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writer profile
Yu Miyakoshi
宮越裕生
みやこし・ゆう●神奈川県出身。大学で絵を学んだ後、ギャラリーや事務の仕事をへて2011年よりライターに。アートや旅、食などについて書いています。音楽好きだけど音痴。リリカルに生きるべく精進するまいにちです。
東京・武蔵野にあるフランス田舎菓子のお店
〈pâtisserie A.K Labo(エーケーラボ)〉。
なかに入ると、焼きたてのブリオッシュやバケット、
新鮮なフルーツをのせたタルト、
アーティスティックなかたちのパイなどが並び、わくわくしてきます。
ここは、素朴な田舎菓子やケーキ、
パン、コンフィチュールなどを取り揃えた、知る人ぞ知る名店。
そんなA.K Laboには、さらに知る人ぞ知る、
通好みな焼き菓子があるんです。
それが、井の頭池や境浄水場の
ジオコードが入ったサブレ〈MUSASHINO GEO(ムサシノ ジオ)〉!
表面には池のかたちとジオコードが焼きつけられています。
パッケージの裏を見ると“縄文時代より豊かな湧水を誇る水源。
湧き出た水は神田川へと注いでいる”……などと説明が。
緯度経度、標高、面積も記されています。
これは、本当に地図がお好き方でなければつくれません。
食べてみると、バターとバニラビーンズの風味がなんともおいしい!
適度な厚みと堅さがある、食べ応えのあるサブレです。
このサブレを手がけたのは、同店のオーナーパティシエ・庄司あかねさん。
フランスで修行を積んだ後に武蔵野へ戻り、
「ふだんの食卓に合うフランスのおやつを届けたい」と2003年にA.K Laboを開きました。
そんな庄司さんの前職は、グラフィックデザイナーだったそう。
ジオサブレのデザインも、庄司さんが型から手がけています。
地図がお好きなんですか?と尋ねると
「そうですね。地図やまち歩きが好きなんです。
自分でお店の近辺の地図をつくって、近所のお店に配ったりしています」とのことでした。
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ムサシノ ジオをつくったきっかけは、
三鷹駅の北口からA.K Laboのある周辺まで続く三谷通り商店会の会長さんに
「地域の名産になるようなお菓子をつくってほしい」と頼まれたことだったそう。
それなら市民に愛されている井の頭池をモチーフにしよう、と
池のかたちをデザインしたサブレを制作。
後に、日本最大規模の緩速濾過方式浄水場である境浄水場の
サブレをつくり、じわじわと人気が広がっていきました。
今後は、第3弾、第4弾の発売も予定しています。
三鷹駅周辺の商店街は、小さなお店の閉店が相次いでいたのだそう。
ところが最近、空き店舗に新しいオーナーが入り始め、
少しずつにぎわいをとり戻しているのだそうです。
A.K Laboまでは、三鷹駅または吉祥寺駅から、徒歩約17分。
土建屋の資材置き場を改装したという店内には、
広々としたカフェもあります。
ぜひ、まち歩きを楽しみながらお出かけになってみてください。
information
A.K Labo
住所:東京都武蔵野市中町3-28-11
TEL:0422-38-9727
営業時間:10:00~19:00
定休日:水曜日、第1・第3木曜日
アクセス: JR吉祥寺西口・JR三鷹駅北口より徒歩約17分
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