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posted:2021.7.26 from:徳島県美馬市 genre:アート・デザイン・建築
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writer profile
Kanae Yamada
山田佳苗
やまだ・かなえ●島根県松江市出身。青山ブックセンターやギャラリースペース、ファッション・カルチャー系媒体などを経て、現在フリーのライター、編集者として活動中。まだまだ育ち盛り、伸び盛り。ファッションと写真とごはんが大好きです。
重要伝統的建造保存地区、徳島県美馬市脇町。
江戸時代より阿波特産の藍の集散地として繁栄し、
商家が軒を並べ、富や成功を示す“うだつ”が目を引く
伝統的なまち並みが残っています。
そんな脇町に、設計業務を主とする徳島オフィス〈graf awa〉を構える
大阪発のクリエイティブユニット〈graf〉。
このたび、graf awaオープンから3年が経ち、
徳島県美馬市にある複合施設
〈ーみんなの複合文化市庭ーうだつ上がる〉内にオフィスを移転、
grafオリジナルの家具やプロダクトを扱うショールームが
2021年9月1日(水)にオープンします。
〈うだつ上がる〉は、土地や景色と向き合いながら
「その場所でしか成立しない建築」をテーマにしてきた建築家の高橋利明が、
脇町に感謝と恩返しの想いをこめて設計した複合型施設。
モノ、ヒト、仕事、風土や文化といった、さまざまなものが往来しながら、
新たな気づきや文化を生み出す“うだつ上がる循環”の拡大をコンセプトにしています。
今回のオフィス移転、ショールームの設立は、
graf代表の服部滋樹がディレクターを務める〈瀬戸内経済文化圏〉の活動がきっかけ。
今後、高橋氏と共にこれからの徳島、 四国で新しい循環を生み、
つながりを大切にしながら、次の時代へと進んでいくそうです。
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ショールームで取り扱うアイテムは、grafオリジナル家具〈Narrative〉、
grafオリジナルプロダクト〈TROPE〉、
デザイン・ディレクションを手がける家具ブランド〈ad〉、照明や暮らしの道具など。
服部氏は今回の徳島オフィス移転、ショールームのオープンにあたり、
「3年前に植えた苗木が、育ったように緑がすくすく大きな屋根をつくってくれました。
さまざまな出会いから、徳島の地で新たなスタートをきります。
今までの機能にショールームを追加し四国の大きな拠点となるような期待をしつつ。
つくり手と使い手の想いがつながる場所として、
さまざまな提案を発信していきます」と話します。
一方の高橋氏は、
「世間が 『距離』を考えることが当たり前になり、
ものに触れること、人と会うこと、移動することなど、
あらゆる距離が、問われる時代になったと誰もが実感していると思います。
その中で、今を編集していきながら、場所があることの可能性や、ものとの対話。
目的とは違う事象に出合う感動。都市と地方、地方と地方。
これからの「距離」との関係を見出していきたいと思っています。
grafと共に、これまで培ってきた互いの強みを活かし、
コップ一つからパブリックまで、次の時代へと紡ぎ、
体温ある経済を創出できることを楽しみにしています」とコメント。
徳島で新たに生み出される循環の和。
ここから徳島の魅力がどのように再定義され、発信されるのか、注目していきたいですね。
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ーみんなの複合文化市庭ーうだつ上がる
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