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posted:2025.12.13 from:滋賀県 genre:ものづくり
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Rina Akamatsu
赤松里菜
信楽の土を活かした業務用食器ブランド『TOU(トウ)』が、2025年8月より一般向け販売をスタートした。開発したのはフードゲート株式会社。これまで飲食店のプロフェッショナル向けに展開してきた同ブランドが、ついに一般の食卓へと門戸を開いた。「気を使わずに毎日使える土の器を届けたい」という思いから生まれた『TOU』は、信楽の強化陶器の技術をもとに、土の温もりと釉薬の豊かな表情を両立。軽く扱いやすく、電子レンジや食洗機にも対応する。10年以上の試行錯誤の末に完成したこの器は、「重い」「扱いにくい」という従来の土ものの印象を覆し、日常に自然と溶け込む存在だ。
『TOU』は、業務用としての実績を背景に誕生した。料理を引き立て、耐久性を備えながらも、プロの現場で扱いやすい軽さとデザイン性を実現。シリーズは「TOU BASIC」と「TOU Meister」の2ラインに分かれる。BASICは軽量で重ねやすく、現代の食卓に寄り添うスタンダードライン。Meisterは天然釉薬を使い、土の質感をそのまま残した味わい深いシリーズだ。どちらも、料理人や陶工の声を取り入れながら進化を重ねてきた器。プロ仕様の品質をそのまま家庭に届けることで、食卓の風景をより豊かにしてくれる。
信楽の地には、今もなお静かに器づくりを続ける職人たちがいる。『TOU』が大切にするのは、名前を出して作品を売る“作家”ではなく、地場産業の一端を担う“作り手”としての誇りだ。控えめながらも確かな手仕事が、料理人や家庭の食卓を支える。「主役は料理」という思いを込めてつくられた器たちは、華美ではなく誠実。使うほどに手に馴染み、暮らしに溶け込んでいく。
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TOU(トウ)
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