオフセット印刷ではなく、もっと手仕事を生かす方法はないのだろうか。

プリンタで簡易出力して製本したイタドリのダミー絵本。上へ上へと伸びる茎と、大きく広がる葉を、切り絵で表現した。文章はバイリンガルで表記。近所に住む農家の友人で、以前に英会話のワークショップをともに企画したトシくんが翻訳をしてくれた。

プリンタで簡易出力して製本したイタドリのダミー絵本。上へ上へと伸びる茎と、大きく広がる葉を、切り絵で表現した。文章はバイリンガルで表記。近所に住む農家の友人で、以前に英会話のワークショップをともに企画したトシくんが翻訳をしてくれた。

そんなことを考えるようになったとき、岩本さんから、
わたしがつくった『山を買う』という本を買いたいという連絡をもらった。
送付の手続きをして、ふと彼女のFacebookを開いてみたところ、
色とりどりの美しい手ぬぐい作品を発見したのだった。

このとき岩本さんのお仕事はまったく知らなかったのだが、わたしは思わず……
「手刷りで絵本制作をしたいと思っているのですが、相談に乗ってもらえませんか?」
とメッセージした。岩本さんは快諾してくれて、昨年から少しずつ
イタドリの絵本についてのアイデア交換をするようになっていった。

シルクスクリーンとは、スクリーンにインクが通過する部分としない部分をつくって柄を刷る版画技法。Aobatoの展示会では、この技法を体験するワークショップが開催されることもある。(写真提供:Aobato)

シルクスクリーンとは、スクリーンにインクが通過する部分としない部分をつくって柄を刷る版画技法。Aobatoの展示会では、この技法を体験するワークショップが開催されることもある。(写真提供:Aobato)

オリーブと山岳霊場と醤油蔵と。
瀬戸内国際芸術祭と併せて楽しみたい、
小豆島の旅

アートとともに小豆島の旅を楽しんで!

今年、瀬戸内の島々では4回目となる
〈瀬戸内国際芸術祭2019〉(以下、瀬戸芸)が開催されています。
3年に1度、瀬戸内海の12の島とふたつの港を舞台に開催される
現代アートのお祭りです。

開催期間は、春会期、夏会期、秋会期と3つに分かれていて、
7月19日から夏会期が始まりました。
今年の瀬戸内の夏は、いつもに増して賑やかになりそうです。

ワン・ウェンチー(王文志)さんによる『小豆島の恋』。竹でできた大きな作品の中に入れます。

ワン・ウェンチー(王文志)さんによる『小豆島の恋』。竹でできた大きな作品の中に入れます。

小豆島でもたくさんの作品が公開されています。
島のあちこちに点在していて、全部回ろうとしたら
2、3日はかかるんじゃないかなぁ。それも車がある前提で。

例えば、田浦半島にある『愛のボラード』を見に行って、
大部地区の『国境を越えて・波』を見に行こうと思うと、車で約1時間かかります。
バスだと乗り継いで行かないといけないのでもっとかかります。
小豆島はきっとみなさんの想像以上に広い島です(笑)。

広島市立大学芸術学部有志のみなさんによる『潮耳荘』。波や船の音を拾い集め建物の中に響かせる。

広島市立大学芸術学部有志のみなさんによる『潮耳荘』。波や船の音を拾い集め建物の中に響かせる。

フリオ・ゴヤさんによる『自然の目「大地から」』。古民家の敷地内にある2本のイブキの木を利用してつくられたツリーハウス。

フリオ・ゴヤさんによる『自然の目「大地から」』。古民家の敷地内にある2本のイブキの木を利用してつくられたツリーハウス。

作品をたくさん見ることを目的にしてしまうと疲れてしまうと思うので、
見に行く作品の数を絞りつつ、作品だけじゃなくて、その周りにある
小豆島の風景や食べもの、歴史なども楽しんでいただけたらいいのかなと。

先日、島を案内する機会があって、久しぶりに小豆島ならではの場所を巡ったのですが、
あらためて小豆島っておもしろい要素が盛りだくさんだなと思いました。
瀬戸芸作品と併せて楽しみたい小豆島、例えばこんなことです。

まずは、オリーブ。
島のあちこちにオリーブの木が植えられているので、
どこに行っても見かけると思いますが、遠くからなんとなく見るだけじゃなくて、
ぜひオリーブ畑の中を歩いてみてください。

勝手に大切なオリーブ畑には入れないですが、
オリーブ公園など一般の人に公開しているところもあります。
オリーブの木々の間を歩く、それだけで島の空気を感じられるんじゃないかと思います。
もし気になるオリーブ農園があれば、生産者さんに直接お願いしたら、
畑を案内してくれるかもしれません。

オリーブ畑の散策はそれだけで気持ちいい。

オリーブ畑の散策はそれだけで気持ちいい。

初夏のオリーブの木には緑色の小さな実がたくさんついています。

初夏のオリーブの木には緑色の小さな実がたくさんついています。

お金がかからず、豊かな食生活!
地域での“いただきもの生活”と
手づくりのお返し

「田舎暮らしは食べものに困らない」
は本当?

伊豆下田に移住した津留崎さん一家。
移住前から、地方では食べものに困らない、という話を
たびたび聞き、半信半疑に思っていた妻の徹花さん。
ところがそんな「うまいハナシ」が
現実に起きるようになったといいます。
うらやましくなるような下田での食生活、
そして津留崎家に起きた変化とは……?

〈うさと〉の服展示販売会に、
地域の作家による『みる・とーぶ展』。
岩見沢の山あいで何が起こっている?

森のなかに立つ、山荘で開催された〈うさと〉の服 展示会

6月末からの1週間、わたしのまわりではイベントが目白押しだった。
わたしと地元の仲間で続けている地域PRプロジェクト〈みる・とーぶ〉のイベントと、
上美流渡(かみみると)にある〈美流渡の森の山荘〉で行われたイベントがあり、
さまざまな人の交流が生まれていった。

まずひとつ目は、美流渡の森の山荘で6月28日から4日間開催された
「うさとの服 展示販売会」。
〈うさと〉とは、タイ在住の服飾デザイナー、さとううさぶろうさんデザインによる、
手紡ぎ、天然染め、手織りの布でつくられた服のこと。
着ごこちのよい服のファンは全国におり、うさとのコーディネーターを務める人々が
各地で展示会を企画、販売する活動を行っている。

美流渡の森の山荘に飾られた〈うさと〉の服。布の素材は、コットン、ヘンプ、シルクの3種類。布はタイの農村に住む女性たちを中心に織られている。(写真提供:やまだひろこ)

美流渡の森の山荘に飾られた〈うさと〉の服。布の素材は、コットン、ヘンプ、シルクの3種類。布はタイの農村に住む女性たちを中心に織られている。(写真提供:やまだひろこ)

美流渡の展示会は、神奈川県在住のやまだひろこさんがコーディネーターとなった。
会場となった山荘のオーナーである中川文江さんと以前から交友があり、
月1回、神奈川から美流渡へやってきて太極拳の講座を開いている師範でもある。

今年は昨年に続き2回目。服の販売だけでなく、
東京から江戸小紋の型彫り職人も訪れ、作品展と体験ワークショップも開催。
また、この地域から〈コーローカフェ〉や、
アフリカ太鼓の奏者でマクラメアクセサリーの販売も行っている
〈らんだ屋〉も出店した。

このほか会期中の29日には、秩父在住のカゴ作家の長谷川美和子さんによる
クルミの皮を使った花カゴづくりのワークショップもあって、
昨年にも増してにぎわいを見せていた。

やまだひろこさん(左)と〈美流渡の森の山荘〉のオーナー、中川文江さん(右)。中川さんは地域で人気の森のパン屋〈ミルトコッペ〉の女将でもある。

やまだひろこさん(左)と〈美流渡の森の山荘〉のオーナー、中川文江さん(右)。中川さんは地域で人気の森のパン屋〈ミルトコッペ〉の女将でもある。

花カゴづくりのワークショップ。クルミの皮を編んでつくった。

花カゴづくりのワークショップ。クルミの皮を編んでつくった。

会場となった美流渡地区は、人口わずか400人ほどの集落。
岩見沢の駅から車で30分と決してアクセスのよい場所ではないが、
この展示会の吸引力には目を見張るものがあり、
4日間の開催で200人を超える来場者があったという。

「自然とともに暮らしているからこそ、
うさとの服の魅力が伝わるのかもしれません」(やまださん)

うさとの服

美流渡の森の山荘では、7月7日に「美流渡の森 2019夏 サロンコンサート」も行われた。ピアノ、バイオリン、声楽など音楽家が集まり、アットホームなコンサートが開催された。

美流渡の森の山荘では、7月7日に「美流渡の森 2019夏 サロンコンサート」も行われた。ピアノ、バイオリン、声楽など音楽家が集まり、アットホームなコンサートが開催された。

ハッカ、ドクダミ、ビワの種!
身近な野草で
手づくり「虫除け&虫刺され薬」

こんにちは。
「食べもの・お金・エネルギー」を自分たちでつくる
〈いとしまシェアハウス〉のちはるです。

田舎に住んで一番最初に受ける洗礼、それは「虫刺され」です。
田舎暮らしを始めて気づいたことなのですが、
虫たちは今までになかった“新しい血”が大好き。
私はここに住んでもう6年も経つので全然狙われませんが、
住み始めたばかりのメンバーたちには、嬉々として襲いかかります。

裸足で行う田んぼ作業は、蚊にとって絶好のチャンス!

裸足で行う田んぼ作業は、蚊にとって絶好のチャンス!

福岡に引っ越してきて驚いたのですが、こちらの蚊は関東の2倍くらいの大きさ。
腫れ方も、それはそれはたいしたものなのです。

今回は、そんなパワフルな虫たちと楽しく(?)共存していくために、
身近に生えている野草を使ってつくる「虫除け&虫刺され薬」を紹介します。
もはや田舎暮らしの、夏の “必須アイテム” と言っても間違いないでしょう。

爽やかな香りが虫除けに! 
リラックス効果もある、和ハッカの「虫除けスプレー」

和ハッカ。

我が家の庭にたくましく生える和ハッカ。
これに含まれるメントールという成分は、清涼感のある強い香りが特徴で、
虫たちはこの香りが大嫌いなため、防虫効果があります。
和ハッカはミント類のなかでもメントールの含有量が特に多いとされ、効果も絶大。

というわけで、この和ハッカを使って「虫除けスプレー」をつくります。
和ハッカは洗って瓶にパンパンに詰め、
アルコール(ホワイトリカーでもOK)をひたひたに入れます。
2週間程度冷暗所で保存したらできあがり。

和ハッカは洗っておきます。

リラックス効果もあり、クーラーは使いたくないけれど、
体感温度を下げたいときのリフレッシュとしても使っています。
(虫たち、こんな爽やかな香りが嫌いなんて信じられない!)

和ハッカを瓶に詰めてアルコールをひたひたに注ぎます。

生の和ハッカが手に入らない、という方には
お手軽にネットで買えるハッカ油が◎。

ハッカ油5~10滴と、無水エタノール10ミリリットルを振って混ぜ、
そこに水(精製水がベター)90ミリリットルを混ぜれば、虫除けスプレーの完成! 
ハッカ油はかなり強力なので、数滴で十分の効果あり。
(入れすぎると痛いくらいです!)

ハッカ油はポリスチレンを溶かす作用があるので、
ポリスチレン製ボトルはさけ、ガラス製のスプレーボトルがオススメです。

手づくりすれば、1本50円以下とコスパがいいので、ぜひお試しあれ! 
網戸に吹きかければ、爽やかな空気を楽しみながら、蚊の進入を防げちゃいます。
生ゴミ周りのコバエや、夏場のゴキブリ対策にも効果があるそうです。

瀬戸内国際芸術祭の夏会期、
小豆島〈HOMEMAKERSカフェ〉は
週5日営業!

農業とカフェ、自分たちの働き方について考える

いきなり宣伝みたいなタイトルでごめんなさい(笑)。
はい、もう書いてあるとおりなのですが、
今年の夏(7月19日~8月17日)は週5日カフェを開きます。
普段、週2日、金曜日と土曜日しかカフェ営業していない私たちにとって、
これはけっこう大きな挑戦だったりするんです。
ということで、今日はどうして週5日カフェを営業することにしたか書こうと思います。

自宅の一部をカフェとして開いています。そのすぐ隣の建物が野菜の出荷作業場。

自宅の一部をカフェとして開いています。そのすぐ隣の建物が野菜の出荷作業場。

年間通していろいろな野菜を育てています。旬野菜セットとして販売。

年間通していろいろな野菜を育てています。旬野菜セットとして販売。

そもそも〈HOMEMAKERS〉って何をしてるんだろう?
(どうやって稼いでるんだろう?)ということで、
あらためて書いてみると、主には以下の3つのことをしています。

・野菜を育てて販売する(年間80種類くらい)。

・育てた野菜でシロップや調味料などの加工品をつくって販売する。

・育てた野菜を食べてもらうカフェを営業する。

この組み合わせが私たちの日々していることです。
ちなみに現在の売り上げの比率は、
野菜売り上げ:加工品売り上げ:カフェ売り上げ= 1:2:1
です。

島外の方へはダンボールに野菜を入れて郵送しています。

島外の方へはダンボールに野菜を入れて郵送しています。

自分たちで育てている生姜、柑橘を使ってシロップや調味料を製造・販売。

自分たちで育てている生姜、柑橘を使ってシロップや調味料を製造・販売。

では、どんなふうに組み合わせて働いているか、1週間のスケジュールを見てみると

月曜:畑作業、出荷準備、事務作業など

火曜:みんなで畑作業、野菜出荷、配達

水曜:みんなで畑作業、野菜出荷、配達

木曜:畑作業、カフェ仕込み、野菜出荷準備、事務作業など

金曜:カフェ営業&野菜出荷

土曜:カフェ営業

日曜:休み

大きな流れとしては、月~木曜は畑作業、
金・土曜はカフェ営業、日曜は休みという感じです。
最近は一緒に働いてくれる仲間が増えたこともあり、
金曜日はカフェの営業をしながら、野菜の収穫、出荷作業をしたりしています。

今年はトウモロコシを上手に育てられました。

今年はトウモロコシを上手に育てられました。

家族や友人がおいしいと言って食べてくれるのがほんとにうれしい。

家族や友人がおいしいと言って食べてくれるのがほんとにうれしい。

カメラマンひと筋だった妻の
移住後の変化とは?

移住してから妻は何が変わった?

伊豆下田に移住した津留崎さん一家。
カメラマンの妻は相変わらず撮影の仕事を続けつつ、
パンの販売にイベントやワークショップの主催、
さらに商品の企画販売まで(!)、多彩な活動を展開中。
20数年、東京でカメラマンひと筋でやってきた彼女に
いったい何が起こったのか……?

地域の自慢のひとつ!
わたしのまちを象徴する
花や植物

今月のテーマ 「わたしのまちを象徴する、花や植物」

奈良時代の末期に成立したという『万葉集』の
3分の1は“植物”を詠んだ句であるほど、
日本人は遠い昔から草花や木々に関心をよせ、愛でてきました。

また、南北に長く、地域によって風土も気候もさまざまな日本には、
その土地ならではの花々や、そこにしか生息しない植物も多く見られます。

住む場所が変われば、これまで身近にあった花が見当たらなかったり、
逆に、今まで見たことのないような感動的な植物に出合えたり。
そんな楽しみを見いだしてみるのも、乙なもの。

今回は、日本各地のIターン者の皆さんに、
移住先で発見した、地域を象徴する花や植物を紹介してもらいました。

【島根県隠岐の島町】 固有種のオキシャクナゲ守るため、●●を開発!

〈ユネスコ世界ジオパーク〉に認定されている隠岐では、
不思議な植生を身近で見ることができます。
町花の「オキシャクナゲ」も、隠岐で生まれた不思議な固有種のひとつ。
散歩中や、山登りの最中に、かわいいピンク色で目を楽しませてくれます。

葉が小さく丸みを帯び、花びらが7枚あるのがオキシャクナゲの特徴。シャクナゲの多くは高山植物ですが、オキシャクナゲは日本で最も低地に自生しているそうです。

葉が小さく丸みを帯び、花びらが7枚あるのがオキシャクナゲの特徴。シャクナゲの多くは高山植物ですが、オキシャクナゲは日本で最も低地に自生しているそうです。

そんなオキシャクナゲを一望できるのが、
島の北西、五箇地区にある〈村上家隠岐しゃくなげ園〉です。
約1万株の花が満開になると、それはそれは圧巻。

しかし園主さんもご高齢になり、維持管理が大変なのだそう……。
後継者もいない状態で、今後どうなるのか、地域からも不安の声が上がっていました。

終わりかけの花を摘むと翌年もきれいな花を咲かせるのだそう。ひとつひとつ手で摘んでいくのは大変な作業です。

終わりかけの花を摘むと翌年もきれいな花を咲かせるのだそう。ひとつひとつ手で摘んでいくのは大変な作業です。

そこで立ち上がったのが、地域おこし協力隊の先輩でもある吉田さん。
オキシャクナゲのエキスを抽出してつくった
〈OKI*HANA フェイシャルソープ〉を企画・販売し、
売上の一部をオキシャクナゲを守る活動に充てています。

毎年GWに同園で開催されるしゃくなげ祭や、島内各所のお土産屋さんなどで販売。
現在までに50万円以上を売り上げているとのことです。

オキシャクナゲのエキスは、お肌にハリを与えて整える効果があるとのこと。きめ細やかな泡立ちで気持ちがよく、私も愛用中。

オキシャクナゲのエキスは、お肌にハリを与えて整える効果があるとのこと。きめ細やかな泡立ちで気持ちがよく、私も愛用中。

太古の昔に大自然が生んだ美しい花を、私たちの代まで受け継いでくれた先人の想い。
それを含めて後世まで残す――。
ロマンを感じる活動だと思いませんか?

information

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OHANA工房

住所:島根県隠岐郡隠岐の島町北方1535

TEL:08512-5-2083

オンラインショップ:https://www.oki-ohana.com/

photo & text

五十嵐杏美 いがらし・あみ

平成2年生まれ。元ギャルの島ガール。2017年3月末、東京から島根県隠岐の島町へ移住し、現在は地域おこし協力隊として活動中。移住のテーマは、【自然との共生】と【丁寧な暮らし】。四季の移ろいのなかで豊かに生きる術を学び中。また、自分らしく生きることを探求するためにヨガとアーユルヴェーダを学んでおり、同時に広める活動も行っている。

ついに110名掲載!
地域のみんなの顔が見える
〈みる・とーぶマップ〉

観光名所はあんまりないけど、土地の魅力は“人”

岩見沢の山あいに住むみなさんの顔が見える地図
〈みる・とーぶマップ〉の制作も今年で3年目を迎えた。

この地図は、万字(まんじ)、毛陽(もうよう)、美流渡(みると)、
朝日、上志文など、東部丘陵地域と呼ばれる地域を取り上げたもので
(東部を見るで、名前は〈みる・とーぶ〉)、わたしがイラストとデザインを担当。
年1回、地域住民や新しいスポットを加え、
その年の版としてさまざまな場所で配布を行っている。

制作のきっかけは、3年前に開催された札幌でのイベント。
この地域で活動する工芸家やアーティスト、
手づくりの好きな人たちの作品を集めた『みる・とーぶ展』を行うことになり、
地域のことがわかる何かがつくれないかと思ったことだ。

しかし、北海道の名だたる観光地とは違い、岩見沢の山あいは名所に乏しいエリア。
普通の観光マップのような体裁では、この地の魅力を伝えることは難しい。
そんな状況のなかで、あらためて地域のよさを考えてみたときに、
まずおもしろいのは個性あふれる人たちが
住んでいるところなんじゃないかと思いついたのだった。

そこで、札幌のイベントを一緒に計画していた地域の仲間と、
地元の人たちひとりひとりに取材をして、顔写真を撮り、
ひと言コメントを寄せてもらい、それをわたしがイラストに起こして
地図を制作することにした。

岩見沢の山あいの地域に住むみなさんの似顔絵とひと言コメントを掲載。

岩見沢の山あいの地域に住むみなさんの似顔絵とひと言コメントを掲載。

何より大変だったのは住民への取材。
メールやSNSで気軽にお願いできる人だけではない。
その多くは、直接訪ねて行って趣旨を説明してというプロセスを
踏んでいかなければならかなった。

そこで、東部丘陵地域には10ほどのエリアがあるのだが、
その中でも私たちが住んでいる地域に近い、
朝日、美流渡、毛陽、万字に絞って紹介することにした。
2年目の更新時には、朝日の隣の地区、上志文も加えるなど、
自分たちのできる範囲を少しずつ広げていっているところだ。
そして今年、110名の地域の人の顔を紹介するところにまでなっている。

ジャバラ折りで8面になっていて、写真と地図とで構成されている。

ジャバラ折りで8面になっていて、写真と地図とで構成されている。

この美しい「棚田」を守るために――
小さなビジネスで
耕作放棄地を救え!

こんにちは。
「食べもの・お金・エネルギー」を自分たちでつくる
〈いとしまシェアハウス〉のちはるです。

田植えの季節になりましたね! 
6月初旬は毎日田植えをするので、
昼間は限界まで体を動かして、夜は泥のように眠る日々。

田植え作業のあとって、なぜだかプールのあとのように深い眠気がやってくるんですよね。
おかげで夜はPC作業中に寝落ちしてしまうほど。
(この疲れ、なんだかんだで嫌いじゃないですけどね(笑))

というわけで、今も絶賛田植え後に原稿を書いているので、
まだ外は明るいのに、すでに眠気がMAXでやってきております。
どうか最後までおつき合いくださいませ。

田んぼの中でいろんな生き物を見つける子どもたち。

田んぼの中でいろんな生き物を見つける子どもたち。

裸足で田植えをすると、水中の生き物の動きや、泥の不思議な感触、さまざまな刺激によって脳が活性されるような気がします。

裸足で田植えをすると、水中の生き物の動きや、泥の不思議な感触、さまざまな刺激によって脳が活性されるような気がします。

さて、今回のテーマは「小さなビジネスで、地域が抱える課題と向き合う」です。

いとしまシェアハウスの田んぼがあるのは、
山の勾配に沿った、ユニークな形の田んぼが連なる棚田エリア。

水面に映り込む空、ふわふわと飛び回るホタルたち、カエルの大合唱。
こういう風景を見て「美しい棚田のあるところに移住してみたい」と
思っている方、多いのではないでしょうか。
私もそのうちのひとりでした。

移住して6年、変化する棚田の風景に毎日癒され、
この風景に心から惚れ込んでいます。

田植え前の、鏡のような棚田。1年に数日しか見られないこの景色は、住人だからこそ見られる特権。

田植え前の、鏡のような棚田。1年に数日しか見られないこの景色は、住人だからこそ見られる特権。

ところが、実際に住んでみると、
この美しい棚田が大きな課題を抱えていることがわかりました。
棚田の担い手不足が深刻化しているのです。

若者たちは皆、まちに出て働いているため、集落にある棚田管理のほとんどは
平均年齢65歳以上の高齢の方が担っていますが、後継者が見つかりません。

棚田は昼夜の温度差が大きいこと、水源に近く水がきれいなことなどから、
おいしいお米が育つといわれていますが、
平坦地の水田に比べると「労力2倍、収量半分」といわれるほど生産性が低く、
ビジネスとして回していくのは非常に難しい仕組みなのです。

水面に映り込む雲がきれい。

水面に映り込む雲がきれい。

田んぼの面積が小さく、収穫量が少ないこと、大型の機械が入れられないこと、
石垣を守るために除草剤は使わず、こまめに草刈りをしなければならないこと……。

こういう理由から、大規模農業が広まった1970年代から棚田の耕作放棄は加速、
今や日本の棚田は、全盛期の約4割が失われてしまったといわれています。

私たちの集落でも、田んぼを手放す人たちが増えてきました。
耕作放棄地が増えると、景観が損なわれるだけでなく、
荒れた土地に野生動物たちが下りてきて、石垣を崩したり、畑の作物を荒らしたり……。
その影響で、さらに耕作放棄が進むという悪循環も起きています。

大きく育った稲の苗。

大きく育った稲の苗。

確かに「食料の生産」だけの面から見たら、棚田は非効率かもしれません。
けれど、里山の棚田にはたくさんの“役割”があるのです。

・大雨の際に自然のダムの役割を果たし、増水を抑えて土砂災害を防ぐ

・水が地中にゆっくり浸透し、不純物をろ過することで、美しい地下水を蓄える

・土の水路やあぜ道には絶滅危惧種などの生き物が多く生息し、生物多様性が守られる

・美しい景観で人の心を癒す力がある

生きた化石、カブトエビ。田んぼの雑草を食べてくれるうえに、泥をかき混ぜて水を濁らせ、光を遮ることで雑草の発芽を防いでくれます。

生きた化石、カブトエビ。田んぼの雑草を食べてくれるうえに、泥をかき混ぜて水を濁らせ、光を遮ることで雑草の発芽を防いでくれます。

里山にとって、棚田はかけがえのない存在です。
けれど本来、棚田は日々の暮らしのそばで活用されてこそ、成り立つもの。
ライフスタイルや働き方、物の価値が変わり、
棚田の必要性を感じられなくなってしまった現代で、
その文化を守っていくことは簡単ではありません。
お金も稼げないし、手間も時間もかかるからです。

糸島の棚田。

そして、一度手放され、荒れた田んぼに
以前の生態系が戻ってくるまでには、長い時間が必要になります。
それがよくわかっているからこそ、
地元の人たちは1年でも「休めない」と、棚田での米づくりを続けています。
今、里山の棚田はそうやってふんばる地域の人たちの思いだけで
なんとか回っている状態ですが、それもいつまで保てるかはわかりません。

山が荒れれば、その先にあるまちにもいつか影響が出てきます。
土砂崩れ、洪水、川の氾濫……。
最近よく聞くこういった災害も、里山の荒廃が関係しているともいわれています。

手遅れになる前に、今ある棚田だけでもなんとか守っていかないと! 
それが、棚田の問題を目の当たりにしたこの場所で、強く思ったことでした。

無事田植えが終わって、達成感でいっぱい!

無事田植えが終わって、達成感でいっぱい!

そこで、この課題を解決すべく、去年からスタートしたのが〈棚田のオーナー制度〉です。

耕作放棄地を増やさず、棚田を管理していくには、
そこに小さなビジネスをつくることが欠かせません。

例えば、棚田を所有する農家の生活が守られるように、
ビジネスで小さくとも保障する、というイメージでしょうか。
農家が「儲かる」ということよりも、
棚田に関わる「時間やキッカケをつくる」ためのものです。

小豆島の虫送り、
農業と暮らしが里山の風景をつくる

美しい棚田の風景に思うこと

もうすぐ7月。「虫送り」の季節です。

虫送りは、火手(ほて)とよばれるたいまつに火を灯し、
田んぼのあぜ道をみんなで歩いて虫よけと豊作を祈願する行事。
映画『八日目の蝉』にも出てくるのですが、
小豆島といえばこれでしょ、と言ってもいいくらい美しくて神秘的な光景です。

中山の虫送り(2014年撮影、以下同じ年の虫送り風景)。

中山の虫送り(2014年撮影、以下同じ年の虫送り風景)。

火手に火をつけてもらって田んぼのあぜ道を列になって歩いていきます。

火手に火をつけてもらって田んぼのあぜ道を列になって歩いていきます。

列になって火が動いていくのがとても美しい。

列になって火が動いていくのがとても美しい。

火手を持って20分くらい歩いていきます。

火手を持って20分くらい歩いていきます。

江戸時代から続くと言われている小豆島の虫送りは、
いまは肥土山(ひとやま)地区と中山地区で行われています。
毎年、肥土山の虫送りは「半夏生(はんげしょう)」の日(7月2日頃)、
中山の虫送りは7月の第1土曜日に行われます。

今年(2019年)は、7月2日(火)に肥土山虫送り、
7月6日(土)に中山虫送りが行われます。
タイミングがあえば、ぜひ小豆島を訪れて見てほしい行事です。

いまから5年前、2014年の中山千枚田の風景。

いまから5年前、2014年の中山千枚田の風景。

7月の棚田は黄緑色の稲がとにかく美しい。

7月の棚田は黄緑色の稲がとにかく美しい。

その虫送りの舞台となる中山の棚田に先日行ってきました。
4月末から5月頭にかけて田んぼに植えられた稲がだいぶ大きくなっていて、
夏に向けて緑がどんどん濃くなっていきます。
本当に美しいところだなぁと思います。

今年の中山千枚田風景。奥に見える小さな建物は、「中山湯船の水 共同洗場」。

今年の中山千枚田風景。奥に見える小さな建物は、「中山湯船の水 共同洗場」。

共同の洗場で洗濯をする近所のおばあちゃん。昔はみんなここで洗濯したり、野菜を洗ったりしたそう。

共同の洗場で洗濯をする近所のおばあちゃん。昔はみんなここで洗濯したり、野菜を洗ったりしたそう。

絶えることなく流れる中山の湧き水。

絶えることなく流れる中山の湧き水。

移住して2年目の
米づくりがスタート。
田植えでの新たなつながりや気づき

2年目の田植え、
一番変わったことは……?

伊豆下田で暮らす津留崎さん夫妻が
移住してやりたかったことのひとつが「米づくり」。
昨年それが実現し、2年目となる米づくりが今年もスタート。
6月初旬に行った田植えは、昨年とは何が変わった? 
そして、そこで得られた気づきとは。

富山県で独自に進化!
幸せをシェアする
「かまぼこ」を掘り下げてみる

かまぼこには“板”がない、それが富山の常識

いきなり私ごとだが、20年ほど前に神奈川県から石川県にIターンで移住してきた経験を持つ。
最初の頃は、あっち(神奈川)では見たこともなかった食材が、
こっち(石川)のスーパーにはたくさん並んでいたり、
一方、あっちのスーパーではどこでも買えたものが、
こっちではどこにも売っていなかったり、そんなことに戸惑っていた。

だが、そう言いつつも、暮らしてみないとわからない
食文化の違いを知ることができたことで、ワクワクもしていた。
そしてそれは、独自の文化がしっかりと根づいている、
北陸のおもしろさを知った瞬間でもあった。

その代表のひとつが「かまぼこ」だ。
神奈川には〈小田原かまぼこ〉があり、かまぼこといえば“板”かまぼこが当たり前。
これは全国でも同じだと思っていたが、板かまぼこを石川で見かけることは少ない。
そのかわりに売られているのが、赤いうずを巻いた、板にのっていないかまぼこ。
赤いうずは、青色や黄色いもの、そして昆布になっているものもあって、
かまぼこというよりは、ナルトのようでもある。

富山や石川でおなじみの、板のないかまぼこ。(写真提供:梅かま)

富山や石川でおなじみの、板のないかまぼこ。(写真提供:梅かま)

石川に住み始めてすぐに
「どうやら、この辺りではかまぼこの常識が違うらしい」ということはわかってきた。
周りには富山出身の人間も多く、そんな話をすると、
「富山のかまぼこはもっとすごいゾ!」と教えられて、
富山のかまぼこ店をのぞきに行ったこともあった。
そのときに見た華やかな店先に、度肝を抜かれたことは今も鮮明に覚えている。
「これが全部かまぼこなのか?」と。

トラム(路面電車)が頻繁に発着する富山駅。

トラム(路面電車)が頻繁に発着する富山駅。

北陸新幹線が2015年に開通し、
同時に新しくなった富山駅構内のショッピング街へ行ってみた。
ここにはかまぼこを専門に扱うショップが3軒ほどあり、
それぞれの店先は、以前にも増して華やかになっている。

富山駅にある〈梅かま きときと市場 とやマルシェ店〉。

富山駅にある〈梅かま きときと市場 とやマルシェ店〉。

かわいらしいかまぼこは、旅行者のお土産に人気。小さくて手頃なものがよく売れているそうだ。

かわいらしいかまぼこは、旅行者のお土産に人気。小さくて手頃なものがよく売れているそうだ。

店頭には、大きな鯛を中心に据え、
縁起物をかたどったかまぼこの盛り合わせが、存在感を示している。

鯛も立派だが、値段も立派!

鯛も立派だが、値段も立派!

それにしても、なぜこのようにデコレーションされたかまぼこが富山では盛んなのか? 
無性に気になってきた。

ワインを熟成させるように、
美流渡で作品をつくりたい。
アーティスト、ニコラ・ブラーさん

(c)Nicolas Boulard

作品設置のために岩見沢で土地を探し始めて

「岩見沢の山で買えるところありますか? 
土地を購入したいというアーティストがいるんです」

3月、札幌のトークイベントに招かれて、自分がつくった本
『山を買う』などの出版活動について話をさせてもらったとき、
参加者から、こんな質問を投げかけられたことがあった。

質問をしてくれたのは、20年ほど北海道で
アーティスト・イン・レジデンスの活動を続ける
NPO法人〈S-AIR〉の代表・柴田 尚さん。

柴田さんは、フランス人アーティストのニコラ・ブラーさんから
「作品を恒久設置するための場所を岩見沢で探すことはできないか?」
と相談されていたのだという。
ブラーさんは、このときすでに4~5月に北海道に滞在する予定を組んでいる
とのことで、柴田さんは土地探しの糸口をなんとか見つけようと、
私のトークに参加してくれたようだった。

Nuancier Finement Boisé 2007 (c)Nicolas Boulard
ブラーさんはワインの製造方法や伝統的な制度を見直し、再解釈するような作品を制作しており、サンフランシスコ近代美術館での作品展示など、欧米のアートシーンで活躍している。

Nuancier Finement Boisé 2007 (c)Nicolas Boulard
ブラーさんはワインの製造方法や伝統的な制度を見直し、再解釈するような作品を制作しており、サンフランシスコ近代美術館での作品展示など、欧米のアートシーンで活躍している。

柴田さんの話によるとブラーさんが必要としているのは、
100平方メートルほどの土地だという。
生家は7代続くシャンパン生産者。
これまでワインとチーズに関連した美術作品をつくってきた彼は、
今回のプロジェクトで、岩見沢に自分が住む家のコピーとなる
建造物を設置したいと考えているとのことだった。

プランの全貌ははっきりとわからなかったが、
とにかくブラーさんが来道したときには、
わたしの住む岩見沢の美流渡(みると)地区を案内する約束をした。

ニコラ・ブラー(Nicolas Boulard)さん。1976年にランスで生まれ、現在は、パリ近郊のクラマールを拠点に活動。“移動”に興味を持ち、世界各地を訪ねている。

ニコラ・ブラー(Nicolas Boulard)さん。1976年にランスで生まれ、現在は、パリ近郊のクラマールを拠点に活動。“移動”に興味を持ち、世界各地を訪ねている。

4月末、柴田さんと一緒にブラーさんが美流渡へやってきた。
土地探しの参考になればと、この地に移住してきた人たちが、
どのように住まいを見つけたのかを聞いてまわることにした。

岩見沢の山間に位置するこの場所は、過疎化が進み、
空き家や空き地が点在しており、住まいを見つけることは
そんなに難しくない(古家が多くて、相当な手直しは必要になるけれど……)。

美流渡付近の土地の状況をリサーチ。左端が柴田さん。右のふたりが古家を改修している吉崎祐季さんと上井雄太さん。

美流渡付近の土地の状況をリサーチ。左端が柴田さん。右のふたりが古家を改修している吉崎祐季さんと上井雄太さん。

しかし、実際に土地を購入しているケースはそれほど多くないように思う。
たとえば、この日訪ねた上美流渡にある〈マルマド舎〉。
地域おこし推進員だったふたりが、古家を自ら改修して
ゲストハウスをオープン予定のここは、
土地は市の所有で、それを借り受けるかたちになっている。

この一帯の土地の多くは、元炭鉱街であったため、
閉山後に市が管理することとなったそうだ。

また、わたしの住む美流渡地区では地主さんが広い土地を所有していて、
何人もの住人がその土地を借りて暮らしている。
市でも地主さんの所有でも土地代は驚くほど安い。
大きさや条件によって違うようだが、おそらく年間で数千円から数万円のレベルなので、
わざわざ購入するというケースは少ないのではないかと思う。

ただ、個人の所有であれば、購入できる可能性もあるんじゃないかと、
地元の人たちはブラーさんに語っていた。

(c)Nicolas Boulard ブラーさんは、美流渡地区の写真を撮ってまわっていた。豪雪地帯ということもあり、崩れかけた家が点在している。

(c)Nicolas Boulard ブラーさんは、美流渡地区の写真を撮ってまわっていた。豪雪地帯ということもあり、崩れかけた家が点在している。

こうした状況を聞いていくなかで、ブラーさんは、
ひとつ気に入った場所が見つかったようだ。
それは、美流渡地区にたった1軒ある〈コーローカフェ〉の
向かいにある建物の脇にある小さな空き地。

「川の音が聞こえて、風景も美しい」

ブラーさんは何度も頷きながら、たくさんの写真を撮っていた。

(c)Nicolas Boulard 美流渡にある小高い丘まであがって見下ろすと、まちの風景が広がる。

(c)Nicolas Boulard 美流渡にある小高い丘まであがって見下ろすと、まちの風景が広がる。

移住イベント 〈「私と三浦」関わり方のレシピ〉 を開催。神奈川県三浦市を知って、 お試し移住へトライ

〈三浦トライアルステイ〉に先駆けてプレイベントを開催

6月15日(土)に、神奈川県三浦市などが主催する
移住イベント〈「私と三浦」関わり方のレシピ〉が開催されます!

「自然が豊かな場所で子どもを育てたい」
「都心に遠くない場所に拠点を持ちたい」
「生き方や働き方など、自分の理想の暮らしを実現できる場所に住みたい」という人には、
特にオススメのイベントです。

ミネシンゴさん。出版社「アタシ社」代表。美容文藝誌「髪とアタシ」発行人/編集長。2017年11月に生活拠点と事務所を三浦市三崎に移転。三崎の蔵書室「本と屯」店主。イベントの第1部で三浦のリアルな住み心地を語るゲストのひとり。

ミネシンゴさん。出版社「アタシ社」代表。美容文藝誌「髪とアタシ」発行人/編集長。2017年11月に生活拠点と事務所を三浦市三崎に移転。三崎の蔵書室「本と屯」店主。イベントの第1部で三浦のリアルな住み心地を語るゲストのひとり。

馬場未織さん。建築ライター。2007年より「平日は東京、週末は南房総の里山で暮らす」二地域居住を実践、2011年NPO法人南房総リパブリック設立。イベントの第2部で二拠点生活の心得や、関係人口から見た三浦の魅力を紹介。

馬場未織さん。建築ライター。2007年より「平日は東京、週末は南房総の里山で暮らす」二地域居住を実践、2011年NPO法人南房総リパブリック設立。イベントの第2部で二拠点生活の心得や、関係人口から見た三浦の魅力を紹介。

当日は、「関係人口」「移住者」の切り口でゲストを招きトークショーを実施。
それぞれの視点から見えるリアルな三浦を知ることができます。

國光博敏さん。オテルドゥミクニで修業し数々のお店で研鑽を積む。「身体はすべて食べたものから出来ている」として真摯に調理を行う。三浦市の小網代で定期的にイベントを開催。

國光博敏さん。〈オテルドゥミクニ〉で修業し数々のお店で研鑽を積む。「身体はすべて食べたものから出来ている」として真摯に調理を行う。三浦市の小網代で定期的にイベントを開催。

加えて、「三浦Food」を食べられる交流会も開催。
自身も三浦の関係人口であるフレンチシェフ・國光博敏さんが
「三浦Food」3品を振舞います。
絶品のお料理に舌鼓を打ちながら、三浦に関わる人々とのつながりがつくれます。

ワカモノ集え! 「地方創生ワカモノ会合」で 地域を元気にするヒントを見つけよう

7月13日には長野にてコロカル編集長が講演

“地域で活躍する”、“地域を元気にする”ヒントが見つかる「地方創生ワカモノ会合」を、
G20関係閣僚会合と連動して全国8か所で開催します。
あなたがいま住んでいる地域や気になっている地域には、
どのような可能性、未来があるのか。
また、その地域でどのように活躍できるのか、どう関わっていけるのか。
この会合に参加して、そのヒントを見つけてみてはいかがでしょうか。

こちらが、全8回のラインナップ。

「スマート農業で、地域は変わる」

2019年 5月25日(土)新潟…終了

「ファイナンス×スタートアップで、地域は変わる」

2019年 6月1日(土)福岡…終了

「ICTで、地域は変わる」

2019年 6月30日(日)つくば

「環境×観光で、地域は変わる」

2019年 7月13日(土)長野

「働き方改革×起業で、地域は変わる」

2019年 8月4日(土)松山

「観光で、地域は変わる」

2019年 8月27日(火)・28(水)札幌

「ヘルステックで、地域は変わる」

2019年 9月29日(日)岡山

「SDGsで、地域は変わる」

2019年 11月9日(土)名古屋

小豆島の神浦地区で過ごす1日、
「生産者と暮らしに出会う旅」vol.8

オリーブを育て、ものづくりをする夫婦のアトリエへ

私は写真を撮ることが好きで、5年ほど前から島で暮らす友人たちと一緒に
〈小豆島カメラ〉という活動をしています。
日々の暮らしのなかで出会う景色や人の写真を撮って、
WebサイトやSNSなどで発信しています。

その小豆島カメラの活動のひとつとして、2014年の秋から続けているのが
「生産者と暮らしに出会う旅」シリーズ。
その名の通り、オリーブやそうめん、醤油などの島の生産者さんや
島で暮らす人々に会いに行くツアーで、年に1、2回開催してます。
その8回目が、今年の6月2日に開催されました。

小豆島カメラ企画の8回目となる「生産者と暮らしに出会う旅」。

小豆島カメラ企画の8回目となる「生産者と暮らしに出会う旅」。

参加者の皆さんには毎回オリンパスのミラーレス一眼カメラを貸し出します。

参加者の皆さんには毎回オリンパスのミラーレス一眼カメラを貸し出します。

カメラを持って小豆島の集落の中を歩きます。

カメラを持って小豆島の集落の中を歩きます。

毎回半年くらい前から、次の旅は何しようか? 
誰に会いに行こうか? と小豆島カメラメンバーで話し合います。
基本的には自分たちが行きたいところ、会いたい人のところへ。

「今度ここ行ってみたいよね」
「こんな体験できたらいいよね」
と候補をあげていき、生産者さんに相談します。
行きたい場所も、会いたい人もほんとに尽きない。

今回は、三都半島の神浦(こうのうら)という集落へ。
そこで暮らす〈テマトカ〉の高野真也さん、夕希子さんご夫婦の
アトリエ兼住居を訪ねました。

高野さんたちは、2年ほど前に小豆島に引っ越してきて、
オリーブを栽培し、オリーブオイルやオリーブ茶などをつくっています。
奥さんのゆっこさんは、オリーブの木で雑貨やアクセサリーを
つくったりもしています(テマトカさんについては
〈テマトカ〉小豆島に移住して、オリーブを育てる夫婦」もぜひ読んでみてください)。

〈テマトカ〉さんのアトリエ兼住居。

〈テマトカ〉さんのアトリエ兼住居。

古い家を改修したアトリエ。

古い家を改修したアトリエ。

古い家を改修したアトリエは本当にすてきな空間で、
この場所に来られただけでうれしくなってしまいます。
テンション上がりつつ、準備を進めて、参加者の皆さんの到着を待ちました。

今回は島外からの参加者の方がたくさんいました。

今回は島外からの参加者の方がたくさんいました。

カメラの使い方講座からスタート。

カメラの使い方講座からスタート。

「生産者と暮らしに出会う旅」では、毎回参加者の皆さんに
ミラーレス一眼カメラを貸し出しています。
小豆島カメラメンバーも使っているオリンパスさんのカメラです。

ただ歩くだけだと見落としてしまうことも、カメラを持ちながら
何かないかなぁと思って歩くと、発見や出会いがたくさんあって、
気づけば1時間くらいあっという間に過ぎてしまいます。
お話し好きで笑顔がすてきすぎるおばあちゃんに出会えたり、
商店で手づくりのところてんをいただいたり、浜辺を歩いて流木を拾ったり。

集落を歩いているとお墓参りにきていたおばあちゃんに遭遇。話しながらモデルになってもらいます。

集落を歩いているとお墓参りにきていたおばあちゃんに遭遇。話しながらモデルになってもらいます。

とにかく笑顔がすてきでした。

とにかく笑顔がすてきでした。

浜辺を歩いて流木を拾います。

浜辺を歩いて流木を拾います。

ミツバチとヤギによる
「循環型農園」とは?
地域が幸せになる耕作放棄地再生計画

楽園への道を切り拓く決め手はヤギ?

伊豆下田に移住し、養蜂場で働く津留崎さん。
獣害被害が深刻な耕作放棄地を再生させ
「ミツバチの楽園」をつくろうとしていますが、数々の問題が……。
そこで課題を解決すべく登場したのが、ヤギ。
さて、そのアイデアとは?

5つのレシピ、教えます!
傷んだ梅も余さず使いきる、
私の“簡単”梅仕事

こんにちは。
「食べもの・お金・エネルギー」を自分たちでつくる
〈いとしまシェアハウス〉のちはるです。

梅干しに梅シロップ、梅ジャムに梅肉エキス……
梅仕事の季節がやってきましたね! 
我が家は毎年、田植えと時期がかぶって大忙し。
みなさんも、そろそろ梅の準備を始めている頃ではないでしょうか。

梅の木収穫の風景。

我が家は毎年、無農薬・無肥料の梅をオンラインで販売しています。
糸島の湧き水と、豊かな土ですくすくと育ち、野生味あふれる味わいで、
毎年完売する大人気の梅なのですが……今年は稀に見る不作の年! 

こういった果樹類は、

・実なりがよく、たくさん収穫できる“表年”

・収穫量が少なくなる“裏年”

が、だいたい交互にやってくるといわれています。
去年豊作の“表年”だったので、今年は収量がちょっと下がるかなあ? 
なんてのんきに構えていたのですが……

もう! びっくりするくらい! 
ない! 

梅がない!

梅がない!! 

葉っぱだけの梅の木!

1本の木にひとつも実がついてない! なんて木も。
これ、本当に梅の木よね……? 
(いやいや、毎年たっぷり梅を収穫している立派な梅の木のはず)

貴重な梅の実を収穫します。

どうしちゃったのでしょうか、今年は。
確かに暖冬で、梅の花はだいぶ早くに咲いていたけれど、
そのときに受粉がうまくいかなかったのでしょうか。

ご近所さんも「ここに嫁いできて、一番梅がなっていない」と驚いていたし、
熊本の梅農家のお友だちも、前年の半分程度の収量なのだそう。
みなさんの周りでは、どうでしょう? 

今年はスーパーにもあまり梅が出回っていないと聞きますし、
手に入れた貴重な梅は、多少傷があるものでも大事に使いたいですよね。

というわけで今回は、梅の状態別・オススメの仕込み方をご紹介します。

上美流渡地区の古家に
画家のMAYA MAXXが描いた絵。
そこに込められた想いとは?

1年半かかって改修した古家に、命が吹き込まれた

画家であり、数々の絵本も描いているMAYA MAXXが、
今年も再び北海道にやってきてくれた。

MAYA MAXXとはわたしが東京の出版社で働いている頃に
雑誌の取材を通じて知り合った。
以来、約20年、ずっとわたしと家族を見守ってくれていて、
人生のターニングポイントになるようなきっかけをいつもつくってくれている。

北海道に移住してからも、わが家のことを気にかけてくれていて、
2016年2017年には、わたしの住む岩見沢の美流渡(みると)地区で
ワークショップを開催してくれた。

〈庭ビル〉でワークショップをするMAYA MAXX。

〈庭ビル〉でワークショップをするMAYA MAXX。

今回の来道では、札幌とその近郊のこども園などでも絵を描くワークショップが開かれた。

今回の来道では、札幌とその近郊のこども園などでも絵を描くワークショップが開かれた。

今年のゴールデンウィークは、札幌の〈庭ビル〉にあるギャラリーで
『みんなと絵本とMAYA MAXX』という展覧会が開催されることになり、
MAYA MAXXは1週間ほど北海道に滞在することになった。
庭ビルの企画でイベントやワークショップの予定は目白押しだったが、
合間をぬって、わざわざ美流渡にも足を延ばしてくれた。

今回、美流渡を訪ねてくれることになって、
わたしはMAYA MAXXにひとつお願いをさせてもらったことがある。
これまで子どもに向けた絵を描くワークショップを開催してもらっていたが、
ここにMAYA MAXXが来てくれた“証”のようなものを
残してもらいたいという想いをずっと持っていた。

ちょうどよいタイミングで、地域のPRプロジェクトをわたしとともにやっている
吉崎祐季さんと上井雄太さんが改修をしていた
〈マルマド舎〉の第1期工事がようやく終ろうとしていたため、
ここに絵を描いてもらうのはどうだろうかとわたしは考えた。

地域おこし推進員として活動をしていた吉崎さんと上井さんが改修を続けていた〈マルマド舎〉。2階に丸い窓があったことから、この名前がつけられた。

地域おこし推進員として活動をしていた吉崎さんと上井さんが改修を続けていた〈マルマド舎〉。2階に丸い窓があったことから、この名前がつけられた。

上美流渡地区にあるマルマド舎は、ここが炭鉱街として栄えた時代に
料亭として使われていた築60年以上の古家。
ふたりにとって古家の本格的な改修は初めて。
1年半、凍えるような吹雪の日も夏の暑い盛りの日も、慣れない作業を続け、
いまようやく新たなスタートラインに立つことになった。

吉崎さんと上井さんは、ゲストハウスやイベントスペースとして
この空間を活用していきたいと考えており、ここにMAYA MAXXの絵があったら、
さらに生き生きとした場となるんじゃないだろうか、わたしはそんな期待を持っていた。

扉を入ってすぐの土間の壁に絵を描いてもらうことになった。

扉を入ってすぐの土間の壁に絵を描いてもらうことになった。

家のことをする、穏やかな
〈HOMEMAKERS〉の日常

お金を稼ぐための仕事ばっかりになってない?

ゴールデンウィークの連休が終わり、農村歌舞伎や運動会などの春の行事も終わり、
少し落ち着いた5月下旬。
見て見ぬふりをしていた家のあれこれに向き合い、ひとつずつ済ませていっています。
今日はそんな、なんてことはない普通の日のことを書きます。

暖かくなり、植物たちがいっせいに動き出します。ちょっと気を抜くとすぐ雑草だらけになる庭。

暖かくなり、植物たちがいっせいに動き出します。ちょっと気を抜くとすぐ雑草だらけになる庭。

5月は露地いちごの収穫シーズンです。
露地いちごというのは加温したビニールハウスの中で育てられたいちごではなく、
露地(外)で育ったいちご。うちでは育ててないのですが、
近所のお母さんがいっぱい採れたからとおすそ分けしてくれました。

もういまでこそ慣れましたが、基本的にこういうときにいただく量というのは、
スーパーでパック売りされてる量とは全然違います。今回は大きなボール山盛り1杯。
さぁ、ジャムをつくろう!
洗いながら、傷んでいるものは除けて、
小さな露地いちごのヘタをひとつずつ落としていきます。

近所のお母さんからいただいたボールいっぱいの露地いちご。

近所のお母さんからいただいたボールいっぱいの露地いちご。

娘と一緒にいちごジャムづくり。

娘と一緒にいちごジャムづくり。

ジャムをつくるというのは時間のかかる作業ですが、なんとも幸せな時間なんです。
ただ黙々といちごのヘタを落としたり、
マーマレードジャムだったら皮をむいて刻んだり、
そういう単純作業を繰り返していくと、きれいになった素材が積み上がります。
その素材の美しいこと! 眺めてるだけでうれしくなる。

それを鍋に入れて、砂糖や柑橘果汁などをあわせて炊きます。
ガラス瓶に移して、煮沸消毒したら完成。

あー、冷蔵庫にジャムがあるとうれしいんですよね。
うちはパンに塗ったり、ヨーグルトに混ぜたりして食べるので、
すぐなくなってしまいます。なくなっても、
なんとなくスーパーで買う気になれず、また次につくる機会を待ちます。

ヘタを落としてきれいになったいちごたち。

ヘタを落としてきれいになったいちごたち。

できたてのいちごジャムで朝ごはん。

できたてのいちごジャムで朝ごはん。