静岡・湯ヶ島にある老舗旅館の敷地に 露天風呂とサウナを備えた1棟貸しの 別邸〈しゃくなげ〉オープン

静岡県の湯ヶ島に佇む〈おちあいろう〉は、明治7(1874)年創業の老舗旅館。
創業150周年を記念し、敷地内にある建物をリフォーム。
専用露天風呂とサウナを備えた1棟貸しの別邸〈石楠花(しゃくなげ)〉が誕生しました。

クラウドファンディングで過去最高の応援購入を達成

〈おちあいろう〉の入り口。

〈おちあいろう〉の入り口。

〈おちあいろう〉は、4000坪もの敷地に、全客室を含め7箇所が
有形文化財に登録され、明治時代は島崎藤村、大正時代は川端康成、
昭和初期は北原白秋など、名だたる文豪が、滞在時のことを作品のなかに残しています。

リフォームした〈しゃくなげ〉の外観。

リフォームした〈しゃくなげ〉の外観。

今回誕生した〈しゃくなげ〉も、3階建ての建物がまるごと登録有形文化財。
当時最高峰の匠によって建築され、随所に意匠を凝らした装飾や
精密な細工などを眺めながら贅沢なひとときが過ごせます。

〈しゃくなげ〉の入り口。

〈しゃくなげ〉の入り口。

同別邸は、ホテル、バンケット、レストランなどを展開する〈Plan・Do・See〉が
クラウドファンディングサービス「Makuake(マクアケ)」にて先行販売を開始。

販売スタートから、わずか10分で応援購入総額が2,000万円を突破し、
Makuakeの宿泊関連プロジェクトで、過去最高の応援購入総額を達成。

3時間で個人向けプランの3,000万円分も完売するなど、
旅好きの心を魅了する憧れの宿だということが伺えます。

台本カフェ・バーを備える マイクロコンプレックス 〈下北現像所〉がオープン

下北沢のミニシアター〈K2〉の運営に携わるMotionGalleryによる〈下北現像所〉

映画好きにとってたまらない場所、
何度も行きたい場所ができました。
12月1日(日)、東京・下北沢の複合施設〈ボーナストラック〉に
「映画が身近にあることで日々がちょっと豊かになることが実感できる場所」
を目指した、(超)マイクロ・コンプレックス〈下北現像所〉がグランドオープン。
国内最大級のクラウドファンディング・プラットフォーム〈MOTION GALLERY〉、
そして下北沢のミニシアター〈K2〉の運営に携わる〈MotionGallery〉社が手がけています。

〈下北現像所〉

今回〈下北現像所〉がオープンした場所には、世界中のショートフィルムを
ブラウン管テレビで楽しむことができるVHSカフェ〈TANPENTON〉がありました。
そのバトンを運営のNOTHING NEWより引き継ぎ、映画を「楽しむ」ための
新しい体験を“現像”していくことを目的としてこの名がつけられています。
また、「映画の原点、原液」とも言える台本を起点として、
新しい映画製作体験の提供をNOTHING NEWとともに挑戦。
〈下北現像所〉は、制作~参加~発信まで、映画文化にまつわるクリエイションの循環が
起こる場所として、新しい映画文化を発信していくことを目指しています。

台本ライブラリーや8ミリフィルムの販売やワークショップも

「台本ライブラリー」

〈下北現像所〉ではクリエイターが集う場所、アイデアを実現する場所、
自然にクリエイターになれる場所にすべく、4つのサービスを展開しています。

そのひとつがアーカイブ機能を意識した、台本図書館の「台本ライブラリー」です。
新旧織り交ぜて、さまざまな作品の台本をアーカイブしていき、販売や持ち出しは行えない、
ここでしかできない体験とし、映画のタイムレスな魅力に浸れる場所を目指しています。
また、製本していない作品は、積極的に製本し、アーカイブしていきます。

ふたつ目のサービスが8ミリフィルムに関するサービス。
映画の歴史を遡ると、やはり重要な媒体であるのが「フィルム」です。
制作体制はより一層デジタルに移行する中、相対的にそのアーカイブ性からも
フィルムの重要性が高まりつつあります。

そんなフィルムも台本に並ぶ映画の重要な要素であることに着目し、
〈下北現像所〉では新しいフィルムコミュニティを創っていきたいと考えています。
カメラ・フィルム販売はもちろん、フィルムに関するワークショップ(不定期)、
現像撮影された8ミリフィルムを預かり、8ミリカラーネガフィルムの現像や
HDオーバースキャンサービスを展開予定です。

コロカル編集部、 1年間の「買ってよかった!」まとめ 「ベストバイ2024」

コロカル編集部員の2024年のお買い物事情

今年の1年を振り返るためには、買ったものを振り返るのが手っ取り早い……!
ということで、今年もコロカル編集部に、「2024年、これ買ってよかった!」
を聞きました。

取材先で、旅行先で出合った逸品とは?

小倉縞縞のシンプルバッグ(テキスタイル|#140 OCEAN BLUE)/福岡県小倉市

テキスタイルのデザインと、使っているときのフォルムが気に入っている、
〈小倉縞縞〉の手提げです。

小倉縞縞の存在を知ったのは、
コロカル編集部が〈カラーミーショップ大賞2019〉の審査を依頼されたのがきっかけ。
ノミネートされたネットショップの中に小倉縞縞もありました。

一度は途絶えてしまった小倉織を復元し再生したテキスタイル、
という背景も魅力的でしたが、
小倉織のもともとの個性である「たて縞」を
ここまで印象的なデザインに仕上げられるのか、と驚いた記憶があります。
「縞」という一見単純な模様を、ここまでバリエーション豊かに表現できるのかとも。

個人的な好みはこの「#140 OCEAN BLUE」というテキスタイルですが、
公式サイト上には印象ががらっと違う、いろんなしましまが並んでいます。
眺めているだけでも楽しいですよ。

Web:小倉縞縞 商品サイト

デザイナー&エンジニア・絹川憲人

〈ECHAPPER(エシャペ)〉のパジャマ/東京都

出合いは、10月特集「ふたりのコンランが愛したジャパン・ローカル」の取材で訪れた
三重県多気町のホテル〈HACIENDA VISSON〉でのこと。
袖を通した瞬間“パーフェクト”な着丈、首のつまり具合、着心地が気に入って、
その場でブランドを検索。
〈ATON(エイトン)〉を手がける久﨑康晴氏による
メイド・イン・ジャパンのホームリネンブランドとのことで膝を打ちました。

封筒型の収納袋

封筒型の収納袋がついているので、出張先にも持っていっています。

生地のシャリ感、ツヤ感は、スヴィンコットンからなるもので、
普通のコットンよりも繊維質が細くて長くて強いのだそう。
ストレスフリーで、かつパジャマっぽさがないので、長距離移動に良さそう……
と、この年末、禁断の「パジャマ外着化計画」を企んでいます。

Web:ECHAPPER

Instagram:@echapper_japan

エディター・海老原

〈NO COFFEE × SHIGIRA SEVEN MILES RESORT〉/沖縄県宮古市

藤原ヒロシやKYNEなど有名アーティストとのコラボで人気の
福岡薬院エリアにあるコーヒーショップ〈NO COFFEE〉。

いちコーヒーショップの域を越えて、
ファッション・アートシーンで注目を集める同ブランドですが、
今年の夏に沖縄県宮古島を訪れたときに出合ったのが
宮古島のリゾートホテル〈SHIGIRA SEVEN MILES RESORT〉とのコラボアイテム。

宮古島滞在中は、民宿に宿泊していたのですが
観光がてら〈SHIGIRA SEVEN MILES RESORT〉のショップを訪れたところ、
〈NO COFFEE〉と〈SHIGIRA SEVEN MILES RESORT〉のコラボアイテムを発見!
即・購入と相成りました。

Cap

Cap "NO ISLAND" Key Chain(1980円)

〈NO COFFEE〉は人気のブランドですし、
同商品はもちろんECでも購入することができます。
でも、「宮古島でゲットした」ということに意味があります。

ローカルに訪れるたび、「東京でも、ECでも買えるもの」を
買ってしまいがちなぼくですが、
“その土地で買ったもの”への思い入れはひと味違います。

Web:〈NO COFFEE × SHIGIRA SEVEN MILES RESORT〉ECショップ

編集・卓立

つくも窯 十場天伸さんの耐熱鍋/兵庫県神戸市

鍋が好きだ。食べるのも好きだけども、観ているだけで温まるその風貌に魅かれる。
うちには、鳥取の陶芸家・山本教行さんの両手付平土鍋、
そして兵庫 つくも窯の十場天伸さんの鍋が3つ。
合計4つもある(笑)。

今年、久しぶりにつくも窯を訪れたときに購入したのが、十場さんの耐熱鍋把手付きである。
インドネシアのロンボク島で、鍋で調理した料理をそのままに出されて、
感動したというお皿を手本につくったもの(写真左下)。
野菜炒め、焼きうどん、スクランブルエッグ……、
つくった料理を温かいままに食すことができるワイルドさ。
ちなみに、左上は耐熱ラーメン鉢、右が耐熱四角鉢。
ガシガシ火をかけて育っていく姿も愛おしい。

Instagram:@tsukumogama_llc

ブランディングプロデューサー・杉江宣洋

〈starnet〉の陶器のタンブラー/栃木県益子町

コロカルにジョインして、2回目の遠方取材。栃木県益子に行った際、
訪れた〈starnet〉で一目惚れした陶器のタンブラーです。

同じ形のガラスのタンブラーはよく見かけますし、小さいサイズは既に持っていました。
在宅での作業が多い時、グラスが小さいと何度も注がないといけないのが面倒で(笑)
大きさも、陶器でこの形というのにもグッときて、迷うことなく購入しました!

実は他にも先の細いお箸も置いてあって、3膳購入したのですが、
使用感満載なのでグラスのみのご紹介。

〈starnet〉は雑貨からファッションアイテムまで、目移りしてしまうような、
おしゃれなアイテムがたくさんあります。ぜひ益子を訪れた際には覗いてみてください!

Instagram:@starnet_mashiko

ADプランナー・伊庭

桟橋から送迎船で5分。 駿河湾に浮かぶ無人島・淡島にある リゾートホテル〈淡島ホテル〉

無人島のリゾートホテル〈淡島ホテル〉

駿河湾に浮かぶ淡島は、静岡県沼津市の無人島。
その島内にある唯一のリゾートホテルが〈淡島ホテル〉です。

淡島へは、JR東海道新幹線の三島駅から無料送迎シャトルバスで
淡島桟橋まで行き、桟橋からは送迎船に乗って5分ほどで渡れます。

緑豊かな島の風景に溶け込んでいる〈淡島ホテル〉。
コロニアルピンクの美しい建物が、
送迎船に乗ってやってくる旅人たちをやさしく出迎えてくれます。

天窓から自然光が差し込む明るいロビーは、まるで美術館のよう。
高い天井や階段にも、エレガントで華やかな雰囲気が漂います。

チェックインすると、渡されたルームキーがリアルに「鍵」で驚きました。
最近はカードキーが多いので、アンティーク調の鍵に懐かしさを感じます。

カードキーだとすぐに見失ってしまうタイプの人にとっては、
どっしりと存在感のあるこの鍵が、のちの助けとなるはず。

客室は和室、洋室を選べる5つのスタンダードタイプと
6つのハイグレードタイプから選べます。
写真は、スタンダードタイプのオーシャンビュー・スイート。

全室オーシャンビューの景観を楽しめるのがこの宿の特徴で、
スタンダードルームでもすべての部屋にリビングルームがついています。
まるで海外のレトロなリゾートホテルのよう。

客室には、広々としたバスルームがあり、
浴槽に面した大きな窓からも外の景色を一望できます。

冷蔵庫には、富士山伏流水でつくった地元産のクラフトビールと富士サイダーが。
お風呂上がりに窓辺で景色を眺めながら飲むドリンクは最高。

富士山の絶景や漁火など、日本ならではの風景が楽しめる大浴場

男湯の露天風呂。

男湯の露天風呂。

ホテル館内には内風呂と露天風呂を備えた大浴場もあり、
地下1000メートルから組み上げている天然温泉が楽しめます。
泉質はナトリウムイオン泉・塩化物泉・ナトリウムイオン塩化物泉。

女湯の露天風呂。

女湯の露天風呂。

効能は外傷、ストレス、冷え性などに効き、
香りは強くなくサラッとサッパリしているのが特徴。

天気のいい日はこんな絶景も眺められる。

天気のいい日はこんな絶景も眺められる。

露天風呂からも富士山が望める絶景のロケーション。
釣り船が目の前を通ることがあり、海との距離が近いので、
女湯の露天風呂は、タオルを巻いての利用も可能。

親子や学生も楽しみながら AIやDXを体感できる オープンイノベーションの拠点 〈STATION Ai 〉が名古屋に誕生!

今やAIやDXといった言葉を見ない日がないほど、デジタルイノベーションが進んでいます。
その一方で、ITに精通していない人にとっては、まだまだ踏み込めない世界でもありますよね。
そんな人たちに朗報なのが、〈STATION Ai〉の誕生のニュース。
名古屋駅から電車で7分、歴史ある鶴舞公園に隣接した、
日本最大級のオープンイノベーションの拠点です。

愛知県が進める「Aichi-Start up戦略」の中核として、
ソフトバンクの子会社であるSTATION Ai株式会社が運営を手がけています。
今回は、〈STATION Ai〉で体験できることを紹介していきます!

モノづくり王国・産業イノベーションの歴史を持つ愛知

愛知県を中心とした東海圏は、産業イノベーションや
伝統工芸の集積地であり、モノづくりにすぐれたエリア。
名古屋の中心に、スタートアップを支援する拠点ができるのは、
自治体の方向性ともマッチし、企業からも熱い視線を集めています。

なかでも、この施設がすばらしいのは一般に開放されていること。
現在、各地に企業が運営するオープンイノベーションは増えていますが、
B to Bが中心のため、一般の人が利用できる施設ではないのが現状です。

オープンな雰囲気を感じさせるエントランス。両側にはフリースペースで飲食もできる。

オープンな雰囲気を感じさせるエントランス。両側にはフリースペースで飲食もできる。

親子でも気軽に行ける飲食店やホテル、フリースペースが充実

ここ〈STATION Ai〉は1階にはフードラウンジ、2階には展示室や、
打ち合せスペース、カフェ、7階にはホテルが入っており、誰でも気軽に利用できます。
フードラウンジでは、海外からの利用者も多いことから、丼にハンバーガー、
ベトナム料理、インド料理、ベジタリアンと、バラエティ豊かな多国籍料理が並んでいます。

ベトナム料理〈OHAYO SAIGON 鶴舞店〉は朝8時半からモーニングが、〈丼物語〉は完全予約制で朝食が食べられるなど、朝活にも利用できる。

ベトナム料理〈OHAYO SAIGON 鶴舞店〉は朝8時半からモーニングが、〈丼物語〉は完全予約制で朝食が食べられるなど、朝活にも利用できる。

1階はフリースペースになっているため、ビジネスランチをしている会社員や、
PCを開いて打ち合せしている起業家に混じって、
ランチやティータイムを楽しめるのもこのスペースのおもしろいところ。
また、イベントスペースでは、会員でなくても、学校やサークルの行事の発表や
講座などを、リーズナブルな価格で利用できるのだとか。
まさに開かれた施設といえそうです。

一般の人も利用できる1階のイベントスペース。

一般の人も利用できる1階のイベントスペース。

“日本のウユニ塩湖”近くに サウナやスパイス香料室を併設した ヴィラ〈積修館〉がオープン

日本のウユニ塩湖と呼ばれる父母ケ浜など、海・山・田園地帯を有する香川県三豊市

北は瀬戸内海、南は徳島県に接しており、海・山・田園地帯を有する香川県三豊市。
近年では、日本のウユニ塩湖と呼ばれる父母ケ浜や桜の名所
紫雲出山で知られることも多くなりました。
今ではその絶景を求めて、遠くから観光客が訪れる場所となっています。

日本のウユニ塩湖と呼ばれる父母ケ浜

こうした豊かな自然が当たり前にあり、
四季折々の風景を日常的に感じることができるのはこの地の大きな魅力。
お花見や海水浴、紅葉狩りができる場所など、様々な観光名所が点在しています。

瀬戸内海

また、商店街に開業したクラフトビール店や酒蔵をリノベーションした
体験型宿泊施設など、新しい動きが広まっている地域でもあります。

大学の学生保養施設をリノベーションしたプライベートヴィラ〈積修館〉

プライベートヴィラ〈積修館〉

そんな香川県三豊市に位置する荘内半島の高台に2024年11月20日(水)、
一棟貸しのプライベートヴィラ〈積修館(せきしゅうかん)〉がオープンしました。
大学の学生保養施設(宿泊学習施設)をリノベーションし、
5室の客室で最大14人が宿泊できるゲストハウスとして生まれ変わっています。

1階のダイニングホール

手掛けたのはデザイン工務店の〈YAE WORKS〉。
香川県綾川町に佇むカフェ〈やえ珈琲店〉のインテリアをプロデュースしており、
風の流れや光の陰影など自然を生かした寛ぎの空間設計が特徴的です。

〈積修館〉1階のダイニングホールは、大きなテーブルやカウンター、ソファーが
備えてあり、瀬戸内海を臨むカフェのような空間で食事を楽しめます。

2階のスイートルーム

2階には、85平方メートルの室内にキッチンや薪ストーブも備えた
スイートルームがあります。

茶を通して世界とつながり、 茶の発展に貢献することを目的に。 〈SABOE〉による日本茶専門店が 岡山市にオープン

歴史的建造物を改修した店舗でここだけの体験を

お茶の発展に貢献すべく、現代における喫茶の様式を創造し、
継承している〈茶方薈(さぼえ)〉。

日本料理店〈八雲茶寮〉や和菓子店〈HIGASHIYA〉などを手がける
緒方慎一郎さんが2016年に立ち上げました。

お茶を入れる様子

緒方さんは〈櫻井焙茶研究所〉の櫻井真也さん、〈万 yorozu〉の德淵卓さんとともに〈茶方薈〉の活動をしています。

今年4月には、初の実店舗となる日本茶専門店〈SABOE TOKYO〉を
東京・麻布台ヒルズに開店し、話題を集めました。

そんな同店が11月3日に福岡県博多市、同月26日に岡山県岡山市で
それぞれ新店舗をオープン。

東京の店舗と同様に、日々の暮らしのなかで気軽に楽しめる
日本茶の新しいかたちを提案したブレンド茶シリーズ〈T., Collection〉や
日本茶と相性のよい菓子、さまざまな茶器を販売。

さらに、T., Collectionや菓子、茶と酒を融合した茶酒を使用したカクテルなどを
味わえる茶房も併設しています。

11月3日にオープンした〈SABOE HAKATA〉。

11月3日にオープンした〈SABOE HAKATA〉。鎌倉時代に宋からお茶の種を持ち帰った栄西や、饅頭・羊羹などの製法を宋から伝えたとされる聖一国師(しょういちこくし)に縁のある博多旧市街にあります。

先日オープンしたばかりの〈SABOE OKAYAMA〉が店を構えるのは、
岡山後楽園の玄関口にあたり、近世の城下町として栄えた地域に佇む
歴史的建造物を改修した〈福岡醤油ギャラリー〉の一角。

今回の岡山県への出店は、同ギャラリーを運営する石川文化振興財団との
縁がきっかけだったといいます。

明治時代に建てられた主屋と、昭和初期に建てられた離れから成る
この施設は、かつて醤油製造蔵や市民銀行の窓口として使われていた
旧福岡醤油建物を改修した文化施設として親しまれています。

いにしえから続く豊かな文化や自然に 深く触れられるホテルが増加中 知れば知るほどおもしろくなる 古都・奈良に泊まろう

宿泊施設客室数ランキングにも変化。ホテルを利用して感じる奈良の豊かさ

1300年前に都があった古都奈良。
長年にわたって多くの観光客を受け入れる人気の観光地です。
しかし2008年から発表されるようになった宿泊施設の客室数ランキングで
奈良県は日本47位をしばらく保っていました。
つまり日本国内で宿泊できる部屋数がいちばん少ない土地だったのです。
ところが令和に入って徐々に状況が変化。
奈良の特産品や自然が感じられるホテルのオープンも続き、
2022年には44位になっています。
様々な試みで奈良の文化に触れられる奈良市内にある4つのホテルをご紹介します。

一度は泊まりたい日本を代表するクラシックホテル〈奈良ホテル〉

圧倒的な存在感を持つエントランス。

圧倒的な存在感を持つエントランス。

明治42(1909)年10月17日に開業したという歴史ある〈奈良ホテル〉。
日本近代建築の父と言われる辰野金吾が設計した建物には
115年以上にわたる歴史があちこちに刻まれています。

重厚な木造2階建ての建物は、古都奈良の景観に合うようにと外観は和風。
館内に入ると赤絨毯やシャンデリア、マントルピースなどがある洋風の建築となっています。

明治から続く長い歴史のなかでは、世界からもたくさんの要人が訪れました。
アルベルト・アインシュタインやヘレンケラー、
ラストエンペラーとして知られる愛新覚羅溥儀
そしてオードリー・ヘプバーンも宿泊。

アップライトピアノの上に飾られている写真にはアインシュタイン博士とピアノが写っています。

アップライトピアノの上に飾られている写真にはアインシュタイン博士とピアノが写っています。

アインシュタイン博士は宿泊した時にピアノを演奏したという記録が残り、
そのピアノがロビーの一画に置かれています。

実はこのピアノ、戦時中に金属供出の対象にならないよう
大阪の倉庫に隠されてから2009年に発見されるまで行方不明になっていました。
できる限り古い部品を残して修理が施され、
現在はロビーコンサートなどで人々を楽しませています。

メインダイニングルーム「三笠」。

メインダイニングルーム「三笠」。

メインダイニングルーム「三笠」は、創業以来の変わらない厳かな空間で、
明治大正時代にタイムスリップしたかのような気分が味わえます。

9月~11月の春日コース17000円(サービス料・税金込み)。コーヒーも付きます。

9月~11月の春日コース17000円(サービス料・税金込み)。コーヒーも付きます。

宿泊客はもちろん、食事に訪れる多くの人から愛されてきた料理は、
コースのフランス料理が中心です。
食前のお楽しみ(アミューズ)からデザートまで
存分に味わえるディナーのコースは季節の食材とともに
贅沢な時間が味わえます。

クッキー缶(手前)4320円、ビーフカレー2缶セット(奥)2380円、オリジナルコーヒー(右)1404円。

クッキー缶(手前)4320円、ビーフカレー2缶セット(奥)2380円、オリジナルコーヒー(右)1404円。

奈良ホテルを訪れたら、ホテルショップも必ず足を踏みいれたい場所です。
人気があるのは正倉院ゆかりの模様がデザインされた缶入りのクッキーや
ホテルオリジナル缶詰クラシックカレー、ホテルオリジナルコーヒーとのこと。

奈良ホテルの建物の中で過ごす時間は、歴史と品格を全身で感じられる
特別なものとなってくれるはずです。

information

map

奈良ホテル

住所:奈良県奈良市高畑町1096


tel:0570-66-6088(ナビダイヤル)


客室数:本館62室/新館65室


1泊料金:42000円から(税・手数料込、2名1室)


Web:奈良ホテル公式サイト

吉野杉とヒノキ、伝統技術を生かした〈SETRE NARAMACHI(セトレならまち)〉

〈SETRE NARAMACHI(セトレならまち)〉

道路を挟んだところに猿沢池があります。

興福寺五重塔が周囲の柳と一緒に水面に映る風景はとても美しく、
奈良八景のひとつに選ばれている猿沢池のほとりに
2018年11月にオープンしたのが〈SETRE NARAMACHI(セトレならまち)〉です。

隣にある老舗旅館〈吉田屋〉が修学旅行生向けの別館「ホテル大和路」として
営業していた場所を建て替えて建設されました。

デザインにもこだわったホテルを運営するのは
西日本を中心に地域の特徴を発信するホテルブランド〈SETRE〉です。

レセプションの背面は、奈良の土を用いて左官仕上げが施されています。

レセプションの背面は、奈良の土を用いて左官仕上げが施されています。

建物には吉野の杉や檜、奈良市東部の月ヶ瀬地区の土など、
奈良を象徴する素材がふんだんに使われています。
さらに館内の家具は吉野杉を使ったオリジナル。

「蘇芳」は小上がりの畳スペースの横には、中庭を見渡せるテラスがあります。

「蘇芳」は小上がりの畳スペースの横には、中庭を見渡せるテラスがあります。

客室も全32室すべてに吉野杉を使用しています。
小上がりのある客室、「蘇芳」は、布団を敷けば最大4名で利用可能。

ガラスに囲まれた坪庭がある町屋ルーム。坪庭の上は屋根がなく雨の日も楽しめます。

ガラスに囲まれた坪庭がある町屋ルーム。坪庭の上は屋根がなく雨の日も楽しめます。

町屋ルームと名付けられた客室には、4階の室内にガラスで囲まれた小さな坪庭があります。
奈良の古い町屋には坪庭があることを取り入れています。

中央にシンボルツリーの枝垂れ桜。

中央にシンボルツリーの枝垂れ桜。

セトレならまちでは、客室以外にも宿泊客が自由に過ごせる空間がいくつもあります。
吉野のしだれ桜が植えられ、畑もある中庭のビオガーデンには
足湯が設置されています。
この足湯はヒノキパウダーと米ぬかを混ぜて、微生物の力で発熱させたもの。

匠室(マスタールーム)と名付けられた茶室。

匠室(マスタールーム)と名付けられた茶室。

フードとドリンクが自由に楽しめるラウンジの一画には、
匠室と名付けられた茶室があります。
この茶室は、釘や金具を一切使わない木造建築技術を使用。
屋根は耐久性に優れた吉野杉の皮でできています。
奈良で長く技術を受け継いできた匠たちが手がけた
土壁や手すきの障子紙、畳が使われています。
宿泊者以外も見学可能で、
月に2度開かれる雅楽の体験イベントの舞台にもなります。

他にも2階には本やレコードが楽しめるライブラリー&レコードルーム、
屋上の五重塔や若草山の大自然を眺められる星宙テラスもあり、
五感すべてで奈良を吸収できる工夫が散りばめられています。

information

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セトレならまち

住所:奈良県奈良市高畑町1118


TEL:0742-23-2226(代表)

休館日:火・水曜(祝日・夏期・年末年始を除く)


客室数:32室


1泊料金:13000円から(朝食付・1名1室)


Web:セトレならまち公式サイト

〈よつめ染布舎かれんだ〉 最後の九州・沖縄編が発売! 10年暮らした国東から来春広島へ、 現代アートで自分だけの表現も

ギャラリー〈すずめ草〉の前で2025年〈かれんだ〉を手にする小野豊一さん。

型染作家として独立、地域デザインまで何でもやった30代

大分県の北東、周防灘に丸く突き出した国東半島。
約1300年もの時を超えて山岳信仰や祭りが伝わる地で、
深い山に苔むした寺や石仏が佇み、異世界のような雰囲気が漂っています。

2015年、この国東半島に広島県北広島町から移住し、
染めの工房〈よつめ染布舎〉を構えた小野豊一(とよかず)さん。
型染と筒描という室町時代から続く伝統的な染色技法を使って、
身のまわりの自然や国東半島の伝統文化に着想を得た
独創的なデザインのテキスタイルをつくってきました。

空に舞うテキスタイル『カラスの群れ』。写真撮影:谷知英

空に舞うテキスタイル『カラスの群れ』。写真撮影:谷知英

手染めの大きなのれんやクッションなどの日用品、モンペやTシャツといった
幅広いプロダクトが並ぶギャラリー兼ショップ〈すずめ草〉は全国にファンが多く、
展示会は年間10回前後、国内からロンドンまで25店舗以上で取り扱われます。
福岡県の〈地域文化商社 うなぎの寝床〉や長野県の〈パンと日用品の店 わざわざ〉など、
発信力の高いセレクトショップとのコラボ商品も話題に。

古民家を改装したギャラリー。玄関には国東半島を代表する奇祭「ケベス祭」を表現した手ぬぐいが。

古民家を改装したギャラリー。玄関には国東半島を代表する奇祭「ケベス祭」を表現した手ぬぐいが。

今や「よつめ染布舎=国東」というイメージが定着しましたが、
2024年10月に「来春、広島へ移住します」という電撃ニュースが
公式Instagramに発表されたのです。
折しも、毎年定番の〈かれんだ〉が発売される時期でもあり、
聞きたいことは山とあるとばかり、国東半島へ取材に向かいました。
博多から新幹線と特急ソニックとバスに揺られて、片道3時間半。
周防灘に注ぐ伊美川沿いに佇む〈すずめ草〉を訪ねました。

工房看板

鶏が自由に歩き回る庭を抜けて、工房へ。

小野さんは、北広島で明治28年から続く染物屋に生まれました。
祭りの幟旗や神楽幕などを専門に染める会社で、長男の小野さんは
「継ぐもの」だと思って24〜31歳まで実家で型染の職人として働きます。

「ずっと絵で独り立ちしたくて、職人仕事の傍らペンキで絵を描いていました。
その頃、妻(岡美希さん)に出会って。彼女は陶芸家として身を立てていたんです。
展示会で彼女の器を買ったお客さんたちが幸せそうにしているのを見て、
なんて豊かな光景だろうと衝撃を受けました」

自分が絵を1点描く間に、同じ意匠の器をたくさんつくって人を幸せな気持ちにする
美希さんの姿に、工芸には絵と違う可能性があると小野さんは気づきました。
さらに、あるギャラリーの主人から
「描きたい絵を型染で表現すればいい」とアドバイスされたこともあって、
「型染に自分のクリエイションをのせてみたい」と考えるように。

20代から作家になることを夢見ていた小野さん。
2014年、結婚・出産とほぼ同時期に型染作家として独立しました。
1年後、子育てと創作を両立しやすい環境を求めて、
たどり着いたのが「空き家バンク」を介して知った国東市国見町。
ものづくりに携わる移住者が多く、移住のいろはを教わったのが決め手でした。

「移住した当初は売上もままならなくて、プレッシャーでした。
染色は工程が多いけど分業できる職人がいないので、一から十までひとりでやる。
子どもも生まれたし、必死でしたね」

手で彫った型紙を使って糊を置いていく工程。写真撮影:谷知英

手で彫った型紙を使って糊を置いていく工程。写真撮影:谷知英

生活を立てるために、型染の作家活動のほかにも
企業の商品パッケージや自治体イベントのロゴデザインなど、
ブランディング業務を手がける部門〈よつめデザイン〉も立ち上げました。

型染の意匠やデザインのヒントを得るために、
国東の人々が信仰する「鬼」についてなど歴史文化のルーツを研究したそうです。

「型染作家としての創作と、デザインの仕事を行ったり来たり。
アートで地域を活性化するイベント企画も提案しました。
30代のうちは声がかかる仕事は全部やって、自信と経験を積もうと。
“境”をつくらないことでおもしろい仕事が生まれたんですよね」

国東市内の高校生や小学生と完成させた、地域産品「鬼おんちっぷす」のパッケージデザイン。写真提供:よつめデザイン

国東市内の高校生や小学生と完成させた、地域産品「鬼おんちっぷす」のパッケージデザイン。写真提供:よつめデザイン

観光地・南紀白浜から クラフトチョコレートの魅力を発信! 〈K型チョコレートカンパニー〉

南紀白浜に登場した小さなチョコレート工場

和歌山県白浜町の白浜桟橋のそばに佇む〈K型 chocolate company〉は、
店内からカカオの香りが漂う小さなチョコレート工場です。

美しい海が魅力の観光地「白浜」のまちに、
なぜチョコレート工場をつくったのでしょうか?
同店のオーナー、島彰吾(しま しょうご)さんに伺ってみました。

仕入れたカカオ豆から熟成していないものや虫食いなどを手作業で取り除く。

仕入れたカカオ豆から熟成していないものや虫食いなどを手作業で取り除く。

「前職はホテルのパティシエで、当時はいちごや抹茶のフレーバーがついた
ボンボンショコラなどのチョコレート菓子を製造していました。

あるとき、原材料がカカオ豆と砂糖だけでつくられた
クラフトチョコレートを食す機会があり、
ダイレクトに伝わってくるカカオの味わいに衝撃を受けたんです」

カウンターの後ろがチョコレート工場になっている。

カウンターの後ろがチョコレート工場になっている。

コーヒーもワインも飲めない体質だという島さんですが、
唯一それぞれの持つ味の違いや品種、
産地などの魅力が楽しめたのがチョコレートだったといいます。
そして、自分もこんなチョコレートをつくってみたいと一念発起。
広島県尾道市のクラフトチョコレート店 〈USHIO CHOCOLATL〉のドアを叩きました。

観光客や地元の人が集まる白浜の魅力を生かす

チョコレートが並ぶショーケース。

チョコレートが並ぶショーケース。

〈USHIO CHOCOLATL〉で1年半勤務したのちに白浜に移住し、
2022年12月に〈K型 chocolate company〉を開業。

白浜を選んだのは、尾道で働くなかで、
観光地に暮らす楽しさやまちに暮らす人をはじめ、
観光客などさまざまな人との交流に魅力を感じたからだそう。

「クラフトチョコレートを販売するなら観光地で、と考えていました。
というのも、日本人は先進国のなかではカカオの摂取量が少なく、
“タブレット”と呼ばれる、いわゆる板チョコを食べる習慣がありません。

そんなタブレットを手に取ってもらうためには、
一般的な住宅地よりも、非日常を味わうために人が集まる
観光地がいいと考えました」と島さん。

チョコレートをイメージしたパッケージはそれぞれ違うアーティストが担当。

チョコレートをイメージしたパッケージはそれぞれ違うアーティストが担当。

ガーナやタンザニア、ボリビアなどからカカオ豆を輸入し、
それぞれの個性が味わえる6種類のタブレットを製造、販売。
カウンターでカカオ豆の説明を聞いたり、
テイスティングができるようになっています。

400年非公開だった“禁足地”や 富士山の絶景を巡る秋冬の旅。 静岡のおすすめスポット5選!

11月6日に初冠雪を迎えた富士山。
美しい自然はもちろん、さまざまな体験ができるスポットが多いことから、
季節問わず人気の観光地として知られています。
そんな静岡では、JR東海の「富士山×〇〇」をテーマに、
富士山眺望が楽しめる「もれなく富士山」キャンペーンを実施。
美しい富士山を眺められる絶景スポットやグルメを紹介します。

「美 咲良祈願」でコノハナサクヤヒメに祈る。〈富士山本宮浅間大社〉

この日は雲が多く富士山が見え隠れしていた。

この日は雲が多く富士山が見え隠れしていた。

身延線の富士宮駅から徒歩10分の場所に位置する〈富士山本宮浅間神社〉は、
富士山に対する信仰(富士信仰、浅間信仰)の神社です。

富士山信仰の広まりとともに、全国に祀られた1300余の浅間神社の
“総本宮”と称されるようになり、富士山の神霊
「木花之佐久夜毘売命(コノハナサクヤヒメノミコト)」が祀られています。

この神社を参拝して美に関することを願う「美の願い体験プラン」(1,800円)は、
「願い用紙」「御朱印台紙」「御朱印ケース」「体験の手引き」がセットになっています。

美 咲良祈願プラン(1,800円)。

美 咲良祈願プラン(1,800円)。

体験セットは富士宮駅前観光案内所で受け取り、
願い用紙には美に関する願いを記入。

願い事は外見的な美に限らず、内面的なことも書いていいそう。

良縁のご利益がある「湧玉池」。

良縁のご利益がある「湧玉池」。

願い事を書き込んだら、湧水スポットへ。
富士山から湧き出る7か所の湧水にはそれぞれ
良縁、上昇、実り、輝きなどの意味が込められています。

用紙を湧水に浸すと、願い事がコノハナサクヤヒメに届き、
メッセージイラストが浮かび上がります。

富士山から湧き出る7か所の湧水にはそれぞれ
良縁、上昇、実り、輝きなどの意味が込められています。

コノハナサクヤヒメからのメッセージは全部で4種。

コノハナサクヤヒメからのメッセージは全部で4種。

用紙を水に浸すと、コノハナサクヤヒメからの
メッセージイラストが浮かび上がります。

総本宮や御神祭など参拝後に初穂料を収めると、
参拝記念のオリジナルクリップつき御朱印がもらえます。

御朱印料金(オリジナルクリップつき 500円)。

御朱印料金(オリジナルクリップつき 500円)。

本プランの御朱印台紙と重ねると、
桜が咲いたようなデザインになる仕掛けになる特別なデザインに。

information

富士山本宮浅間大社

住所:静岡県富士宮市宮町1-1

TEL:0544-27-2002

営業時間: 開門時間(11月~2月)通常6:00〜19:00

Web:富士山本宮浅間大社

アーティストSHETAとコラボした お遍路さんの宿坊〈岩本寺〉が キュートすぎる!

1300年の歴史をもつ四万十町〈岩本寺〉へ

高知県といえば坂本龍馬像がたつ桂浜や仁淀川ブルーなどの
有名観光地が思い浮かびますが、
今回はディープな旅先、四国最長の四万十川(しまんとがわ)近くにある
四万十町を訪れてみました。

〈岩本寺(いわもとじ)〉

本流に大規模なダムがないため「日本最後の清流のまち」とも呼ばれるこの地には、
1300年の歴史をもつ古刹〈岩本寺(いわもとじ)〉があります。
お遍路さんが巡る「四国八十八ヶ所霊場」
37番目の札所(ふだしょ)として知られています。

お寺とは一見不釣り合いなポップ・アート

門をくぐると、お寺とは一見不釣り合いなポップ・アートが目に飛び込んできました。

湘南出身のアーティスト・SHETA氏のイラスト

「LOVE & PEACE」をテーマに、親しみとユーモア溢れる表現で注目を集める
湘南出身のアーティスト・SHETA氏のイラストです。
〈COACH〉や〈STAR WARS〉とのコラボ、ミュージシャンのCDジャケット、グッズなどの
イラストを手がける注目のアーティストの作品が、なぜお寺に? 
聞けば、境内のみならず四万十町の6か所に
彼のオリジナルアートが点在し鑑賞できるとのこと。

31代住職・窪さん。宿坊に設けた寺サウナ前にて

31代住職・窪さん。宿坊に設けた寺サウナ前にて

朗らかな笑顔で出迎えてくれたのは、
室町時代から数えることなんと31代目住職の窪博正さん。
斬新な旅の取り組みにチャンレンジしている四万十町のキーパーソンです。

お遍路の札所〈岩本寺〉

〈岩本寺〉がお遍路の札所、つまり空海(弘法大師)ゆかりの
仏教寺院となったのは平安時代。
中世に一度廃寺したものの室町時代に窪さんのご先祖さまが引き継ぎ、
長い月日が流れていまに至ります。
隣の札所(ふだしょ)から距離があるため、
昔から数多くのお遍路さんたちが宿坊として旅の疲れを癒やしてきました。

「SHETA ROOM」

「SHETA ROOM」

「お寺をより親しみやすくアピールできる策を探していたときに、
当時人気に火がつく直前だったSHETA君をご紹介いただき、
作風がぴったりでいいんじゃないかなとお願いしました。
実際にお遍路さんをインタビューしてもらい、
そこからイメージしたものを描いていただきました」(窪住職)

「蘇りの地 熊野」に 禅スタイルのサウナをつくる 〈大泰寺〉の挑戦

巡礼路・熊野古道沿いに最澄が開いた〈大泰寺〉

和歌山県の南部は、熊野(くまの)と呼ばれ、古くより蘇りの地とされてきました。
この熊野を目指した巡礼の道、熊野古道沿い、
那智の滝で有名な和歌山県那智勝浦町に〈大泰寺〉はあります。

〈大泰寺〉

〈大泰寺〉は比叡山の開祖・最澄が約1200年前に開いた南紀地方屈指の薬師霊場です。
江戸時代には臨済宗に改宗しており、天台宗の時代から伝わる貴重な仏像を鑑賞できる
一方、坐禅や写経を通じて禅を学べるなど、多面的な魅力を持っています。
第8代目の住職が、天皇から紫衣を賜るような有名な和尚だったそうで
その水墨画のコレクションも〈大泰寺〉の見どころのひとつです。

現在の住職である西山十海(にしやまとうみ)さん

現在の住職である西山十海(にしやまとうみ)さんは、
〈大泰寺〉の隣にあるお寺の息子です。
そのお寺の住職は代々兼職をしていたため
西山さん自身も、英語教師とお坊さんの兼業をするつもりで、
大学で教員免許をとり、大学修了後に愛知県の一宮妙興寺に修行に行きました。
その後、東京板橋区で教師となりましたが、地方のお坊さん不足が深刻となり、
帰郷を決断し、縁あって約10年前に〈大泰寺〉の住職になりました。

お寺での座禅体験や宿坊のほか、キャンプやテントサウナも実施

お寺での座禅体験

現在〈大泰寺〉では、より多くの人にお薬師様に触れて、癒しを得てもらおうと
坐禅体験や宿坊、心身の癒しが期待されるキャンプやテントサウナなどを、
地理的特性を生かし提供しています。

心身の癒しが期待されるキャンプ

サウナを始めてみて西山住職が気付いたのは、
坐禅による悟りの状態とサウナの「ととのい」の親和性の高さ。
坐禅の素晴らしさを、サウナを通じて知ってもらい、
その癒しを、坐禅を通して日常生活に取り入れてもらいたいと考えました。

日本の名酒蔵×シャンパン醸造家による ラグジュアリー日本酒〈HEAVENSAKE〉

〈農口尚彦研究所〉など名酒蔵とコラボする日本酒ブランドが日本へ逆輸入

〈農口尚彦研究所〉や〈出羽桜酒造〉など日本の伝統ある酒蔵が製造する日本酒を、
高名なフランスのシャンパーニュ醸造家であるレジス・カミュ氏が
アッサンブラージュすることで2016年に誕生した〈HEAVENSAKE〉。

〈HEAVENSAKE〉

そんなラグジュアリー日本酒ブランドが、10月31日(木)より
ついに日本でも発売がスタートしました。
フランスで誕生以来、アメリカ、ヨーロッパ、アジアを中心に世界14か国で
展開し、日本は15か国目の展開国となります。
海外では〈ザ・リッツ・カールトン〉や〈セント レジス ホテル〉などの高級ホテルを
はじめ、ニューヨークの星付きレストランからモルディブのリゾート、
イビサ島のクラブに至るまで、ラグジュアリーなロケーションで提供されています。

日本酒造りに初めてアッサンブラージュを取り入れた〈HEAVENSAKE〉

〈HEAVENSAKE〉で特徴的なのが、アッサンブラージュという
フランス生まれの技法を取り入れていること。
単なるブレンドではなく、異なる風味の層を慎重に重ね合わせ、
音楽を作曲するように調和の取れた上品な味わいを生み出す調合技法です。
このプロセスにより、日本酒の体験を新たな高みへと引き上げています。

レジス・カミュ氏

レジス・カミュ氏は、マリー・アントワネットにも献上されたシャンパーニュブランド
〈パイパー・エドシック〉の最高醸造責任者などを歴任した実力者。
インターナショナル・ワイン・チャレンジというコンペティションで8度の
「ワインメーカー・オブ・ザ・イヤー」の受賞歴があり、
アッサンブラージュのマスターとして高く評価されています。

また彼は、2016年にアッサンブラージュを初めて日本酒造りに持ち込んだ先駆者です。
レジス氏は、日本酒造りの伝統に敬意を払いながら、アッサンブラージュを通して
独自の味わいを生み出すことを目指しており、その革新的な手法は、
日本の酒蔵から驚きと称賛をもって受け入れられています。

「酒造りの神」として知られる農口尚彦杜氏は、レジスの功績を称え、
「彼のアッサンブラージュが、これほど独自の風味を引き出すとは思いもよらなかった」
と語っています。

「おいしい」は映像作品のスパイス? 名古屋で開催される 『おいしい映画祭』が熱い!

「おいしい」をキーワードに、学生と一般の2部門で映像作品を公募し、
そのなかから各入賞5作品と招待作品を上映する『おいしい映画祭』が、
2024年11月30日(土)、12月1日(日)の2日間、
名古屋にある映画館〈ミッドランドスクエアシネマ2〉で開催されます。

今年で3回目を迎えるこの映画祭を立ち上げたのは、東海圏を中心に活躍する
映画パーソナリティーであり、コーディネーターの松岡ひとみさん。
コロナ禍において活動が制約されてしまった映像クリエイターや
来場者が激減してしまった映画館を支援したいとの思いから、始められたそうです。

『おいしい映画祭』プロデューサーであり、映画パーソナリティの松岡ひとみさん。

『おいしい映画祭』プロデューサーであり、映画パーソナリティの松岡ひとみさん。

「おいしい」は映像作品のスパイス? どんな映画にも登場する食事シーン

映像製作に関しての条件はひとつ。
「おいしい」を映画のなかに取り入れた、5分から30分以内の短編映画作品であること。
その理由を松岡さんはこう語ります。

「映画には、必ずといっていいほど、食事のシーンが登場します。
監督たちとも話すのですが、群像劇や家族の映画に食べ物が出てくると、
個々のキャラクターや家族関係が、一発で映し出されます。
お父さんはごはんを食べ、娘はパンを食べる。
それだけでも家族の状況がわかったり。それがおもしろいなと。
それに食べるって、生きることにつながっているし、
主人公の食べる姿は見ていて元気になります。
私自身も食べることが大好きで、「おいしい」をテーマにした
映画のコラムなどを書いていたこともあり、これをキーワードに
映像作品を製作してもらおうと考えました」

初年度の応募作品には、名古屋メシで有名な「天むす」や「ひつまぶし」を
取り入れた映画の応募が多かったのだとか。
名古屋メシの魅力を伝えることにも一役買っているようです。

150作品以上が全国から。2024年も入賞作品は個性派ぞろい

東海圏を中心にスタートした『おいしい映画祭』ですが、今や全国から
150作品を超える応募があり、うれしい悲鳴を上げる映画祭スタッフ。
映像編集が手軽にできるようになったほか、スマホで撮影する縦型動画などもあり、
時代の変化とともに映像形態が多様化する一方で、自分の家族や身近な人をテーマとした
ドキュメンタリー映画も増えているそうです。

学生部門入選の安川明里監督作品『曇り味噌』。

学生部門入選の安川明里監督作品『曇り味噌』。

「学生の作品は、この時代にしか撮れないものも多く、社会に忖度せず、
自由にテーマを選んでいるのもおもしろいです。
一般の部には、プロを目指している人も応募してきますが、
この映画祭をきっかけに代理店から声がかかったり、
商業映画が撮れるようになるなどの動きも出てきています」と松岡さん。

一般部門入賞の浮辺奈生子監督作品『MADE IN JAPAN』。

一般部門入賞の浮辺奈生子監督作品『MADE IN JAPAN』。

ホビーのまち静岡で初開催 高校生がプラモデルの出来栄えを競う 〈第1回全国プラモデル選手権〉

"模型の世界首都"で開かれるプラモデルの甲子園

静岡市は日本全国のプラモデル製造品出荷額の80%を超えるシェアを誇ります。
静岡に本社や事業所を置く模型関連メーカーは13社以上。
国内外の模型ファンたちの間で静岡は"模型の世界首都"と認識されているのだとか。

静岡市内にある久能山東照宮

静岡市内にある久能山東照宮には、プラモデルが奉納されています。

静岡におけるプラモデル製造の背景には長い歴史があります。
古くから木材加工がさかんな静岡市には
寺社仏閣の造営のため、全国各地から優秀な職人が集められました。
こうして地域に受け継がれた技術を生かし、木製模型産業が生まれ、
さらにそれがプラモデル産業に発展しました。

このような背景から静岡市は世界に誇るプラモデルを核に「ホビーのまち静岡」として
さまざまな取り組みを行っています。

その一環として12月7日、8日に記念すべき第1回が行われるのが、
〈全国プラモデル選手権大会 次世代模型フェスティバル
in ホビーのまち静岡(以下プラモデル選手権)〉です。

大会に参加できるのは全国の高校生。
部活動として模型を作る模型部などを中心に、
学校単位で参加する大会で、いわばプラモデルの甲子園です。

大会は

(1)課題テーマ部門

(2)ジオラマ部門

(3)単体部門

の3つの部門で行われます。

課題テーマ部門とジオラマ部門は5人までのチーム、
単体部門は1人で制作することになっているほか、
プラモデルキットの使用や、展示面積など、
参加の条件やレギュレーションに従う必要があります。

大会への参加申込は、7月12日~9月末までに行われました。
課題テーマ部門には4作品、 ジオラマ部門には19作品、
単体部門には133作品がエントリー。
12月7日、8日に行われる本戦に進めるのは30校ほどです。

『全国プラモデル選手権大会 次世代模型フェスティバル in ホビーのまち静岡』のポスター

〈全国プラモデル選手権大会 次世代模型フェスティバル in ホビーのまち静岡〉のポスター。

大会当日は、会場のツインメッセ静岡 北館に制作した作品を持ち込んで展示。
高校生たちは審査員や一般来場者に向けて
プレゼンテーションも行うことになっています。

石上純也設計の 洞窟レストラン〈maison owl〉が、 1日1組限定で宿泊体験を提供

2024年日本建築学会作品賞を受賞した洞窟レストラン

旅の目的地(=デスティネーション)となる宿をプロデュースする温故知新が
2022年、山口県宇部市にオープンさせた洞窟レストラン
〈house & restaurant maison owl(メゾン・アウル)〉。

まるで洞窟のような構造と造形を体現している同建築は、
「時間と共に重みを増していくような建物がほしい。
ツルツルのものではなく、自然の粗々しさを含むような建物」というオーナーシェフ
平田基憲さんの強い思いを、建築家・石上純也氏が9年という歳月をかけ、
完成させたものです。
2024年日本建築学会作品賞を受賞するなど、建築物としても高い評価を得ています。

平田基憲シェフによる完全招待制のレストラン

レストラン〈maison owl〉

完全招待制のレストラン〈maison owl〉は
音の反響、香りの循環、そのすべてをとってもまさに唯一無二のレストランです。

平田シェフが生み出す季節の素材をふんだんに使った料理は、空間全体を彩り、
他のどのような場所とも異なる、感性が研ぎ澄まされるような、
至極の時間と空間の中で味わうことができます。

カトラリーや器はこの空間の一部になるようオリジナルで製作された他、
厳選された貴重なワインコレクションもこだわりの一つです。

快進撃の酒蔵はどこへいく 〈八戸酒造〉が描く未来図

八戸の港のシンボル、赤レンガの蔵から世界へ

八戸港や朝市で有名な館鼻岸壁の漁港からほど近くに、
どっしりとしたレンガづくりの平屋があります。
壁面に「男山」と書かれたその建物が〈八戸酒造〉です。
大正時代に建てられ、「文化庁登録有形文化財」、「八戸市景観重要建造物」
に指定されたという漆喰の土蔵と赤レンガの蔵は、
八戸港河口の風景と相まってじつに絵になります。

ここに、「世界酒蔵ランキング」1位に輝いたことがあり、
今年も、フランスの日本酒コンクール〈Kura Master〉や、
イギリスの〈International Wine Challenge〉日本酒部門で金賞受賞と、
国内外のコンペで常連の酒蔵があると聞いて訪ねました。

大正4年から大正末期にかけて造られたという建造物群。

大正4年から大正末期にかけて造られたという建造物群。伝統的工法を用いた主屋を始めとする6棟が登録有形文化財に指定されています。

八戸酒造の屋号は「近江屋」といい、
その名の通り、近江商人であった初代・駒井庄三郎が盛岡での商いを経て
陸奥の地で酒造りの道に入り、明治21年に現在の湊町に移転し、
〈駒井酒造店〉という名で代々日本酒を造り続けてきたといいます。
創業の酒〈陸奥男山〉はその辛口具合が湊の男たちからも愛されてきました。

八戸酒造

潮目が変わったのは1997年のこと。
〈駒井酒造店〉は戦時中、昭和の政府が発布した「企業整備令」によって、
八戸市および周辺の複数の酒蔵と合同会社として酒造りを行ってきましたが、
現八代目当主庄三郎が1997年に合同会社を分離独立し、
1998年に新ブランド〈陸奥八仙〉を立ち上げたのです。
ただし、自社の蔵ではなく、休業していた八戸市内の旧八戸酒造の蔵を借りての
再スタートと、厳しい環境下でした。

こうして現八戸酒造の新しい酒造りに取り組み、〈陸奥八仙〉が誕生。
現専務の駒井秀介(ひでゆき)さんが入社した翌年の2003年からは、
陸奥八仙もバリエーションが増え、
酒質もひと言で言うなれば「味わいがきれい」なものになったといいます。
フレッシュでフルーティーな酒が好きだった駒井さんが、
「自分たちがおいしいと思う酒を造りたい」と生み出した酒は、
日本酒に手をのばすきっかけを求めていた人たちのニーズにマッチしたのです。

そして、2009年には元の蔵である現在地に戻ることができたことで、
蔵に活気と勢いが蘇りました。
現在は父である8代目当主の庄三郎さん、秀介さん、杜氏である弟の伸介(のぶゆき)さんの
兄弟が蔵を支え、若い蔵人たちも切磋琢磨しています。

スイーツやおつまみにも!? 高栄養価、低カロリーの サボテングルメが食べられる、 愛知県春日井市の飲食店3選

輸入植物としてのイメージが強いサボテンなどの多肉植物ですが、
愛知県春日井市では、古くからサボテンの栽培を行っています。
全国有数の実生サボテン生産地である同市では、鑑賞用のサボテンはもちろん、
現在、食用サボテンにも着目し、〈サボテングルメプロジェクト〉を実施。

市役所内には、食用サボテンのPRを行う〈観光・サボテン担当〉という部署も
2022年から設置されており、さまざまな取り組みを行っています。

市内で栽培されている実生サボテン。

市内で栽培されている実生サボテン。

サボテンの一大生産地、春日井サボテン

春日井市がサボテンの栽培を始めたのは、1953(昭和28)年ごろと、
歴史も古く、果樹栽培の副業として始めたのがきっかけでした。
1959(昭和34)年には、一帯の果樹が被害を受けたことから、サボテン栽培へと
移行する農家が増え、市内に広く普及。
春日井市のサボテン栽培の大きな特徴は、種から育てる「実生栽培」。
温室の構造を工夫するなど独自の栽培方法を生み出し、実生サボテンの
大量生産を可能にするとともに、一帯の農家が連携して分業体制を
とることで、安定した栽培を確立させました。

昭和のサボテン栽培の様子。

昭和のサボテン栽培の様子。

春日井の特産品、サボテンでまちおこしを

春日井市役所で、観光・サボテン担当として活躍する産業部経済振興課の
柴田知宏さんは、食用サボテンの魅力をこう語ってくれます。

「過酷な状況でも育つサボテンは、食糧危機にも強いといわれ、
SDGsの一貫として、世界的にも注目が集まっています。
サボテンは、栄養価も高く、β-カロテンなどの抗酸化成分やカルシウムや
マグネシウムといった野菜と果物が持つ両方の栄養素が含まれているので、
万能食材といわれているんです。また、豊富な食物繊維は整腸作用や
ダイエット効果が期待されます」

〈サボテングルメプロジェクト〉で市民にとっても身近なサボテン

今年の夏には市内のサボテンを扱うお店を巡る
〈春日井サボテンスタンプラリー〉を開催し、市内41の飲食店と小売店が参加。
多くの市民がサボテングルメを楽しみました。
そのメニューも、スイーツにラーメン、パンやピザなど、
幅広いサボテングルメが登場しています。
また、春日井市では、2007年から、年に3回程度、小中学校の給食にも登場し、
子どもたちにも、「サボテンを食べる文化」が広がっています。

サボテンのイメージキャラクターをはじめ、絵本やマンガ、レシピカードに、「育てる春日井サボテン」キットも登場。

サボテンのイメージキャラクターをはじめ、絵本やマンガ、レシピカードに、「育てる春日井サボテン」キットも登場。

日本の伝統芸能に、 五感とカラダで浸る。 〈熱海・伊豆山 佳ら久〉で過ごす 特別な時間

能を学び、室町時代の空気を知る

2024年10月17日、満月の日、
〈ORIX HOTELS & RESORTS〉が運営する
ラグジュアリー旅館リゾート〈熱海・佳ら久〉で開催されたのが、
「海を照らす月明かり 佳ら久の能楽夜」。
熱海・伊豆山、箱根・強羅にかまえる〈佳ら久〉では、
今回の能体験のほか、さまざまなイベントを催しています。

衣を返してもらった天女が舞を舞いながら月へ帰っていく場面。

衣を返してもらった天女が舞を舞いながら月へ帰っていく場面。

今回の能体験では、熱海が位置する静岡県の三保の松原が舞台となった
「羽衣」の一部実演を、客席から2メートルほどの間近から鑑賞。
舞を見せていただいたのは、観世流の上田宜照さん。
上田さんは、能楽師としての活動のほか、
能という日本の大切な伝統芸能を、次の700年に残していくために、
さまざまな場所でワークショップを行っています。
だからこそ、ふだんの能舞台では体験することができない
臨場感を味わうことができるとともに、
実演の前には、「羽衣」の物語についての解説も。
難しいと思っていた能が、実はとてもシンプルなストーリーのもと、
つくられていることがわかるとともに、能の舞の凝縮された美を知ることができます。

ふつうでは触れることができない、スペシャルな能体験

古の日本人の身体感覚などを教えてくれたのは、能楽師の上田宜照さん。

古の日本人の身体感覚などを教えてくれたのは、能楽師の上田宜照さん。

夜行われた実演の前には、参加者が能のお面(能面)や衣装を実際に着て、
能の動きと謡(うたい)を学ぶワークショップに参加することもできます。
無表情な能面を手に持って初めて知ることができるのは、
じつは表情豊かであるということ。

面の顎を引くと、寂しげな表情に。少し顎を上げると明るい表情に。
数百年前につくられた能面の精巧さに驚くとともに、
実際につけて、その視界の狭さにも驚愕。
能楽師たちが、この狭い視界であれほどの演技をしていることを知ると、
日本の伝統芸能の奥深さに触れた気になれます。

山口県下関市に根を張る、 まちの本屋&ホテル〈ねをはす〉が誕生

〈文喫〉を手がけた〈ひらく〉によるブックカフェ、レストラン、ホテルを擁する複合施設

2024年11月2日(土)、山口県下関市に日本出版販売株式会社の子会社である、
〈株式会社ひらく〉が企画・プロデュースを手掛けた文化複合施設〈ねをはす〉が
オープンしました。

文化複合施設〈ねをはす〉外観

〈ねをはす〉のコンセプトは
「地域とのつながりを強め、県外からも人が訪れる賑わいが生まれる場所」。
約2万冊の本を販売するカフェ併設の書店〈ねをはすBook&Cafe〉(1~2階)、
下関の食材をふんだんに使った料理が楽しめる〈Restaurant Neohas〉(3階)、
客室ごとにコンセプトや選書ラインナップが異なる全39室の〈ねをはす Book&Hotel〉
(4~7階)からなる、7階建ての複合施設です。

地域の人々にとっては、普段づかいの親しみやすい書店・カフェとして
また、県外から下関を訪れる人々にとっては〈ねをはす〉に泊まることが
旅の目的の一つとなるよう、館内設備やサービスがこだわり抜かれています。

文化複合施設〈ねをはす〉館内

〈ねをはす〉の企画・プロデュースを行ったひらくは、
「本と出会うための本屋」を掲げる東京・六本木の〈文喫〉も手がけた会社です。
今回〈ねをはす〉の施設全体のコンセプトメイキング、ブックホテルおよび書店の企画、
プロデュースに携わっており、館内にある約3万冊の本の選書も
〈文喫〉のブックディレクターが手掛けています。

〈ねをはす〉という名称は、下関に暮らす人々と下関を訪れた人々が同じ空間を行き交い、
滞在するような施設となることをコンセプトに、
「下関に根を張る・根差すように」と名付けられています。

〈ねをはすBook&Cafe〉中央の吹き抜けにある5メートルほどのシマトネリコの木

その象徴として〈ねをはすBook&Cafe〉中央の吹き抜けには、
5メートルほどのシマトネリコの木が1本立っています。
この木のように〈ねをはす〉が下関に根を張り、人々の日々に潤いをもたらし、
心を育むこと、そしてこの木のもとに多くの人々が集うことを願い、
空間デザインも、この木を中心に本棚が扇状に広がっていくレイアウトとなっています。

1200点もの商品を取り揃える! 〈銀座NAGANO〉が 10月にリニューアルオープン

長野県の魅力や情報を首都圏で発信してきた〈銀座NAGANO〉が
開業10周年を迎える節目にショップやイベントスペースを改装し、
2024年10月26日(土)にリニューアルオープン。
どのように新しく生まれ変わったのか、気になるお店をレポートします。

1階は白木を使用し、明るくナチュラルな雰囲気にリニューアル

銀座のすずらん通りにある〈銀座NAGANO〉は、
首都圏と長野をつなぐ、情報発信拠点です。
3つのフロアで構成され、長野とのつながりを創れるあらゆる機能が揃っています。
1階のショップは全面を改修。高級感のある黒基調の内装から白木の木材に変わり、
全体的にナチュラルで明るい雰囲気になりました。

段差もすべてなくし、バリアフリー化。
長野県直送の野菜や果物、おやきなどの郷土食に、調味料、加工品など
「ふるさとの味」を中心に店舗全体で1200点ほどの商品を取り揃えています。

特におやきの種類は、地元のお店を超えるのではないかと思うほど豊富。
なかでも長野県のキャラクター「アルクマくん」のおやきは、同店の限定商品だそう。

長野でしか購入できないお土産品や人気の「牛乳パン」なども数量限定で並び、
オープン初日には即完売するほどの人気が集まりました。

全国から28の酒蔵来る! 日本酒イベント〈SAKE PARK 4杯〉が 渋谷〈MIYASHITA PARK〉で開催

全国から28の酒蔵、5つのクラフトサケ醸造所、海外醸造酒が集結

日本酒イベント「SAKE PARK」の第4弾〈SAKE PARK 4杯〉が、
2024年11月16日(土)、17日(日)に
東京・渋谷〈MIYASHITA PARK〉屋上の区立宮下公園 芝生ひろばにて開催されます。

「SAKE PARK 4杯」ブース

「日本のSAKE文化を世界へ広める」ことを目的として開催されている同イベント。
1970年代をピークに減産が続く日本酒業界の現状を変えるため
「日本酒に触れる機会の少なかった若い世代、そして海外の方々への
更なるアプローチができるイベントを開催したい」という思いから発足しました。

4回目となる今回は全国各地の酒蔵28社と、クラフトサケ醸造所5社が渋谷に集結。
さらに今回は海外醸造酒も初登場します。

北米の酒蔵メンバー

今回は、北米の酒造組合である、「Sake Brewers Association of North America」の
協力により、北米の酒蔵のお酒が数種類登場予定です。

能登の酒蔵を応援する特別ブースも登場!

能登の酒蔵を応援する特別ブース

また〈SAKE PARK 4杯〉では、応援購入サービス〈Makuake〉にて、
能登半島地震により被災した酒蔵を応援するプロジェクト
「能登の酒を止めるな!被災日本酒蔵共同醸造支援プロジェクト」にちなんだ
能登の酒蔵を応援する特別ブースも登場します。

このプロジェクトでは、能登半島地震によって酒造りの継続が困難になってしまった酒蔵と、
全国の協力蔵がタッグを組んで共同で酒造りを行い、被災蔵の銘柄を市場に流通させ、
売上を通じたお金の循環が生まれ続ける仕組みをつくっています。

能登の酒蔵を応援する特別ブース

それぞれの共同醸造にて、能登の酒蔵オリジナルの銘柄とコラボによって生まれる
新しい銘柄が醸されました。
これまでの業界の常識を覆した「共同醸造」という取り組みによって生まれた
新たな日本酒をイベントでも味わうことができます。

コロカルでは過去に、能登の〈松波酒造〉を取材。
この「能登の酒を止めるな!被災日本酒蔵共同醸造支援プロジェクト」について
若女将、金七(きんしち)聖子さんに話をうかがっています。
ぜひお出かけ前にこちらの記事をご覧ください。

※ボトル販売はなし、試飲のみの提供

※他ブースと同じようにSAKE PARKチケットにて試飲が可能

お坊さんが館長を務める静岡市唯一の ミニシアター〈サールナートホール/ 静岡シネ・ギャラリー〉

住職と檀家青年部など有志が立ち上げた文化施設〈サールナートホール〉

みなさんは館長がお坊さんであり、ロビーから墓地(&富士山)が見える
映画館があることをご存じでしょうか?
それは、静岡市唯一のミニシアター〈サールナートホール/静岡シネ・ギャラリー〉です。

〈サールナートホール〉

〈サールナートホール〉の創業は1995年。
同館向かいにある、臨済宗妙心寺派 宝泰寺が
静岡市民が文化活動をできる施設を建てようと
住職の藤原靖爾さんと檀家青年部らが数年の勉強会を経て設立しました。

〈サールナートホール〉館内

「サールナート」とは、インドに実際にある遺跡の名前で、
釈迦が初めて説法を説いた場所と言われています。
釈迦がそこから仏教を広めていったように、同館も東京からの文化を受け取るだけでなく
ここから文化を発信していこうという考えのもと、この名がつけられたそうです。

〈サールナートホール〉館内

1990年代頃まで、2000人を収容する市民文化会館を除き、静岡市内には市民による
文化活動ができるような200席前後のホールがありませんでした。
それまでは東京をはじめとする都市部の文化を輸入・受動する機会しかなく
この静岡市から発信する・はぐくむ機会が少なかったため、
〈サールナートホール〉がそういった拠点になれたらという想いも込め建てられています。

〈サールナートホール〉中庭

建物は〈静岡県立美術館〉を設計した設計士・高木滋生氏による設計です。
インドのサールナートを実際に訪れた、館長と設計士の経験が反映されていて
インドの遺跡をモチーフにした、趣のあるデザインになっています。
1995年には、しずおか市民景観大賞「奨励賞」も受賞しています。