連載
posted:2016.3.27 from:兵庫県神戸市 genre:暮らしと移住 / 旅行
sponsored by 神戸市
〈 この連載・企画は… 〉
旅するように暮らす、暮らすように旅する。それができるのが神戸の魅力。
ブックレット『CLASS KOBE』で紹介した場所、そして、オリジナル記事も加えた、
神戸の暮らしを訪ねたくなるコロカルの神戸案内です。
credit
文:橋本勲(glass)
撮影:猪股純一
Supported by 神戸市
路面店なのに、窓はない。実はちょっと入店をためらってしまう。
〈BARふくろう〉は、そんな店です。
1967(昭和42)年、お酒が大好きだった23歳の福田二郎さんは、
だったら自分で店を始めれば好きなお酒とともに過ごせる、
そんな軽い気持ちで店を開きます。
世間では国産ウイスキーがサラリーマンの圧倒的支持を得て大流行、
そんななか、洋酒をメインに始めた福田さんのお店は、なかなか客足がのびません。
奥さんと悩んだ末、お茶漬けを出したこともありました。
それが評判を呼び、贔屓にする人も増え始め……。
以来49年、東門街のはずれで〈BARふくろう〉は
今宵も、ふらりと訪れる人を待っています。
福田青年も気づけば72歳、店も来年で50周年。
バーテンダーが一代で50年以上も立ち続ける店は、そうはありません。
もはやここは、レジェンドとでも言うべきでしょうか。
おそるおそる扉を開くと、カウンター越しににっこり微笑む福田さん。
席についたら、福田さんオススメのカクテルをオーダーしてみましょう。
ソルティーキャッツにソルティーマウス。
ん? ちょっとへんてこな店??
もちろんどちらも、ソルティードッグとはレシピが違います。
それ以上に違うのは「ソルティードッグはステアすれば完成。
それじゃあバーテンダーの活躍する場所がないじゃないですか」
というわけで、オリジナルレシピ、シェイクして提供するこのカクテルが誕生したとか。
〈BARふくろう〉のもうひとつの楽しみは、
そんな福田さんとのおしゃべりかもしれません。
かつての三宮の話、お酒の話。
店には時折、福田さんが「最高のパートナー」と呼ぶ奥さんも立ちます。
すると話はもっともっと、盛り上がるんですよ。
気がつけばすっかり時間が経っていたなんてこともしばしば、なこの店。
派手な特徴があるわけではありませんが、神戸で覚えておきたい、
できればたまにふらっと顔を出したい、そんなバーです。
information
BARふくろう
住所:兵庫県神戸市中央区中山手通1-9-9
TEL:078-332-2960
営業時間:18:00~翌2:00
定休日:日曜、祝日
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