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愛媛の豊かな食材の味わいをスイーツで楽しめる
道後ロールめぐり その1

愛媛県 × colocal
えひめスイーツコレクション
vol.003

posted:2015.11.25   from:愛媛県松山市  genre:食・グルメ

sponsored by 愛媛県

〈 この連載・企画は… 〉  愛媛のフルーツ、おいしいのは柑橘だけではないんです!  
イチゴ、柿、栗、キウイなども実は愛媛の銘産です。
愛媛県産フルーツの生産者さんたちを訪ね、愛情をたっぷり注がれて育つフルーツを見てきました。
さらに、秋から冬にかけてぐっとおいしくなる愛媛県産フルーツを使った、
松山市と東京のスイーツ店もご紹介します。

writer's profile

Miki Hayashi

林 みき

はやし・みき●フリーランスのライター/エディター。東京都生まれ、幼年期をアメリカで過ごす。女性向けファッション・カルチャー誌の編集を創刊から7年間手掛けた後、フリーランスに。生粋の食いしん坊のせいか、飲料メーカーや食に関連した仕事を受けることが多い。『コロカル商店』では主に甘いものを担当。

credit

撮影:小川 聡
supported by 愛媛県

道後商店街の〈道後の町屋〉の道後ロール

日本三古湯のひとつと言われ、
夏目漱石の『坊つちやん』にも登場することで知られる愛媛県松山の道後温泉。
県の代表的な観光地でもある道後温泉で、
スイーツを通して愛媛の魅力を発信する取り組みが行われているのをご存知ですか?

『日本書紀』にも登場する、日本最古の温泉である道後温泉。2016年2月29日までの期間、蜷川実花さんの写真が道後を彩る『蜷川実花×道後温泉 道後アート2015』も開催されています。

愛媛の豊かな自然が育んだ柑橘をはじめとする果物・野菜・穀物・乳製品など、
スイーツに適した愛媛県産農産物などを活用した
「えひめスイーツコンテスト」などを通して、
愛媛の農林水産物の魅力を全国に向けて紹介する取り組み
「えひめスイーツプロジェクト」。
この取り組みの一環として2014年にスタートしたのが、
道後温泉とコラボレートしたプロジェクト〈道後スイーツ物語〉。
道後界隈にあるショップや宿に、
県産食材を使ったオリジナルのロールケーキ〈道後ロール〉をお店ごとに制作してもらい、
道後温泉を訪れた人にそのおいしさを味わってもらおうというプロジェクトです。

現在では14もの店舗が参加している〈道後スイーツ物語〉。
その中でもコロカルおすすめのお店とその道後ロールを3回にわたってご紹介していきます。

道後の町屋の玄関。右手に見えるのは、自家製パンを焼き上げる麭(パン)焼処のスペース。

まずご紹介するのは、道後温泉駅に直結している道後商店街に店舗を構える〈道後の町屋〉。
その名の通り大正末年の町屋を改装して戦前の町風景を再生した、
レトロモダンな雰囲気が漂うベーカリーカフェ・ギャラリーです。

2間半(4.5m)の入口に対して、奥行きが27間(49m)と縦長な敷地にある道後の町屋。
趣のある通り庭が結ぶのは、入口の近くにあるテーブル席「珈琲庵」と
畳敷きの「奥座敷」のふたつのスペース。

ゆったりとコーヒーを味わえる珈琲庵のスペース。その脇には通り路が。

通り路に併設された、通り庭。その奥に、もうひとつスペースがあります。

こちらが道後の町屋の、もうひとつのくつろぎ空間。手前のギャラリー〈草木草〉のスペースを抜けると、奥座敷へ。

「実はここ実家で、家の半分をお店として使っているんですよ」と話す、店長の三好康さん。
「珈琲庵は人に貸していた部分なのですが、奥座敷はずっと家族で使っていたスペースなんです」

庭を眺めながら、ゆったりとくつろげる奥座敷。誰かのお家に招かれたような、ちょっと特別な気分を味わえます。

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愛媛のみかんを使った絶品和風ロールケーキが登場!

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みかんの風味をとじこめた〈湯のまち巻き巻き〉

店内にゆったりとした空気が流れる道後の町屋の道後ロールは、
契約農家さんから仕入れたみかんの皮を天日干しした陳皮(ちんぴ)と、
みかん果汁を煮込んだエキスを混ぜ込み焼き上げたスポンジで、
三好さんのお母さんが炊いたあんこを使ったあんクリームを巻いた〈湯のまち巻き巻き〉。

砥部焼のお皿に盛られた〈湯のまち巻き巻き〉。スイーツ好きにはたまらない、食べごたえのあるサイズ!

まず目を引くのが、愛媛の代表的な工芸品である砥部焼のお皿に盛られたロールケーキの
5センチはあるであろう厚み。
「食べていただくときに楽しい気持ちになるようにと、この大きさにしたんです。
高さがあるとちょっと食べにくいんですが、見た目を優先させました。
うちのメインメニューはハンバーガーやサンドイッチで、パンも店内で焼いているんです。
パン職人がつくるロールケーキなので、
スポンジ生地はしっかりとした焼き上がりにしてあります」

ゆっくりとみかんの風味が口の中で広がっていくスポンジと、
しっかりと甘いのにくどさが全くない上品な味わいのあんこクリームの相性は抜群。
みかんとあんこという、意外な組み合わせがもたらすおいしさに驚いてしまうかもしれません。
またロールケーキに添えられた季節の果物と、
道後温泉の象徴である湯玉(ゆだま)のかたちに盛られた生クリームをあわせると、
また違った味わいを楽しめるのもうれしいポイント。

道後温泉本館の瓦にも登場する湯玉。神の湯の伝説に由来する宝珠がモチーフといわれる湯玉の紋章は、道後温泉のあちこちで見かけることが。

このみかんが香る〈湯のまち巻き巻き〉の提供は11月25日まで。
翌26日からは新しい道後ロールが登場するのだそう。

「砥部町という梅の産地があるのですが、
その梅を使った甘酸っぱさを楽しめるロールケーキにしようと考えていて。
〈湯のまち巻き巻き〉では生クリームで湯玉の形を表現しましたが、今度はロールケーキ自体の形を湯玉っぽくしようと思っています」

道後温泉のもうひとつの象徴、白鷺。こちらも楼閣や境界柵など、さまざまな場所にその姿が。

道後温泉を散策する前に、愛媛ならではの甘いもので腹ごしらえしたい……
そんなスイーツ好きな方におすすめの『道後の町屋』の道後ロール。
新たに提供される梅を使った新しいロールケーキがもたらす味わいが、どんなものになるのかも実に楽しみです。

Information


map

道後の町屋

住所:愛媛県松山市道後湯之町14-26

営業時間:10:00〜22:00(フードオーダーストップ21:00、ドリンクオーダーストップ21:30)

定休日:火曜・第三水曜日

http://www.dogonomachiya.com/

道後スイーツ物語
http://www.ehime-sweets.com/dogo/
https://www.facebook.com/dogosweets/

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