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上州太田名物〈呑龍黒焼きそば〉
ヌードルライター・山田祐一郎の
「うどんのはなし」番外・群馬編

コロカルニュース

posted:2016.3.2   from:群馬県太田市  genre:食・グルメ / 買い物・お取り寄せ

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〈 コロカルニュース&この企画は… 〉  全国各地の時事ネタから面白情報まで。
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Yuichiro Yamada

山田祐一郎

やまだ・ゆういちろう●福岡県出身、現在、福津(ふくつ)市在住。日本で唯一(※本人調べ)のヌードル(麺)ライターとして活動中。麺の専門書、全国紙、地元の情報誌などで麺に関する記事を執筆する。著書に「うどんのはなし 福岡」。 http://ii-kiji.com/ を連載中。

見た目はパスタ! なのに衝撃的な食感!

群馬が誇るご当地うどんの魅力を探る、
ヌードルライター山田による「うどんのはなし」番外編。

いよいよこのお取り寄せ麺企画も最終の第3回目。
「おっ切り込み」「水沢うどん」と紹介してきましたが、
ここで一転、パンチの効いた群馬麺の魅力に迫りたいと思います。

今回、クローズアップしたのが“上州太田焼そば”です。
上州太田焼そばのれん会〉の公式サイトによると、その成り立ちには、
日本を代表する工業のまちとして栄えた太田ならではの背景があるのだそう。

写真提供:太田市

太田のまちに焼きそばが広まったのは戦後のこと。
その当時、飛ぶように売れていた〈ラビットスクーター〉や
〈スバル360〉を製造していた富士重工業、そしてその関連工場に
全国から多くの人々が出稼ぎに来ていました。
太田の焼きそばは、この人々によってもたらされたそうです。
焼きそばは安くてボリューミー。汁がないので麺ものびません。
いつでも気軽に食べられるということで、
工場でせっせと働く労働者たちに受け入れられたのだとか。

写真提供:太田市

あっという間に太田のまちに根づいた焼きそば。
昭和20~30年代には、「子育て呑竜さま」という愛称で親しまれる大光院参道に、
焼きそば店、焼きそばを提供する屋台が数多くあったそうですよ。

そんな群馬県太田市が誇る名物グルメ、上州太田焼そばは
いまや“日本三大焼きそば”と称され、市内50店舗以上で楽しむことができます。

赤地に黒い文字のパッケージデザインが食欲をそそります。

“黒”と“新食感”というキーワードに導かれ、今回お取り寄せしたのが
上州太田名物 呑龍黒焼きそば〉です。

箱の中には麺とソースが同封されていました。

パッケージの前面で「パスタ感覚」と謳ってありましたが、
実際にご対面した麺は、まさにパスタのそれ。

袋から出してみると、さらにパスタ感が増します。1束が1人前。

完全な乾麺で、さらにソースもレトルトパックなので、しっかり日持ちします。
賞味期限は常温でたっぷり12か月です。

じっくり見れば見るほど、本当にパスタそのもの!

製造元の〈赤城食品株式会社〉は、昭和25年の創業以来、
乾麺づくりに携わってきました。
同社が手がける商品には、この〈呑龍黒焼きそば〉をはじめ、
手延うどん、パスタなどがあります。長年培ってきた麺づくりの技術が、
この焼きそばの麺にも息づいているのですね。

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黒焼きそばの衝撃的な食感!

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調理のフローは、まず麺を茹で、茹で上がる頃合いに合わせて
フライパンで別途、野菜や肉を炒めておき、
茹で上がった麺を投入してソースと絡ませて完成です。

たっぷりのお湯で茹でましょう。

さっそく麺を茹でます。
先ほど、麺を見て気がついた方もいるかもしれませんが、
この麺、いわゆる一般的なパスタ、そして焼きそばに比べて、短めになっています。
これには理由があり、こうやって茹でる際に鍋に収まる長さに設定されているんですよ。
おかげで折れるか心配せず、鍋の中で優雅に麺を泳がせることができます。

いかにもツルッとしていそうな面持ちです。

麺が茹で上がったら、サッとザルに移して水気をしっかりと切りましょう。

この日はキャベツ、ニンジン、豚肉、そして余りもののホタテを具材にしました。

ちなみに、上州太田焼そばの基本は、麺とこだわりのソース、
そしてキャベツ、青のり、紅ショウガというシンプルな組み合わせなんだとか。
この日は豚肉、ホタテを加えて作ってみましたよ。

麺を投入し、具材と麺が馴染むように炒めます。
そして全体的に火が通ったら、いよいよソースを投入。

特製の黒ソースをかけて、しっかり全体に行きわたるよう、よーくまぜます。
ソースは麺1束につき1袋が用意されています。
色自体が黒いので、半分も入れるとしっかり色目がつきますが、
“黒焼きそば”というメニューですから、そこで止めずに、
1袋使い切るくらいが結果としてちょうどよかったです。

色目もちょうどよし!

ついに完成! 漂ってくる匂いがとっても香ばしく、食欲を大きくそそられます。

食べる直前にカツオ節をのせてみました。

麺を食べてみると、衝撃的な食感。
むっちりとした歯ごたえ、そして鮮明に伝わってくるコシの強さに圧倒されます。
短めの麺のため、口の中に含んだときの収まりもいい。
色目こそ黒いソースですが、食べてみると思ったより濃厚ではありません。
もちろん、コクがあり、力強さは満点ですが、後味にキレがあり、
どんどん次へ、次へと箸を持つ手が進みます。

パッケージの裏面にはそばメシにしてもおいしいとの紹介あり。
この黒ソースとプリッとした麺なら、ご飯に合わせたときもしっかり主張してくれそう。
後日、存分に楽しもうと思います。

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