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ZINE、アートブック、写真集……
東北6県の「本」の形の表現が大集合!
〈ART BOOK TERMINAL TOHOKU 2022〉

コロカルニュース

posted:2022.8.31   from:岩手県盛岡市  genre:アート・デザイン・建築

〈 コロカルニュース&この企画は… 〉  全国各地の時事ネタから面白情報まで。
コロカルならではの切り口でお届けする速報ニュースです。

writer profile

Haruna Sato

佐藤春菜

さとう・はるな●北海道出身。国内外の旅行ガイドブックを編集する都内出版社での勤務を経て、2017年より夫の仕事で拠点を東北に移し、フリーランスに。編集・執筆・アテンドなどを行なう。暮らしを豊かにしてくれる、旅やものづくりについて勉強の日々です。

東北にゆかりある“「本」の形の表現”

岩手県盛岡市の〈Cyg art gallery〉で、
〈ART BOOK TERMINAL TOHOKU 2022〉が開催中です。

2012年に〈ZINE STOP〉としてスタートし、
2014年に〈ART BOOK TERMINAL TOHOKU〉と名称を変更して今年で11回目。
ZINEの枠に留まらない、アートブックや写真集、記録集など
「本」の形のあらゆる表現を募集し、紹介・販売する展覧会で、
今年は114作品が出品されています。

東北6県の出身・在住者、
あるいは、東北に住んだことがある・活動していたことがあるなど
「東北にゆかりがある人・団体」であることが出品の条件です。

作品はどれも手にとって見ることができ、購入可能。出品者は販売価格を100円~1万円の中で設定できるため、安価につくることも、本格的に凝ってつくることもできます。

作品はどれも手にとって見ることができ、購入可能。出品者は販売価格を100円~1万円の中で設定できるため、安価につくることも、本格的に凝ってつくることもできます。

はじめてZINEをつくった人から人気作家まで、子どもが描いた絵本、
デザインの専門学校生の作品、プロのイラストレーターが手がけたものなど、
年齢も経歴も多様な人たちの表現が分け隔てなく展示されています。

このイベントをきっかけに表現を始めたという人も多く、
〈ART BOOK TERMINAL TOHOKU〉への出品の後、
〈Cyg art gallery〉で個展を開いたアーティストもいるそう。
会場ではそうしたアーティストの絵画や刺繍作品も展示されていました。

岩手県出身の美術家 吉田和夏さんの作品。吉田さんも、〈ART BOOK TERMINAL TOHOKU〉に出品後、〈Cyg art gallery〉で個展を開いたひとり。今年も『veil』と題したドローイング集を出品しています。

岩手県出身の美術家 吉田和夏さんの作品。吉田さんも、〈ART BOOK TERMINAL TOHOKU〉に出品後、〈Cyg art gallery〉で個展を開いたひとり。今年も『veil』と題したドローイング集を出品しています。

宮城、山形に在住経験があり、今も各地の活動に関わっている美術家・是恒さくらさんは国内外の鯨にまつわる話を訪ね集め、文章と刺繍作品を制作し、リトルプレス『ありふれたくじら』シリーズを発表しています。このリトルプレスを〈ART BOOK TERMINAL TOHOKU〉に出品後、〈Cyg art gallery〉で展覧会も行いました。

宮城、山形に在住経験があり、今も各地の活動に関わっている美術家・是恒さくらさんは国内外の鯨にまつわる話を訪ね集め、文章と刺繍作品を制作し、リトルプレス『ありふれたくじら』シリーズを発表しています。このリトルプレスを〈ART BOOK TERMINAL TOHOKU〉に出品後、〈Cyg art gallery〉で展覧会も行いました。

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出品の形式は、B3サイズ以内、8ページ以上という規定に沿えば、
ほかは自由。写真と文字のポストカードを封筒に納めたものや、
広げるとポスターになるもの、庄内刺し子の布を手貼りで貼り付けたもの、
ティーバッグの型の本などさまざまな形態の「本」の形の表現に出会うことができます。

山形県出身のさとうあやさんによる松山と豊島の旅の記録『松山/豊島 旅の記録』(1300円)。

山形県出身のさとうあやさんによる松山と豊島の旅の記録『松山/豊島 旅の記録』(1300円)。

規定に沿っているか、過激な表現がないかなどの審査は行われますが、
参加のハードルが低いため、「はじめて何かをつくってみよう」という人も
気軽に参加することができるのが本企画の特徴。
すでに表現活動を行なっている人にとっても、
東北ではZINEやアートブックを配布・販売する店や施設が少ないため、
活動を知ってもらう場所として有効です。

宮城県で手製本を制作する〈おはなしの喫茶室〉を主宰するかくらこうさんによるティーバッグ型の手製本『ふたりの島』と『歌えない鳥』(各700円)。

宮城県で手製本を制作する〈おはなしの喫茶室〉を主宰するかくらこうさんによるティーバッグ型の手製本『ふたりの島』と『歌えない鳥』(各700円)。

東北に関わる表現者応援したい、そうした人口が増えてほしいという願いも持ち、
東北の作家に焦点を当てた企画展を行うギャラリーとして開設された
〈Cyg art gallery〉にふさわしい本企画。

会期は2022年9月14日(水)まで。
会期中は、会場のほか、オンラインで作品を購入できます。
参加者も来場者も、形式やジャンルがさまざまな作品を目にすることで
新しい気づきを得られそうです。

会期終了後も、継続して販売されている作品もあります。2018年、2019年に出品された、全国のたぬきケーキを紹介した『たぬきケーキめぐり』(発行者:松本よしふみ)シリーズ(5,6は各880円)は人気作で、何度も入荷しているそう。腕試しの場にもなります。

会期終了後も、継続して販売されている作品もあります。2018年、2019年に出品された、全国のたぬきケーキを紹介した『たぬきケーキめぐり』(発行者:松本よしふみ)シリーズ(5、6は各880円)は人気作で、何度も入荷しているそう。腕試しの場にもなります。

information

map

ART BOOK TERMINAL TOHOKU 2022 

会期:2022年8月6日(土)~9月14日(水) 10:00~18:30

場所:Cyg art gallery(岩手県盛岡市菜園1-8-15パルクアベニュー・カワトク cube-Ⅱ B1F)

TEL:019-613-7730

Web:ART BOOK TERMINAL TOHOKU

Web:オンラインショップ

*価格はすべて税込です。

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