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キャンプのその先へ。
京都で
薪ストーブのあるログハウスで暮らす

わが家が楽しすぎる! BESS × colocal
vol.022

posted:2025.1.28   from:京都府  genre:アート・デザイン・建築

sponsored by BESS

〈 この連載・企画は… 〉  ライフスタイルの基本は、やはり「家」。
ログハウスなど木の家を得意とする住宅ブランド〈BESS〉とともに、
わが家に好きなものをつめこんで、
最大限に暮らしをおもしろがっている人たちをご紹介します。

writer profile

Yusuke Nakamura

中村悠介

なかむら・ゆうすけ●編集者。京都市在住。このところのルーティンはクラシックな銭湯巡り。サウナではなく銭湯派。https://happenings.cc/

photographer

Daisuke Ishizaka

石阪大輔(HATOS)

薪ストーブが置ける家を探して

京都駅から車で約1時間半。
谷さんとあやかさんご夫妻は、山に囲まれた自然環境の中に建つ
〈BESS〉のログハウス「G-LOG なつ」で暮らしている。
谷さんはもともとこのあたりの出身。
「都会に憧れて」京都市内で就職、そして市内で10年間暮らした。

2階「NIDO(ベランダ空間)」から。周辺では最も若いおふたりなのだそう。

2階「NIDO(ベランダ空間)」から。周辺では最も若いおふたりなのだそう。

あやかさんと結婚し、
新しい家に求めたのは「薪ストーブを気兼ねなくつけて過ごせる」こと。
夫婦ともにキャンプが趣味で、その延長で浮かんだアイデアだ。
谷さんいわく、当初は京都市内で探していたのだそうだ。けれど…。

「市内にはそんな家も、建てられる環境も見つけられなくて。
探しているうちに自然豊かなこの場所まで来てしまいました(笑)。
でも都市の生活も十分に満喫したし、なによりキャンプで自然環境の魅力に気がついた。
それにこの家が似合う環境はやっぱり自然の中かな、と。
ここは田舎だけど、
スーパーにも車で10分くらいで行けるので不便さは感じていませんね」

まるでキャンプ場のような約300坪の敷地内に
「G-LOG なつ」を建てたのは2023年の春。
この家との出会いは京都・久御山のLOGWAY(BESSの展示場)にて。
さまざまな住宅展示場を巡るなかで、薪ストーブの設置が可能であること、
それに「カントリー調のかっこいい雰囲気」に惹かれた。
このロケーションもBESSからの紹介だそうだ。

薪ストーブを前にロッキングチェアに揺られるのも至福の時間。

薪ストーブを前にロッキングチェアに揺られるのも至福の時間。

あやかさんは、昔から「三角の屋根の家」が憧れだったという。
だからBESSの展示場で三角の屋根が特徴的な「G-LOG なつ」を見るなり、
「理想の家がそこにあった」と驚いた。
あやかさんの出身は静岡県の富士山の麓で
「京都市内は車も自転車も多いし将来的に自分が住むところではないな、
田舎のほうが向いている」と感じていたそうだ。

心地良い陽射しが差し込む2階はおふたりの寛ぎスペース。

心地良い陽射しが差し込む2階はおふたりの寛ぎスペース。

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現在の庭の完成度は?

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「庭づくりが一番好き」。ドライガーデンを作庭中

谷さんはウッドデッキでコーヒーを飲むことがここの生活ならではの、
至福の時間なのだそう。

「キャンプで自然の風景を楽しむように、
ウッドデッキでコーヒーを飲みながら庭を眺めるのが一番好きですね。
家と風景を意識して、これからどんな植物を育てるか?をいつも考えています。
今、完成しているのは40%くらい。
だから今回撮影してもらうのは、まだ早いかもしれません(笑)。
今は庭づくりが一番好きで、
一部分をつくると、そこからイメージがどんどん膨らんでいきますね。
つくり出したら止まらない(笑)」

ウッドデッキからの眺めが庭の構想を膨らませるそう。

ウッドデッキからの眺めが庭の構想を膨らませるそう。

現在、敷地のエントランスに設置する石の緩やかなアプローチ、
そしてサボテンなどの多肉植物と石や岩で構成されるドライガーデンを作庭中だ。

ドライガーデンは家から見える風景の一部として
「かっこいい」庭を目指して辿り着いたアイデア。
お隣に住むベテラン庭師さんからアドバイスを請うこともある。
イメージが膨らんできたのは庭師さんからの影響も少なくないようだ。

「ログハウスといえば、家の前に芝生の庭がどーん、というイメージだったんですけど、
庭師さんに出会ってから想像が変わってきた」(あやかさん)

「いろんな植物が育っている風景を想像したり、
空間の間にどんな石を置こうか?と考えるのも楽しい。
庭師さんに相談もできるし、
自分たちの理想通りになっていく。それがおもしろい」と谷さんも続ける。

現在エントランスに石のアプローチを制作中。

現在エントランスに石のアプローチを制作中。

理想通り、とはいえ過去には失敗も。
もみの木によく似たシルバーグリーンの針葉樹・プンゲンストウヒのある庭に憧れて購入。
植樹するも瞬く間に枯れてしまったそうだ。

「サイズは2メートルくらいで、ちょっと枯れていたこともあり、
かなり安い価格で買ったんですが、枯れてしまって。
暑さに弱いことは知っていたけれど、
このあたりは寒いのでだいじょうぶかな、と思っていたんですが……」

理想の庭の完成に進むなかでの試行錯誤も含め、夢中となっているようだ。

以前は週末になるとキャンプに出掛けていたふたりだが、
移住し作庭を初めてから家で過ごすことが多くなっているそうだ。
理由はもちろん、自然の魅力を存分に楽しめるから。

家の前には門柱を自ら制作。

家の前には門柱を自ら制作。

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ログ小屋「IMAGO」には何がある?

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構想はファイヤーピットから家庭菜園まで

聞けば、庭師さんを始め、ご近所さんたちとの交流も生まれているそう。

「山の中に住み始めてから、京都市内とは出会う人が変わって新鮮です」(谷さん)

ご近所さんのなかにはピザ窯を自作したりと
「DIYのプロばかり」なので頼もしく感じているという。
周辺では最も若いふたり(谷さん32歳、あやかさん25歳)だが、
工具を貸してもらったり、ウッドデッキの素材の相談ができたり、
世代関係なくDIYを通じた新しいつながりが広がっている。

庭の一角にはBESSのログ小屋「IMAGO」を設置。
こちらはキャンプ道具や工具の倉庫、DIYの工房、
またはBBQ時の休憩場所として使用している。

IMAGOに決めた理由は、母屋に合わせたログの小屋を建てたかったから。
あとは見た目のかっこよさ。
だから、母屋からの眺めを意識した位置に建てた。
ほぼ自らで10日間で組み立て完成させたそうだ。
いわく「まるで大人のプラモデル」。
先日、IMAGO前にウッドデッキも自作した。

今後は敷地内にプライベートキャンプ場やファイヤーピットエリア、
駐車場、敷地を囲むフェンス、そして新たなウッドデッキの制作を予定している。
キャンプ・アウトドア好きにはなんとも羨ましい限りの構想だ。

敷地内にテントを張ることも。

敷地内にテントを張ることも。

それらの準備で「もう、やらないといけないことが多過ぎて」と
うれしそうに語る谷さん。
あやかさんは「DIYは得意ではないけど好きだし、興味が出てきています。
今は塗装など、楽しい作業だけ手伝う(笑)」のだそう。

これからの目標は家庭菜園で育てた野菜で料理すること。
移住してから、新しいライフスタイルの構想やアイデアが次々と浮かんでいるようだ。

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DIYの心が生まれる家

Page 4

生活の調度品もアイアンでDIY

家の中をよく見回せば、夫婦の毎日をさりげなく支える調度品が備え付けられている。
帽子棚、トイレットペーパーホルダー、カーテンフックなどなど。

機能性だけでなく、ミニマルなデザインと無垢のアイアンの味わいが
ログハウスの木の色や質感に違わず馴染んでいる。
それらの多くは自作したものだという。

「つくるものは鉄の感じを残したいと思って。
それは自分たちの趣味ですが、そのほうがかっこいいから」(谷さん)

「この家で生活していると、
既製品にはないほしいものがたくさん思いつく」(あやかさん)

そんな発想もここに移住してから変わったことだ。

「デザインや設計ができるわけではないんですけど」

いわばあやかさんがディレクターで、谷さんが手を動かす。
谷さんは普段、溶接のお仕事に携わっているため、
その技術を自分たちの暮らしにも活かしている。

家を中心に、自分たちのライフスタイルに沿った
こだわりのモノを少しずつ生み出していく。
BESSの家に住んでから、おふたりにはDIYのマインドが自然と生まれているようだ。

加えて、あやかさんのお気に入りは大きなダイニングテーブル。
こちらはDIYではないが、一枚板の専門店で購入したクスノキでオーダーされたのだそう。
木目のフシが「味で」愛着が生まれ、
家の色にも合っているところも気に入っているそうだ。

オーダーした一枚板のクスノキのダイニングテーブルは、あやかさんお気に入り。

オーダーした一枚板のクスノキのダイニングテーブルは、あやかさんお気に入り。

自分たちの暮らしを知ってもらいたい

はじめはインスタグラムのみでの発信だったが、
2024年からYouTubeチャンネル『たにLOG』を開設。
DIYやログハウスでの生活を紹介し、
自分たちを通して田舎暮らしの魅力を伝えたいという。
現在はそれらの発信を通じて知り合った方たちとキャンプに出向くこともあるらしい。

「最初は、自分たちで家と庭をつくる過程を記録として残す、という目的で始めました。
そこから将来的に自分たちでつくったキャンプ道具や生活道具だったり、
オリジナルの商品の販売をできたらおもしろいかなと考えて。
そのためにも、まず自分たちの田舎暮らしの様子を知ってもらえたら、と思っています」

思い描いた家と住環境を求めて、現在の暮らしに辿り着いたふたり。
趣味のキャンプから始まり、理想の暮らしの実現から発信へ。
今ますます自分たちらしい田舎暮らしの展望を広げているようだ。

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BESS 

https://www.bess.jp/

*BESSサイトにてアナザーストーリーを紹介しています。こちらもご覧ください。

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